フランクフルト (本社) 、ベルリン、ミュンヘンに拠点を置くP+P Pöllath + Partners様は、法務および税務コンサルタントの先鋭企業です。データセキュリティを最重要課題とする同社は、統合バックアップというコンセプトの元、近年、ネットワークを効率的に活用し、3拠点にあるデータの可用性の向上が課題となっていました。富士通のETERNUS CS800 S2 デデュープアプライアンスとSymantecのBackup Execの連携により、確実かつ高速なバックアップ環境を実現。重複排除機能により、バックアップデータ量を1/10まで削減できたことで、同期する処理時間が短縮され、万一の障害時もわずか数分で復旧できるようになりました。
2011年9月27日掲載
国名 | ドイツ |
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業種 | 法務および税務コンサルタント |
ハードウェア | ストレージ ETERNUS CS800 S2 デデュープアプライアンス |
ソフトウェア | バックアップソフトウェア:Symantec Backup Exec
仮想化ソフトウェア:VMware® vSphere 4 |
導入前の課題 | 導入による効果 | |
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P+P Pöllath + Partners様にはフランクフルト (本社) 、ミュンヘン、ベルリンにパートナーが28社、法務家、税務家が90名います。同社は商取引および投資に対して、法的/税務的見地からアドバイスをするだけではなく、トップレベルの法務/税務アドバイザーとして、専門知識に基づいた創造的/革新的なソリューションも提供しています。その活動範囲は、ベンチャービジネス、企業の合併や買収、未公開株式、代替資産、不動産、ファミリー企業といった分野にわたっています。そのため、同社が携わる法務および税務関連の業種にとって、データセキュリティは最重要課題です。
IT部門所長 マルクス・メルテスハイマー (Marcus Marthesheimer) 氏によると 「これまではローカルサイトでしかバックアップをとっていなかったが、データセキュリティの観点から文書管理システムの導入と、3拠点にあるデータの統合バックアップソリューションが必要になってきた」そうです。
しかし、3拠点それぞれの1日分のデータを1つの拠点で統合するのは限界に達していました。遠隔地サイトへのデータコピーは、少なくとも16時間はかかっていたため、ミュンヘンからフランクフルトやベルリンのサイトへ複製するデータは、必要最低限にとどめていました。
さらに、データ量が毎年20%ずつ増えており、バックアップにかかる時間は最終的に24時間を超えると予測されていました。その結果、バックアップを強化する新しいソリューションが必要になったのです。
統合バックアップというコンセプトの元、ネットワークを効率的に活用する課題に迫られていたP+P Pöllath + Partners様に対して、長年富士通とパートナー関係にあるフランクフルトのHORN & COSIFAN Computersysteme GmbH (ホルン アンド コシファン コンピューターシステム ゲーエムベーハー) がまず提案したのが、ETERNUS CS800 S2 デデュープアプライアンスでした。
ETERNUS CS800 S2の強みは、バックアップデータ量を削減するというところにあります。つまり、遠隔地サイトへのバックアップ時間を短縮することができるのです。これは従来から言われている「データ圧縮」という技術ではなく、バックアップを効率化する「重複排除」という技術になります。この技術はシステムが一度読み込んだデータをブロック単位に分割し、ETERNUS CS800 S2に保存されていないデータのブロックだけを保存していきます。
重複排除技術により、P+P Pöllath + Partners様では最初のバックアップにおいてデータを1/10にまで削減することができました。ギュンター・ホルン (Gunter Horn) 氏は「保存データ量が増えれば削減率もさらにアップするはずだ」と語っています。
P+P Pöllath + Partners様は、期待容量が16TB (テラバイト) 構成のETERNUS CS800 S2を2台導入し、ミュンヘンとベルリンにあるサイト間でデータを双方向に同期しています。重複排除技術により、同期するデータが減少するほど処理は速く進み、ネットワークの負荷も上がりません。このことにより、大量データのバックアップにおいて、データの重複排除は有効であることが証明されました。
データの同期は自動的に行われます。ベルリンにあるETERNUS CS800 S2がマスタ、ミュンヘンにあるETERNUS CS800 S2がスレーブとして動作し、ベルリンのデータに変更が加えられると、その変更は自動的にミュンヘンのサイトにも反映されます。また、マスタとスレーブを入れ替え、ミュンヘンのETERNUS CS800 S2をマスタ、ベルリンのETERNUS CS800 S2をスレーブとして動作させることもできます。さらに関連性の低いデータは個別にローカルで保存されるため、ミラーリングをしたり、2つのサイトに保存する必要がなくなります。
また、ETERNUS CS800 S2は、単なるバックアップ環境としてではなく、それ以上のサービスを発揮できるP+P Pöllath + Partners様の仮想 IT環境下で利用されています。バックアップはVMware®のスナップショットテクノロジー (VCBGhetto) を利用しており、必要に応じて、全ての仮想マシン (Virtual Machine) をETERNUS CS800 S2に移行することができます。ETERNUS CS800 S2からVMware®を起動することもできます。さらにオンラインサイトで障害が起きた場合でも、もうひとつの拠点にあるETERNUS CS800 S2から複製されたシステムを立ち上げるだけで障害復旧が可能です。こうした点においても、データの可用性は保持されています。IT部門の所長 メルテスハイマー氏は「このシステムは元々私たちが予想、期待していた以上に素晴らしい働きをしている」と語っています。ETERNUS CS800 S2を導入する前は、障害時の復旧に数時間もかかっていましたが、導入後はほんの数分で復旧できるようになったとのことです。
さらに、P+P Pöllath + Partners様は、ETERNUS CS800 S2をネットワーク接続型ストレージシステム (NAS) としても利用し、容量も16TBから最大で160TBまで拡張できるため、長期的な活用が可能です。
重複排除技術の活用により、差分データのみ転送するため、結果的にWAN帯域幅に過剰な負荷をかけることなく、フルバックアップが日常的に行えるようになりました。またメルテスハイマー氏は、「二重のデータ保護プロセスが不要になったことも驚くべき点だ」と語っています。
このように、P+P Pöllath + Partners様では、ネットワークを効率的に活用し、遠隔地にあるオンラインサイトのデータ複製、データミラーリングを実現し、可用性の向上に努めています。
設立 | 1997年 |
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所在地 | ドイツ |
URL |
http://www.pplaw.com/ |
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