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Fujitsu

Japan

仮想化基盤の共有ストレージに高性能、高信頼ETERNUSを導入
高可用性、バックアップの一元管理を実現し道内90店舗の業務を支える

株式会社常口アトム様 導入事例


北海道に密着した総合不動産企業、常口アトムは富士通のストレージETERNUSをベースに仮想化基盤を構築しICTインフラを刷新しました。ETERNUSの採用理由は高性能、高信頼に加え、増大するデータ量への対応やバックアップの一元管理、パフォーマンス向上などの課題解決がポイントとなりました。また今回、富士通パートナーであるHDCのデータセンターに同社のサーバを移設し、災害対策やセキュリティの強化を図っています。さらにVMware HAにより業務継続性も向上。富士通とHDCが一体となったサポートにより道内90店舗の業務を支えています。

[ 2015年7月15日掲載 ]

導入事例 株式会社常口アトム様 (723 KB)(A4・2ページ)


【導入事例概要】
国名 日本
業種 総合不動産業
ハードウェア FUJITSU Storage ETERNUS DX100 S3 ディスクストレージシステム
FUJITSU Server PRIMERGY RX200 S8 PCサーバ
ソフトウェア VMware vSphere 5 Standard Acceleration Kit
Symantec Backup Exec 2012 Agent for VMware

「当社が製品の採用で重視するのは信頼性と操作性です。富士通のサーバとストレージに関しては導入実績に基づく信頼性や操作性を認識しており評価していました。加えて、今回はシステム環境が大きく変わる中で現場に影響なく移行を行い、本稼働後の安定稼働を実現していくことが最重要課題でした。そのため富士通パートナーのHDCと富士通の一体化したサポートによる安心感も大きなポイントとなりました」

【課題と効果】
導入前の課題 導入による効果
  • 仮想化基盤の安定稼働とパフォーマンス向上を実現したい
  • 仮想化基盤の共有ストレージに富士通の高性能、高信頼ETERNUSを採用。物理サーバ約60台を4台に集約するとともに、安定稼働とパフォーマンスの向上を実現
  • システムによって異なるバックアップを統合したい
  • ETERNUS DX100 とSymantec Backup Execの連携により、仮想化環境のバックアップを一元管理。テープ交換が不要になるなど運用負荷を軽減
  • 災害やシステム障害時の業務継続性を実現したい
  • HDCの堅牢なデータセンターにサーバを移設し災害対策やセキュリティ強化を実現。またVMware HAにより業務継続性が向上。富士通とHDCの一体化したサポートにより安心を実現

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導入の背景

サーバルームのある建物老朽化によりサーバの移設が急務に

北海道で賃貸仲介件数No.1注1、全国でも8位にランキングされる常口アトム。「暮らしと住まいを通して地域社会に貢献し、皆様に愛される会社を目指します」同社の経営理念のもと、北海道とともに歩むことで成長を続けています。賃貸管理戸数も北海道でNo.1注2を誇る同社は地域社会やお客様と築き上げてきた信頼をベースに、賃貸仲介はもとより売買物件の仲介、不動産の管理、土地・建物の有効活用、新生活サポートなど総合不動産企業として多岐にわたり事業を展開しています。

同社の強みである地域に密着したサービスを支えているのが、札幌市内56店舗を中心に北海道No.1の店舗数90店舗注3における日々の業務です。

株式会社常口アトム 阿部一成氏の写真
阿部 一成 氏
株式会社常口アトム
システム部
部長

従来、各店舗はネットワークを通じて札幌市内の同社サーバルーム内の各種システムを利用し業務を行っていました。東日本大震災後、災害時の業務継続性の実現に取り組む同社は、2012年半ばにサーバ移設プロジェクトをスタートさせました。

「サーバルームのある建物が老朽化しておりサーバの移設は急務でした。またサーバのリプレイス時期も迫っていたことから、新しいサーバで基盤を構築しコスト抑制のためにアプリケーションをそのまま移行できる方法を検討しました。さらに災害だけでなくサーバ故障時などにもサービスを止めないシステムの実現や、増大するデータ量への対応、パフォーマンスの向上、統合バックアップなどの課題解決も求められていました」と、システム部 部長 阿部一成氏は振り返ります。

サーバ移設に伴う次世代ICTインフラの構築でキーポイントとなったのが「サーバ仮想化+共有ストレージ」でした。

(注1)居住系賃貸仲介件数46,000件超(2015年1月5日全国賃貸住宅新聞社「賃貸仲介件数ランキング」調べ)
(注2)賃貸管理戸数63,000戸超(2014年8月11日全国賃貸住宅新聞社「管理戸数ランキング」調べ)
(注3)北海道内店舗数90店舗(FC3店舗含)(2014年12月1日現在、常口アトム調べ)

導入のポイント

高性能、高信頼が求められる共有ストレージにETERNUSを採用

同社が目指すサービスを止めないシステムを実現するうえで仮想化基盤における共有ストレージの役割は重要です。共有ストレージにより、万が一サーバが故障したときも仮想化ソフトウェアVMware vSphereのVMware HAを利用し別のサーバで業務の継続を可能にします。また複数のシステムで利用する共有ストレージには安定稼働のために高性能と高信頼が求められます。さらに賃貸物件仲介システムは160万件の物件情報と地図情報が登録されており増大するデータ量への対応やパフォーマンスの向上も課題となっていました。

運用面ではバックアップの一元管理も課題の1つでした。
「従来、賃貸物件仲介システムは他社製ストレージを利用し、それ以外のシステムはテープを使ってバックアップを行っていました。

株式会社常口アトム 坂下欣也氏の写真
坂下 欣也 氏
株式会社常口アトム
システム部
係長

仮想化環境でバックアップの運用効率を図るためにバックアップの一元管理の実現も要件の1つとしました」と、システム部 係長 坂下欣也氏は話します。

道内有数のシステムインテグレーターであるHDCは常口アトムの要望に応えるべく次世代ICTインフラの中核として富士通のサーバPRIMERGY RX 200とストレージETERNUS DX100を提案しました。「今回、仮想化基盤はHDCさんのデータセンターに構築しました。HDCさんは当社のシステム状況やビジネスをよく理解したうえで最適な解決策を提示してくれる。その提案力を高く評価しています」(阿部氏)。

富士通製品の採用ポイントについて「当社が製品の採用で重視するのは信頼性と操作性です。富士通のサーバとストレージに関しては導入実績に基づく信頼性や操作性を認識しており評価していました。加えて、今回はシステム環境が大きく変わる中で現場に影響なく移行を行い、本稼働後の安定稼働を実現していくことが最重要課題でした。そのため富士通パートナーのHDCと富士通の一体化したサポートによる安心感も大きなポイントとなりました」と坂下氏は話します。

導入のプロセス

システムの移行作業は3つのステップで実施

2013年夏に富士通の採用を決定。仮想化基盤の構成は仮想ホストサーバに4台のPRIMERGY RX 200を導入し共有ストレージとして 高性能、高信頼ETERNUS DX100を採用。仮想化基盤上にシステムを統合していく移行作業は3つのステップで進められました。

第1ステップ(2013年夏~)は仮想化基盤上に集約しない物理サーバの統合。第2ステップ(2014年初め~)は仮想化基盤上で稼働させるシステムのうちサーバ負荷が小さいなど比較的難易度が低いシステムの移行。第3ステップ(2014年末)は営業時間中にシステムを止めることができない賃貸物件仲介システムの移行。移行作業の山場となったのは第3ステップでした。

「店舗が休みとなる2014年の年末の3日間で移行を実施しました。年明けから賃貸仲介は繁忙期に入るため、万が一移行が失敗した場合に備えて既存システムも並行して動かしましたが、トラブルは一切なく切り替えはスムーズに行えました。切り替え後、複数店舗で動作を確認し2015年1月3日に本稼働を開始しました」(坂下氏)。

システム構成図

導入の効果と将来の展望

ラックの台数を1/5に削減、夜間バッチ処理時間も1/2に短縮

ETERNUSをベースとする次世代ICTインフラは現在まで安定稼働を続けています。またHDCの堅牢なデータセンターにサーバを移設したことで災害対策やセキュリティの強化、電源の安定化を実現。さらにVMware HAによりシステム障害時の業務継続性の向上も図っています。

サーバ仮想化により物理サーバ約60台を4台に集約できました。仮想化することなく移行した場合は約10ラックを必要としましたが、2台のラックに収容できたことで運用コストの抑制につながっています。

運用の効率化面ではETERNUS DX100 とSymantec Backup Execの連携により、仮想化環境のバックアップの一元管理を実現し、テープ交換が不要になるなど運用負荷の軽減を図っています。また従来、賃貸物件仲介システムの夜間バッチ処理は最大16時間を要していましたが、現在はETERNUSによるストレージのパフォーマンス向上などにより1/2に短縮できました。

また開発効率の向上にも期待を寄せています。「物理サーバを購入することなく仮想サーバを使ってテストを実施できるため、開発に要する期間短縮やコスト抑制が図れます。また新しい試みにチャレンジしやすくなりました」(坂下氏)。

今後の展望について「災害やシステム障害など不測の事態にも業務継続性を実現する次世代ICTインフラは構築できました。次のステップは集約した各システムの見直しです。またこの基盤をベースに、お客様サービス向上のためのIT活用も重要なテーマとなります。富士通さんとHDCさんには安定稼働の支援に加え、先進技術を活かした提案にも期待しています」と阿部氏は話します。

北海道のお客様一人一人のニーズに最適な提案で応える常口アトム。地域社会の発展に貢献する同社の取り組みを、これからも富士通とHDCは密に連携し支援していきます。

集合写真

(前方左から)株式会社常口アトム 阿部 一成 氏、坂下 欣也 氏

(後方左から)株式会社HDC 遠藤 修一、富士通株式会社 若林 敬司

担当営業メッセージ

株式会社HDC
ビジネスソリューション本部 ソリューション営業グループ ゼネラルマネージャー
遠藤 修一

当社の提案力及び富士通製品の信頼性や性能を評価していただき誠にありがとうございます。また、当社センターも高く評価いただき本当に嬉しく感じました。
システムの移行作業では、お客様のご支援をいただき、長期間にわたるサーバ移設作業が無事終了することができたことに感謝いたします。
今後は集約した各システムの見直しや、お客様サービス向上のために新たなシステムの提案及び、システムの安定稼動に努めてまいります。

【株式会社常口アトム様 会社概要】
本社所在地 札幌市中央区北2条西3丁目1番地12 敷島ビル3F
代表取締役社長 星 雅夫
設立 1992年2月
資本金 1,000万円(発行済株式数200株)
従業員数 811名(2014年10月1日現在)
業務内容 アパート、マンション、戸建等居住物件の賃貸借に関する仲介業務/店舗賃貸借仲介及び居抜物件の仲介業務/事務所・倉庫の賃貸借に関する仲介業務/土地、建物等の売買に関する仲介業務/アパート・マンション等の共同住宅の企画、建築、リフォーム業務/高齢者共同住宅に関する企画・建築・入居斡旋業務及び運営管理指導業務/アパート、マンション、駐車場等の賃貸借物件に関する管理代行業務/損害保険の代理店業務/当社顧客に対する付随サービスの企画及び提供
ホームページ 株式会社常口アトム様ロゴ
http://www.jogatom.co.jp/新規ウィンドウが開きます

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。なお、社名敬称は省略させていただいております。

製品情報

ETERNUS DX ディスクストレージシステム 製品ラインナップ画像

卓越したスケーラビリティと高性能・高信頼テクノロジーをベースに大規模なストレージ統合を実現するハイブリッドストレージシステム
ETERNUS DX ハイブリッドストレージシステム