2012年4月4日~6日、「ENGINEERED FOR INNOVATION 技術の融合が、世界を変える。」をテーマに「Oracle Open World Tokyo 2012」(日本オラクル株式会社主催、於:グランド ハイアット 東京 / 六本木アカデミーヒルズ49 / ベルサール六本木)が開催された。
本イベントでは、オラクルのテクノロジーとエンジニアド・システムに代表される革新的な製品について、最新情報をお届けしITの担うべき役割について、基調講演や各種セッション、展示が行われた。
その中で、富士通のプラットフォーム技術本部 荒木純隆により、「ICTシステムの変革を支援する富士通のストレージソリューション」と題した講演が行われた。
富士通株式会社
プラットフォーム技術本部
プロダクション技術統括部
シニアディレクター 荒木 純隆
本講演では、「災害対策」「クラウド・仮想化」「ビッグデータ」のテーマごとにICTシステムやストレージソリューションについて、富士通のストレージシステム「ETERNUS」が提供するデータ保護や仮想化、重複排除などの最新技術を実際の活用例を交えて紹介した。
クラウド環境でのストレージ活用によるバックアップの効率化では、SPARC EnterpriseとETERNUS DX S2 seriesおよびOracle Solarisコンテナで構築された仮想化環境の中、Oracleデータベースを物理環境と同じ仕組みで高速オンラインバックアップするETERNUS SF AdvancedCopy Managerや、重複排除によりデータ量を平均90%以上削減してバックアップするETERNUS CS800 デデュープアプライアンスとOracle Recovery Managerの連携機能など、オラクル製品とETERNUSをはじめとする富士通製品との連携ソリューションについて説明した。
展示ブースでは、「最先端テクノロジー」、「プライベートクラウドに最適化されたインフラ基盤」、「Solaris仮想環境におけるデータベース運用」の3つのテーマで、スーパーコンピュータ「京(けい)(注)」の計算(システム)ラックやディスクアレイETERNUS DX80 S2、重複排除技術が搭載されたETERNUS CS800などの静展示や紹介を行った。
(注)2010年7月に理化学研究所が発表した「次世代スーパーコンピュータ」の愛称。京は、TOP500リストにおいて、2011年6月と11月、2期連続世界最高速と認定。2011年「HPCチャレンジ賞」の4部門すべてで第1位を獲得。2011年のゴードン・ベル賞の最高性能賞も受賞。
2012年の完成を目指して開発を進めるスーパーコンピュータ「京」は、864筐体に、88,128個のプロセッサを接続し、40ペタバイト以上のストレージなどで構成された超大規模システムだ。シミュレーション精度や解析速度の向上で、医療や防災をはじめ次世代ものづくりなど様々な分野での貢献が期待される。施設がある神戸のポートアイランドでは、隣接の駅名が「京コンピュータ前駅」に変更されたほど想い入れが伝わってくる。この「京」に搭載されているストレージはETERNUS DX80だ。小さいながらも、その信頼性や優れた処理能力でシステムを裏支えしている。
写真はシステムラック1筐体だが、これが864筐体つながっていると思うと、すごい迫力だ。発熱源となるプロセッサなど主要部品を冷却する技術として水冷方式の採用や、冷却効率を高めるためにシステムボードを斜めに配置することで、高密度実装とともに部品寿命の向上や低故障率を実現しているという。
富士通が実践で培ったクラウド技術や運用ノウハウを結集させたプライベートクラウド統合パッケージ「Cloud Ready Blocks(クラウドレディーブロックス)」は、サーバ、ストレージ、クラウド管理ソフトウェアなどベストプラクティスとしてパッケージ化したものだ。企業内にクラウド技術を短期間で素早く取り入れることができる。これまでの2モデルから3モデルになり、お客様のご要求にお応えする最適な構成が用意されている。
講演で紹介したストレージによるバックアップ最適化では、多くの来場者に関心が集まり、展示コーナーでも詳しい説明を求められる場面が見受けられた。
Solaris仮想化環境でOracle Real Application Clusters (RAC)上のOracleデータベースをオンラインで高速バックアップするデモやOracle Recovery Manager(RMAN)と重複排除機能を連携して保管コストを大幅削減するデモが注目を集めた。
詳しい資料は下記よりご覧ください。
展示コーナー関連資料
|