Skip to main content

Fujitsu

Japan

全職員が使う仮想デスクトップ環境に「ETERNUS TR series」を導入
始業開始の一斉起動時もストレスなく利用、伊達市の業務を支える

伊達市様 導入事例


伊達氏発祥の地、福島県伊達市はマイナンバー利用などに対するセキュリティ強化、基幹系と業務系の端末統合を目的に仮想デスクトップ環境を構築しました。始業時の一斉起動によるパフォーマンス低下(ブートストーム)を回避するため、同市は仮想化環境専用ストレージ「ETERNUS TR series」を採用。フラッシュヒット率100%の高いパフォーマンスでレイテンシー0.4ミリ秒を実現し、始業時も数秒で起動するなど職員はストレスなく利用しています。また従来比で1/3の省スペース化を実現。自動QoSにより常に安定したパフォーマンスで伊達市の業務を支えています。

(注) 2016年5月現在の実績

[ 2016年7月5日掲載 ]

導入事例 伊達市様 (856 KB)(A4・2ページ)


【導入事例概要】
国名 日本
業種 地方自治体
ハードウェア FUJITSU Storage ETERNUS TR series 仮想化環境専用ストレージ
Brocade VDX コンバージドスイッチ
ブレードサーバ FUJITSU Server PRIMERGY BX
ソフトウェア 仮想化ソフトウェア VMware Horizon View

「SSDとHDDのハイブリッド構成でコストを抑制しながら、フラッシュヒット率100%の高いパフォーマンスでI/O性能を強化することによりブートストームを回避できます。また仮想マシンの稼働状況に合わせて自動QoS(Quality of Service)により常に安定したパフォーマンスを維持できる点も高く評価しました」

【課題と効果】
導入前の課題 導入による効果
  • 仮想デスクトップ環境において始業時の一斉起動によるパフォーマンス低下(ブートストーム)を回避したい
  • 「ETERNUS TR series」の導入によりフラッシュヒット率100%の高いパフォーマンスでI/O性能を強化することにより、始業時も数秒で起動し職員はストレスなく利用。レイテンシーも常時0.4ミリ秒を維持
  • 特定デスクトップで過大なI/Oが発生した場合も他への影響を及ぼさないようにしたい
  • 仮想マシンの稼働状況に合わせ、自動QoSにより特定デスクトップで過大なI/Oが発生しても他のデスクトップに影響を与えることなく常に安定したパフォーマンスを実現
  • 今回導入するサーバ仮想化と仮想デスクトップ環境のシステム全体を1ラックに収めたい
  • 従来型ストレージでは12Uサイズを必要としたところ、「ETERNUS TR 850」により4Uサイズの1/3の省スペース化を実現し、1ラックの収容に貢献

icon-form ストレージの導入検討・ご相談はこちらから

導入の背景

マイナンバーの利用を見据えて仮想デスクトップ環境でセキュリティを強化

独眼竜政宗で有名な伊達氏発祥の地としても知られる福島県伊達市は、阿武隈山系と阿武隈川の豊かな自然に抱かれたまちです。日本百景に選ばれている霊山、伊達家の居城となっていた梁川城跡など見どころも多く、肥沃な大地で育まれた果樹や野菜をはじめグルメの楽しみも豊富です。

5町が新設合併し誕生した伊達市は2016年1月に10周年を迎えました。次の10年に向け「伊達市第2次総合計画」(平成27年度~平成34年度)のもと、「健幸と個性が創る 活力と希望あふれる故郷 伊達市」の将来都市像を目指し市民と行政が協働でまちづくりを推進しています。


髙橋 昌宏 氏
伊達市
総務部 総務課長

東日本大震災からの復興と地方創生は同市の重要なテーマです。同市の行政を支えるシステムにおいても大震災は大きなターニングポイントとなりました。サーバ室のあった建物の老朽化もあり、災害対策や業務継続、セキュリティ強化の観点から2014年にシステムをデータセンターに移行。2015年にはコスト削減や運用の効率化に加え、今後リプレースが続くシステムを担う次世代ICTインフラを視野に仮想化を導入しました。サーバとともにクライアントも仮想化した理由について総務部 総務課長 髙橋昌宏氏はこう話します。

「マイナンバーの利用などに対してセキュリティ強化を図るべく仮想デスクトップ環境を構築しました。端末にデータを残さないことが採用の大きな理由です。また仮想デスクトップ環境を実現したことで、内部の業務系ネットワークと外部に接続するインターネットのネットワーク分割など総務省が推進する自治体情報セキュリティクラウド構築にも容易な対応を可能としています」。

今回、同市は仮想デスクトップ導入構築にあたって、始業時の一斉起動によりパフォーマンス低下を招くブートストームを懸念していました。問題解決の鍵を握っていたのがストレージでした。

導入のポイント

フラッシュヒット率100%の高いパフォーマンスでブートストームを回避

同市における仮想デスクトップ環境の構築は、2015年度に同市職員が利用するパソコンのリプレースに合わせて実施することになりました。その目的にはセキュリティ対策に加え、管理面での課題解決も含まれていました。「従来、職員は基幹系用と業務系用の2台のパソコンを利用しており机の上が煩雑になりがちでした。また管理面や保守面でもコストや手間を要していました。端末を統合し運用管理を容易にするとともに机上の作業スペースを確保し、事務効率を上げたいという狙いもありました」と総務部 副主幹兼情報管理係長 佐藤真氏は話します。


幕田 典昭 氏
総務部 総務課 情報管理係
副主幹(システム担当)

同市全職員700名以上が業務で利用するため、仮想デスクトップ環境には安定したパフォーマンスが不可欠でした。仮想デスクトップ環境のパフォーマンスはストレージのI/O性能が重要なポイントとなります。例えば、始業時は同時に多数の仮想デスクトップを起動することからストレージに対して大量の同時I/Oが生成されます。

仮想化導入を以前から構想していた総務部 総務課 情報管理係 副主幹(システム担当) 幕田典昭氏はvForum 2013で出会ったティントリ社の仮想化環境専用ストレージに大きな関心を寄せていました。「SSDとHDDのハイブリッド構成でコストを抑制しながら、フラッシュヒット率100%の高いパフォーマンスでI/O性能を強化することにより、ブートストームを回避できます。また仮想マシンの稼働状況に合わせて自動QoS(Quality of Service)により常に安定したパフォーマンスを維持できる点も高く評価しました」(幕田氏)。

また同市は構築や運用をアウトソーシングしていますが、「LUNやボリュームを考える必要がなく導入しやすい点や、仮想マシンごとのパフォーマンスの可視化によりパフォーマンス低下時の要因特定も迅速かつ容易に行えるといった特徴も魅力的でした」と幕田氏は付け加えます。

「2014年夏、既存システムにおいて構築や運用、サポートなど総合力を高く評価していた富士通から、ティントリ社のOEM製品として『ETERNUS TR series』が提供されると聞いて、2015年度に構築する仮想デスクトップ環境のベースにぜひ導入したいと。まさにベストなタイミングでした」(幕田氏)。

システム概要

「ETERNUS TR 850」により1/3の省スペース化を実現しコスト抑制に貢献

2015年6月、同市は富士通のブレードサーバ「PRIMERGY BX」と「ETERNUS TR 850」、デスクトップ仮想化ソフトウェア VMware Horizon Viewを中核とする仮想デスクトップ環境の採用を決定。また、同システムは複数スイッチを仮想的な1台の論理スイッチとして利用できるBrocade VDXを採用。10Gbps化で帯域を確保するとともに、冗長化を図りながら運用管理がしやすいシンプルなネットワーク環境を実現しています。

さらに、従来型ストレージでは12Uサイズを必要としたところ、「ETERNUS TR 850」により4Uサイズの1/3の省スペース化を実現。サーバ仮想化・仮想デスクトップ環境全体で1ラックに収容するという同市の要件をクリアしコスト抑制に貢献しています。

構成概要図

導入の効果と将来の展望

フラッシュヒット率100%、レイテンシー0.4ミリ秒、職員がストレスなく利用

2016年3月、サーバ仮想化基盤とともに仮想デスクトップ環境も本稼働を開始。現在、仮想デスクトップは内部情報系670台、基幹系65台が稼働しており同時接続数は最大770台です。本稼働後、伊達市の業務を支える仮想デスクトップ環境は安定稼働を続けています。「不安視していたブートストームは起きていません。始業時も起動時間は数秒で、職員はストレスを感じることなく業務を行っています。フラッシュヒット率100%、レイテンシー0.4ミリ秒を維持し、物理の端末時代と同じように職員が今まで通り意識しないで使えるというのがいちばんのメリットです」と幕田氏は話します。


佐藤 真 氏
総務部
副主幹兼情報管理係長

同市は、自治体情報セキュリティクラウド構築に向け、内部の業務系ネットワークと外部に接続するインターネットのネットワーク分割に関して仮想化を活用し対応する予定です。「端末は1台のまま、基幹系とインターネットを仮想デスクトップ環境で動かし、内部情報系は物理環境で利用します。県の仕様が決定した後、内部情報系からインターネットを分離する作業を行います。コストを抑制しながらセキュリティ強化を図るために、最も重要なデータを扱う基幹系とリスクの高いインターネットを、データが残らない仮想デスクトップで利用する方向で検討しています」(佐藤氏)。

今後について髙橋氏は次のように話します。「仮想デスクトップ環境の構築によりいつでもどこでも業務が行える土台はできました。今後、国の方針を見据えながら災害やパンデミックにおける業務継続など活用シーンの拡大も検討していきたいと思います。富士通には迅速かつきめ細かいサポートとともに、経費削減や市民サービスの向上を図るために新しい技術を活用した提案にも期待しています」。
富士通はこれからも先進技術と総合力を駆使し、豊かな自然と歴史に彩られた伊達市のさらなる発展を支援していきます。

前列左より
伊達市役所 髙橋 昌宏 氏、佐藤 真 氏、幕田 典昭 氏
後列左より
株式会社富士通エフサス 渡辺 正弘、佐藤 徹
富士通株式会社 森川 千尋、本間 雅子
【担当営業、担当SEメッセージ】
富士通株式会社
福島支社
公共営業部
マネージャー
森川 千尋、
本間 雅子
この度は、全職員様が利用する仮想デスクトップ環境にETERNUSシリーズをご採用いただきまして大変光栄に存じます。
今後も、市民の皆様がより一層使いやすいサービスをご提供できるよう、お客様と長く良い関係を築いていきたいと思います。
株式会社富士通エフサス
福島支店
佐藤 徹
渡辺 正弘
本商談は、富士通様と連携し推進した結果、企画・設計から導入・運用保守までを受注することができました。今までの実績を、お客様より評価いただけた結果と思っております。
今後も、より一層お客様目線にて対応し、顧客満足度のさらなる向上を目指します。
【伊達市様 概要】
所在地 〒960-0692 福島県伊達市保原町字舟橋180番地
人口 61,904人(2016年4月1日現在)
世帯数 21,684世帯(2016年4月1日現在)
概要 伊達市は福島県の北部に位置し福島盆地の中にあり市域全体の約65%を森林と農地で占めている。自然、農産物など観光資源に恵まれており、四季折々の祭りや伊達桃の里マラソン大会など美しい景観のもとで様々なイベントが行われている。
ホームページ
https://www.city.fukushima-date.lg.jp/新規ウィンドウが開きます

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。なお、社名敬称は省略させていただいております。

製品情報

ETERNUS TR820 製品図

FUJITSU Storage ETERNUS TR series 仮想化環境専用ストレージ
大規模なサーバ仮想化環境や仮想デスクトップ環境で安定した高い処理性能とシンプルな運用を実現

ソリューション

  • 事業継続・災害対策
    業務システムおよびデータの要求する保護レベルに応じ、ICT事業継続・災害対策の選択肢を豊富に提供