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仮想化スペシャリストBlog
土村忠生の「仮想化の風に言の葉をよせて」
第2回 クラウドファースト志向の先にある仮想化基盤の未来

土村忠生の「仮想化の風に言の葉をよせて」 第2回 クラウドファースト志向の先にある仮想化基盤の未来

私が生まれ育った熊本で大きな震災が発生いたしました。いたたまれない想いで一杯です。
被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げます。皆様の安全と一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

[ 2016年4月25日掲載 ]

私はここ以外に、社内向けにもブログを書いています。 初めての投稿はProfessional Product Engineerという立場での「【PPEブログ】働くということ」です。
「みなさんは働いていますか? それとも働かされていますか?」
「なぜ働くのかということと、なぜ働く意欲が沸くのかということを考えたことがありますか? なぜ意欲は沸くと言うのでしょうね? どうやってどこから沸きだすのでしょう?」という書き出しで、自ら働くという意欲が沸きだす源泉と、なぜ働くのかという本質について自分なりの考えを示しました。働くシリーズとして「キャリアを選択するという働き方」という話も書いています。
新技術面では、「ブロックチェーン」や「Deep Learning」への考察や、「企業システムはクラウドに向かうのか」というタイトルだけみると今更感がある投げかけもあります。内容は、今年のWeb記事をピックアップして、重たすぎるトラディショナルシステムによるブレーキ要素と、高火力コンピューティングというDeep Learningに関わる新しい分野での加速の要素を織りまぜながら、今を捉えた視点でクラウド移行を再考しました。また、以前ヴイエムウェアとVMware EVO:RAILに関する対談を行った経緯もあって「Hyper Converged Infrastructureに旋風を」という熱い想いを吐き出したりしています。

仮想化関係では、VMware vEXPERTという立場で「【vExpertブログ】ミッションクリティカルシステムはどこまで仮想化できるのか?」からスタートしました。内容の一部は、前回の「富士通の仮想化への取り組みを振り返る」の中に記載しています。ミッションクリティカル(MC)の第二弾は、「ミッションクリティカルシステムとvSphere HAクラスタとの関係」というテーマで、MCと非MCシステムのクラスタを分けるのか分けないのか、それぞれのメリット/デメリットや、忘れてはならない留意事項として、vSphere HAは仮想マシン単位のフェイルオーバ仕様なので、vAppを構成しても仮想マシンの起動順序は制御できないということを踏まえて、お客様のシステム起動要件に適合できるのか、手動運用でリカバリーできるのかという観点でのジャッジの必要性を説きました。このあたりのお話は夏ごろに連載できればと考えていますが、どうなるかわかりません。今は言えない話が言えないまま終わるか、解禁されるのかお楽しみとさせて頂きます。
他にも「OpenStackについて考えてみた」と、OpenStackのセミナーを受講して、OpenStackの適用市場メッセージが、エンタープライズシステムから開発系システムへと大きく変わってきた点を考察したり、パネルディスカッションの内容に反発したり、賛同したり。
このように、仮想化だけではなく、興味があるものや世の中の進む方向に視点を向けた情報を発信しています。このブログでも今後そのような内容の記事も発信していければと思います。それでは本題に入ります。

クラウドファースト志向の先にある仮想化基盤の未来

第2回は仮想化基盤の未来について自分の思うところをお話します。富士通内のメジャーな考えとは異なるかもしれないことをお断りしておきます。
2015年11月に開催された、VMware vForum 2015で、私は「トラディショナルからデジタルへ 未来へつなぐ仮想化基盤」というタイトルで講演しました。

従来のバックオフィス系やエンタープライズな本業のシステムがトラディショナルシステムという別の言葉で呼ばれ、デジタルトランスフォーメーションに代表される新しいクラウドネイティブなシステムが作られている、という前置きから始めました。言葉が置き換わる時というのは、人の意識が大きく変わり、時代が動く時でもあります。
そこで、デジタルビジネスはUberが成功事例として有名ですが、遠い国のお話ではなく身近な話として捉えてくださいと訴えました。そして、デジタルビジネスに一番遠そうな地方の郊外のスーパーを例に、高齢化で自動車を手放す人が増えることによる顧客減少に、スーパー自ら自動運転車をリースすることで顧客の囲い込みだけではなく、スーパーが持つコアな顧客の購買データと、送迎中の車内サービスを活用し収集した新たなデータとを結びつけて、小売り専業からの脱却に繋がるかもしれない未来を描いてみました。 音楽の世界ではレコードがCDに、CDからダウンロードに、ダウンロードがストリーミングにいつの間にか置き換わって行き、デバイスや媒体のビジネス市場が大きく変わったように、好むと好まざるとに関わらず、じわじわと自社のビジネス市場がデジタルの力を駆使した他業種からの参入によって置き換わっていくことに気付き愕然としないように、ICTの最先端に近いところにいる情シス部門自らが変わっていかなければいけないときなのですということを訴えました。
実際お客様の中でもICTに対する考えが大きく変わってきています。

例えば、製造業の複数のお客様では、デジタルやAI等のビジネス変革のキーとなる分野で自らソフトウェア開発を行うようになり、金融系ではFinTechに取り組み、流通系でもバーチャルとリアルの融合による新しい産業をつくるためにIT内製化にシフトするという動きがあるのです。

まさに、他社との競争に勝ち抜くために、あるいは、他業種からの市場破壊に対抗するために自ら変革に大きく踏み出されている、そういう時代なのです。私たちは、デジタルビジネスは既存の市場を壊すほどの力を持っている産業革命であるということを強く意識しなければなりません。
富士通も「Driving Digital TransformationOpen a new window」というメッセージを掲げ、自ら“ベンダー”という立ち位置から、お客様と“価値を共創するパートナー”へと意識変革を進めています。

こういう大きな時代の変革期にあるICTのシステムは、従来から運用している業務単位にかっちりSLAを規定して適材適所に最適化させたトラディショナルな業務基盤と、徹底的なコスト削減を図るバックオフィス系のパブリッククラウド(SaaS)利用したシステム、そしてこれからのデジタルビジネスを支えるクラウドネイティブアプリケーション基盤と、それぞれが異なる特性を持つために、当面は複数の基盤を管理・運用することになっていくと思われます。

お客様の中には、トラディショナルな業務基盤さえも、クラウド化を第一とするすべてをクラウドへという思考の方々もいらっしゃると思います。それでも、コアデータ(顧客情報や最先端の開発データなど)だけは外に出さずにオンプレミスでしっかり管理する方針の方々も多いかもしれません。その際、オンプレミスの業務基盤にあるコアデータとクラウドで収集したデータとをハイブリッドで繋ぎ、Deep Learning/AI等の技術を活用し解析した結果を、新たなビジネスへと発展させる基盤の連携も重要になってくるでしょう。 こういった、オンプレミスかクラウドかという基盤の選択の違いはどこにあるのか?
そこには、コストだけではない何かがどうしても残っているように感じます。それは最後まで自分たちで責任を取れることを第一義とされてオンプレミス環境を選び続ける方々と、身軽さこそが成長への価値だと見出し、外部のDCにシステムを委ねる選択をされる方々とに分かれるのではないかという感覚を持っているからです。

では、そういう背景を踏まえて、仮想化基盤の未来はどうなっていくのでしょうか?
トラディショナルな業務基盤は、SLAによってかっちり規定された塩漬けに近いシステムの位置づけなので、より運用コスト削減を徹底する要求が高まります。デジタルな業務基盤は、ビジネスがどかんと当たり急成長するか、日の目を見ないか、当たった後に急にシュリンクするか、ある意味手さぐり状態でのシステム運用が予想されます。そういう世界のデジタルな業務基盤は、変化に耐えうる柔軟性を重視する要求が高いと思われます。どちらの基盤も運用管理に高いコストはかけられません。
また、クラウドファースト時代に入社した世代は、クラウド管理がメインの運用管理となり、従来のICTインフラを管理できる高度な専門スキルを持ち得ない世代が増えてくることが予測されます。従来型のICT基盤に高いスキルを持つ方々が年を追うごとに現場を卒業されていくことも増えるでしょう。でも、コアなデータを持つシステムはオンプレミスで手元に置いてきっちり管理することは捨てられない。
これらの要望に応えるICT基盤には、Software Definedでハードウェアスタックを隠蔽し意識させない運用を実現するHyper Converged Infrastructure(HCI)が最適であると私は考えています。

(注)HCI:x86サーバでComputingとStorage(+Network)資源を一体提供する次世代インフラストラクチャ

HCIの導入で運用もシンプル化の概要図
【HCIの導入で運用もシンプル化】

ヴイエムウェアは、x86サーバで構成する仮想SANストレージ機能のVSAN6.2Open a new windowでは、Hyper Converged Infrastructure StackOpen a new windowというメッセージを出してきました。これによって、vSphereとVSAN環境でハードウェア/ソフトウェア構成に柔軟性を持ったHCIをお客様自身でも構成することができるようになり、構成変更が出来なかったEVO:RAILに比べて、かなり導入しやすくなりました。
また、日経BP社 ITインフラテクノロジーAWARD 2016Open a new windowでは、「クラウド型機械学習」を抑えて「HCI」がグランプリを受賞しています。

仮想化基盤の未来は、このHCIを軸に発展していくのではないかというのが私の見解です。 富士通も3月に海外ではこういう記事が出ているんです。楽しみですね。
Fujitsu Announces PRIMEFLEX For VMware VSAN With Virtual SAN 6.2 And A New High-Density VSAN Ready Node ModelOpen a new window
そして富士通は、VMwareベースのクラウド基盤として長年実績のあるニフティクラウドを「FUJITSU Cloud Service ニフティクラウドOpen a new window」として、富士通のクラウドサービスの中に位置づけました。
オンプレミスのVMware基盤のHCIと、クラウドのVMwareベースのニフティクラウドが織りなす世界をお見せできるのか、わくわくするハーモニーを奏でることができるのか、がんばらないといけないことが、本当にたくさんあります。

もうすぐ、ゴールデンウィークが始まります。お休みが頂ける方は、心身ともにしっかりリフレッシュして、ICTシステムについて改めて考えてみてください。


プラットフォーム技術本部 土村 忠生

著者紹介

企画のプロの視点と仮想化の知見で、毎月情報発信します。

  • シニアプロダクトプランナー(仮想化ソリューション企画のプロフェッショナル)
  • 10年以上VMware技術支援に従事しVMware Loveな日々を過ごす
  • 米国ヴイエムウェアより6年連続 VMware vEXPERT AWARDを個人受賞
PROFESSIONAL PRODUCT ENGINEER
vmware vEXPERT 2017 ロゴ

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