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【富士通フォーラム2018ストレージ出展レポート】
勝てるITインフラ

ITを活用したワークスタイル変革を成功させるためには、企業のITインフラ整備を欠かすことはできない。これからの時代を勝ち抜くためのITインフラに求められるのは、処理速度・安定性・拡張性・運用性など多岐にわたる。もちろん、コストパフォーマンスも重要で高い費用対効果も必要となる。5月17日、18日に東京国際フォーラムで開催された「富士通フォーラム2018 東京」では、理想のITインフラを構築するためのソリューションが多数紹介されていた。


最新のサーバ/ストレージで構成されるITインフラは“自動化”によって効率的な運用が可能となる

本記事では、富士通 システムプラットフォーム技術本部のプリンシパル プロダクト プランナー 志賀真之氏によるセミナー「最新技術を活用したITインフラ運用のポイント」の講演内容から、ITインフラの運用における人的負担やコストを大幅に削減できる「自動化」の現状を確認する。

最新技術を活用すれば、さまざまな管理・運用作業が自動化できる

現代のビジネスでは、業務効率化や生産性向上が重要な課題として挙げられており、多くの企業は、ITを活用した業務アプリやクラウドサービス、仮想化環境などを提供することで、従業員の業務効率化を図っている。当然、こうした企業ITを支えるインフラの運用にも効率化が必要だ。技術者として最新技術を使ったITインフラ運用の自動化・効率化に取り組んでいるのが、富士通 システムプラットフォーム技術本部 志賀真之氏。今回のセミナーでは、同社のサーバ/ストレージ製品における自動化の現状と、自動化を実現しているソリューションについて解説してくれた。

富士通株式会社 システムプラットフォーム技術本部 プロダクトソリューション技術統括部 プリンシパルプロダクトプランナー 兼 エバンジェリスト推進室
志賀 真之 氏

富士通のサーバ製品は、世界1位のラインナップを誇り、国内サーバ出荷額で3年連続1位を達成していると志賀氏。富士通の主なサーバ・ストレージ製品は、既に自動化に対応しているとして、メインフレーム「FUJITSU Server GS21」ではWSMGR(ワークステーション・マネージャ)経由でREST APIでアクセスでき、UNIXサーバ「SPARC M12」ではシェル(ssh)ですべての管理が行えるなど、各製品における自動化の対応を紹介した。

「SPARC M12では、電源ケーブルを挿したところからsshでステータス、パワーコントロール、パーティションのコントロール、VMの構築などをすべて外部から行うように設定することができます」

基幹IAサーバ「FUJITSU Server PRIMEQUEST」やPCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」の「ServerView Infrastructure Manager」では、BIOS設定、ファームウェアのアップデートなどを自動化。さらにオールフラッシュアレイ「FUJITSU Storage ETERNUS AF series」でも、sshで構築や設定変更が自動化できる。このように、富士通の製品には、すでに自動化を実現するための機能が備わっていると志賀氏は語る。実際、同社では検証用の環境を構築する際に自動化技術を活用しており、大幅な作業の効率化を実現しているという。

富士通の高性能サーバ/ストレージ製品には自動化のための機能が備わっており、ITインフラの効率的な運用・管理が可能となっていると志賀氏は語った

サーバ/ストレージ製品の自動化を支える3つの製品

今回のセミナーでは、同社の製品を活用した3つの事例が紹介された。まずは、前述したServerView Infrastructure Manager。ITインフラの管理者にとって負担となるサーバを直接操作する作業の自動化を実現するという。

「サーバを構築する際に悩むのは、『あのマシンどこにあったかな?』というようなインフラ機器構成の全体の把握や、サーバルームでの作業です。ラック内でケーブルを抜き差しして、コマンドを打ち込んで文字列を見ないと先に進めないなど、実機を操作する作業は、管理者の大きな負担となります」(志賀氏)

ServerView Infrastructure Managerはこのような管理者の悩みを解決する。電源接続された機器の自動検出にはじまり、BIOS設定、ファーム更新などをプロファイルで管理し、OS一括インストール、仮想I/O管理といった機能を提供して、構築自動化を助ける。運用開始後も、しきい値監視やログ収集、ネットワークマップ、故障ステータス監視などの運用管理を効率化する機能、さらにファームのアップデート管理、イベント管理といった運用の自動化を実現するための機能がある。「REST APIで外部の、空調機器などの連動も可能」といった幅広い自動化が行えるという。また、プライベートクラウドの主要製品との連携ツールも提供されている。セミナーでは、VMware環境サーバの保守作業(ハード交換・追加から運用復帰まで)が「7時間作業」から「1時間待つだけ」までに自動化できた適用事例も紹介された。

適用事例:VMware環境サーバ保守自動化 の概要図

続いて紹介されたのは、「Actifio」とETERNUS AF seriesを活用して仮想マシンのリソース制御と構築・運用を自動化する事例だ。アジャイル開発が主流になった現在では、短期平行開発の要求が増している。これに対応するため、ActifioとETERNUS AF seriesでテスト環境(仮想マシン)の構築、利用者への瞬時展開(仮想コピー)、テストデータマネジメント(TDM)の自動化を行い、コストを抑えながら同時並行開発のテスト環境を安全確実に提供することに成功。本番データから個人情報などの一部データをマスクしてテストに使うことも可能だと志賀氏は語る。これにより、開発期間の大幅な短縮やストレージ容量の削減、テスト品質の向上といった効果が得られるという。

今回紹介された事例では、従来メインフレーム、Solaris、Linux Server、Windows Serverといった大小さまざまな業務システムを個別に構築・運用していたインフラを、高性能で長期利用が可能なUNIXサーバ「SPARC M12」の仮想化機能(Oracle VM Server for SPARCやOracle Solarisゾーン)とActifio+ETERNUS AF seriesを組み合わせた共有基盤として採用し、インフラの自由度向上やコストの効率化を実現していた。

適用事例:VMware環境サーバ保守自動化 の概要図

そして、最後に紹介されたのは「FUJITSU Cloud Service RunMyProcess」による、クラウドを活用した業務プロセスの自動化事例だ。FUJITSU Cloud Service RunMyProcessでは、APIを活用する現代のビジネスにおいて欠かせない存在となった業務向けのクラウドサービス、そして、オンプレミスの業務システム/アプリとの連携も可能。プライベートクラウド、パブリッククラウド、オンブレミスのアプリ/サービスを組み合わせたワークフローをWebブラウザ上のGUIで容易に開発することができ、業務プロセスの自動化を強力にサポートしてくれる。セミナーでは、アメリカの医療機器メーカーが、FUJITSU Cloud Service RunMyProcessを利用して人事総務システムをクラウド上に構築。Googleの各種サービスとの連携を実現して、新規採用者のIT申請やアカウント登録、セキュリティ登録などを自動化して運用コストの削減に成功した事例が紹介された。直接、サーバ/ストレージ製品上で動作するものではないが、業務の自動化を推進するためには見逃せない、注目の製品といえる。

高性能なサーバ/ストレージ製品を導入することによる企業ITインフラの効率化は、“自動化”を進めることによって新たなステージへと移行する。「従業員だけでなくサーバ管理者も自動化で働き方を改革してください。休みの日は作業を自動化して休みましょう!」という志賀氏の言葉から、ITインフラ運用自動化の重要性が確認できた。

サーバ管理者にとって、ITインフラの効率的な運用は非常に重要なタスクといえる。運用自動化を紹介する本セミナーでは、数多くの参加者が志賀氏の語る自動化の先進事例に聞き入っていた


「株式会社 マイナビ」2018年6月19日 掲載記事より転載。
本ページで掲載されている内容は、掲載日時点のものです。

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