Skip to main content

Fujitsu

Japan

ETERNUS CD10000の高い拡張性とOpenStackのアーキテクチャーにより、シームレスな統合を実現
盤石なクラウド環境を構築し、ビジネス拡大を支援

Darmstadter Rechenzentrum(DARZ)様 導入事例(ドイツ)


Darmstädter Rechenzentrum(Darmstadt Data Center ダルムシュタット・データセンター)は、データセンターとして最高レベルの品質とセキュリティの維持に取り組んでいます。 同時に、大手サービス・プロバイダーとして急激なデータ増加に対し効率的な管理を実現するべくインフラ環境の整備を迫られていました。 マルチクライアントに対応したETERNUS CD10000を導入することで、柔軟性を確保しつつ、ペタバイトクラスの極めて高い拡張性とOpenStackのアーキテクチャーへのシームレスな統合を実現。柔軟性とタイムリーな拡張性でさらなるビジネス拡大を支援しています。

[ 2016年3月24日掲載 ]


【導入事例概要】
国名  ドイツ
業種 IT
ハードウェア FUJITSU Storage ETERNUS CD10000 ハイパースケールストレージ

「富士通の技術力とPROFIの構築・運用スキルによる相乗効果で、ドイツ証券取引所クラウド取引所市場の参入に必要となる品質、安全性そして柔軟性を手に入れました」

Head of Sales and IT Operations, DARZ, Lars Göbel氏

【課題と効果】
導入前の課題 導入による効果
  • 効率的なインフラ環境を構築したい
  • クラウド環境のコア・コンポーネントのすべてをETERNUS CD10000一つで提供。OpenStackのアーキテクチャーによりシームレスな統合を実現
  • ビジネスの幅を広げるために、拡張性の高い基盤にしたい
  • ペタバイトクラスの高い拡張性とノードおよびディスク筐体追加・交換、アップグレード、メンテナンスが無停止で可能に

icon-form ストレージの導入検討・ご相談はこちらから

導入の背景とポイント

クラウドサービス・プロバイダーとしての品質とセキュリティへの追求

Darmstädter Rechenzentrum (以下、DARZ) は、ドイツのヘッセン州にあり、かつて州中央銀行の金庫室だった場所を本拠地にしています。2,400平方キロメートルの広大なフロア・スペースに高度な安全対策と環境に配慮されたデータセンターを建設し、そこからサービスを提供しています。同社は、国家レベルの厳しいデータ保護規則のもと、「データは黄金以上の価値あり」をモットーに、大手サービス・プロバイダーとして、コロケーション、マネージド・サービスやコンサルティングといった分野で幅広く製品を提供し、お客様の要求や要望に対応しています。

DARZは、プロバイダーに依存しない市場で、IaaS (情報システムのインフラをインターネット経由で提供するサービス) のリソース販売を計画。その市場が、多数の潜在顧客とクラウドのキャパシティ取引を行うことができるドイツ証券取引所クラウド取引所(以下、クラウド取引所)です。 クラウド取引所への参入の条件は、データ保護やマルチクライアント対応、位置特定基準などの要件を満たすこと。これは将来的にクラウド市場のお客様が、データの格納先を自らで選択できるようにするためのものです。例えば、どのデータ保護規則が適用される場所にデータを格納するかなど、お客様が選択できる環境の構築です。クラウド取引所はこうした条件が忠実に順守されているかを検証しています。

DARZはクラウドサービス・プロバイダーとしてクラウド取引所市場への参入を検討する中、厳しい参入要件を満たし、かつ非常に効率的なインフラの必要性を感じていました。DARZ, Head of Sales and IT Operationsである Lars Göbel氏は次のように語っています。「我々は高い品質とセキュリティを追求し、それと同時にビジネス拡大のためにも拡張性の高いソリューションが重要なポイントだと考えていました」。
同社は、革新的なクラウドサービス・プロバイダーになるために、必要な開発プロジェクトをインフラサービス・プロバイダーでシステムインテグレーターのPROFI Engineering Systems AG(以下、PROFI)に依頼。「PROFIの専門家も、我々同様に品質とセキュリティを非常に重視していました」(Göbel氏)。

導入の効果

ETERNUS CD10000の採用でペタバイトクラスの拡張性を実現

PROFIはDARZの開発プロジェクトを白紙の状態から着手。クラウド取引所市場の要件を正確に把握し、全く新しいインフラ設備を一から作り上げました。OpenStackのフレームワークと完全な互換性を確保し、クラウド・アプリケーション向けのマルチクライアントに対応したインフラ開発にも重点をおいていました。
さらに、このプロジェクトにおいて特に重視していたのが、ストレージ・ソリューションでした。富士通の性能面とデータストレージに信頼を寄せていたPROFIは、Intel® Xeon®プロセッサー搭載のFUJITSU Storage ETERNUS CD10000 ハイパースケールストレージを選択。ETERNUS CD10000はハードウェアとソフトウェアの両方を兼ね備え、オープンソース・ソフトウェアCephによって一元管理できる製品です。PROFIがこの製品を選んだ理由は、ペタバイトクラスの極めて高い拡張性とOpenStackのアーキテクチャーへのシームレスな統合ができる点にありました。また、ノードおよびディスク筐体追加・交換、アップグレードが無停止で行え、ノードの追加に応じて性能と容量を直線的に拡張することができます。ストレージ・ノードは最大224ノード、最大物理容量56ペタバイト(注)まで拡張可能で、ノードのメンテナンスが必要な時でも業務を停止することはありません。

(注) ETERNUS CD10000の最大物理容量値です。1ペタバイトのデータとは、1080p形式のフルHDビデオの約10万時間分に相当。

SANよりも優れた費用対効果とシステムの柔軟性を実現

DARZは、ETERNUS CD10000を基盤として、OpenStackのフレームワーク向けの分散型冗長ストレージアーキテクチャーを構築。「この環境により、仮想マシンとストレージが利用できる仮想化プラットフォームを提供することができました。従来のSANに比べ、より優れた費用対効果が出ています」とPROFIのHead of Sales, Armin Achebach氏は説明します。
「ETERNUS CD10000を導入しなくてもインフラの実装はできたと思います。しかし、時間と費用がかなりかかっていたと思います」とPROFIのコンサルタントAndre Lorscheid氏は語ります。 富士通はDARZが直面していた課題に対し、見事なソリューションで迅速に解決。Lorscheid氏は、特に柔軟性を評価し、「システムを停止せずにストレージ・ノードを追加できるETERNUS CD10000を高く評価しています」と語ります。
Lorscheid氏は、さらにこの製品のメリットとして、「あらゆる課題がクリアになり、コストを削減できるだけでなく、クラウド環境のすべてのコア・コンポーネントがETERNUS CD10000として一つになったことで、エンド・ツー・エンドのサポート面においても、重要な役割を果たしている」と高く評価しています。

将来の展望

DARZのGobel氏もこのソリューションに非常に満足しています。「富士通の技術力とPROFIの構築・運用スキルによる相乗効果で、クラウド取引所市場の参入に必要な品質とセキュリティ、柔軟性を手に入れることができました」。 また、お客様同士を常に分離させておくことがクラウド取引所の要件だったため、Gobel氏はETERNUS CD10000のマルチクライアント対応を重視していました。 現在、これを実現できる唯一の製品がETERNUS CD10000なのです。
「ETERNUS CD10000によって手に入れた安全で強固なインフラのおかげで、クラウド取引所市場に参入でき、当社のクラウド・サービスの革新的な販売チャネルを切り開くことができました。これにより、当社のブランド認知が高まり、市場へのアクセスが拡大し、サービス価値も上がればと思っています」とGobel氏は締めくくりました。

関連コンテンツ

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。なお、社名敬称は省略させていただいております。

関連情報

分散ストレージ ソフトウェア Ceph(セフ)とは
オブジェクト、ブロック、ファイルでのアクセスが可能
オープンソースソフトウェア、Ceph(セフ)をご紹介

オプジェクトストレージとは
データをファイル単位やブロック単位ではなく、オブジェクトという単位で扱うメリットや、適用分野をご紹介
 

 

製品情報

増え続ける様々なデータを、最適な投資で効率的に活用 お客様ビジネスのイノベーションを支える
FUJITSU Storage ETERNUS CD10000 S2 ハイパースケールストレージ

ETERNUS CD10000 S2 ハイパースケールストレージは、2019年12月26日に販売終息しました。