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ICTインフラの仮想化とストレージ管理の課題

ICTシステムの効率向上やコスト削減を図るために仮想化技術を導入する企業が増えている。中でも、1台の物理サーバ上で複数の論理サーバを稼働するサーバ仮想化、シン・クライアント端末からサーバ上の仮想化されたOSイメージを利用するデスクトップ仮想化の普及が進んでいる。これらの仮想化環境下でのストレージ管理の課題を確認し、ICTインフラの仮想化で最大限の効果を得るためにどのような対応が必要かを考える。

サーバ仮想化の導入状況とストレージ管理の課題

IDCでは「仮想化ソフトウェアを利用したサーバー仮想化の導入状況」という調査を行っている。この調査で「導入済み」と回答した企業は、2011年には中堅中小企業が11.5%、大企業が33.7%であったが、2012年には中堅中小企業が17.1%、大企業が31.7%になった。また、導入済み企業にサーバ環境下での稼働中の論理サーバ数を調査したところ、大企業は約10%が51~100台、約13%が101台以上だが、中堅中小企業は約4割が5台未満と回答している。稼働サーバ数が多い大企業ではサーバ仮想化によるコスト削減のメリットが明らかであり、早くから導入が進んだのは当然のことだろう。さらに稼働サーバ数が少ない中堅中小企業でも導入済み企業が増えているということは、サーバ仮想化導入によるメリットが広く知られ、本格的な普及期に入ったことの表れと言える。
サーバ仮想化環境下ではストレージをいかに効率的に利用するが課題になる。論理サーバへのディスク容量の割り当てやバックアップなどが効率的に行われないと、サーバ仮想化によるメリットが十分に活かされない恐れがあるからだ。IDCがサーバ仮想化を導入済みの企業に対して行った「サーバー仮想化環境でのストレージ管理の課題」という調査では、ストレージ管理に関して企業がさまざまな課題を抱えていることが明らかになった。

従業員規模別サーバ仮想化環境でのストレージ管理の課題

「災害対策の強化」「データ量の増大」「ストレージのI/O性能の向上」「データ保護の強化」「バックアップデータの増大」を挙げる企業が多い。また、「管理者のストレージスキルの不足」という回答からは、特に中堅中小企業が新技術への対応に苦労していることが伺える。
では、これらの課題に対し、企業はどのように対応しているのだろうか。

従業員規模別サーバ仮想化環境でのストレージ管理課題への対応

IDCによる「サーバー仮想化環境でのストレージ管理課題への対応」という調査結果を見ると、大企業ではこれらの課題を積極的に対応している。「仮想化ソフトウェアと親和性の高いストレージの導入」「I/O性能の高いディスクストレージシステムの導入」など、仮想化環境に適したストレージの導入に加え、スナップショット機能、管理ツール、ストレージ仮想化といった技術の導入による対応も多い。中堅中小企業では、「仮想化ソフトウェアと親和性の高いストレージの導入」「スナップショット機能の利用」が多く、それ以外の対応策については「計画中」との回答が目立つ。

デスクトップ仮想化の導入状況とストレージ管理の課題

IDCによる「デスクトップ仮想化の導入状況」という調査では、「導入済み」の企業は中堅中小企業が4.6%、大企業が15.4%、「導入を予定または検討している」企業は中堅中小企業が27.3%、大企業が38.8%という結果が出ている。サーバ仮想化に続き、デスクトップ仮想化も普及が進みつつある。
デスクトップ仮想化環境下でもストレージ管理に関してはさまざまな課題がある。IDCによる「デスクトップ仮想化環境におけるストレージ管理の課題」という調査の結果に注目したい。

従業員規模別デスクトップ仮想化環境におけるストレージ管理の課題

「ストレージの性能維持」「ストレージハードウェアコストの増加」「データ量の増大」「ピーク時のI/O負荷の急上昇」といった回答が多い点はサーバ仮想化と同じだが、中堅中小企業、大企業ともに4割以上が「セキュリティの強化」を挙げており、これがトップの課題となっている。デスクトップ仮想化では、OS、アプリケーション、データなどのリソースをサーバ側に集約することで、運用の効率化やコスト削減を低減できるほか、クライアント端末からのデータ漏えいを防ぎ、セキュリティを向上できるというメリットを得られる。しかし、デスクトップ仮想化を導入しても、データを保存するストレージ側でセキュリティ対策がなされていなければ、十分な効果は期待できない。サーバ仮想化とは異なる課題があることに注意する必要がある。

ICTインフラの仮想化環境におけるストレージ管理の重要性

ICTシステム運用のコスト削減という課題への有効策としてサーバ仮想化、デスクトップ仮想化が注目を集める中、仮想化環境でのストレージ管理に関してさまざまな課題が明らかになってきた。企業ではこれらの課題に対し、仮想化環境向けのストレージやツールの導入といった対応を行っているが、IDCは、「サーバー仮想化環境でのストレージ統合、ストレージ新技術の利用状況」をはじめとする調査により、サーバ仮想化環境において、SANやNASを利用したストレージ統合、ストレージ仮想化、シン・プロビジョニングやデ・デュプリケーションなどの新技術についても、大企業を中心に導入例が増えているという見解を示している。
ICTインフラの仮想化は今後加速度的に普及していくと予想されるが、導入により最大限の効果を得るには、ストレージ運用についても見直しが必要となる。自社の仮想化環境に最適なストレージを検討し、システム全体で効率化、コスト削減を図ることが重要である。

更新日:2017年5月31日
掲載日:2012年9月4日


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