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Fujitsu

Japan

エントリーストレージ「ETERNUS DX60」導入によりコストを抑制しつつ、
5年先までのディスク容量を確保。ガス機器リース事業の拡大に応える。

東京ガスリース株式会社 様 導入事例


東京ガスグループの総合リース企業、東京ガスリース株式会社。同社は、新リース会計基準の適用に伴うデータ量の急増に対応するべく、リース管理システムに「ETERNUS DX60」を導入。5年先までのディスク容量の確保と、懸案だったデータ転送速度の向上を実現しています。

2010年10月20日掲載/ 印刷用 PDF版ダウンロード (505 KB)


導入事例概要
業種: リース事業
ハードウェア:
PCサーバ PRIMERGY RX300、ストレージ ETERNUS DX60
ソフトウェア: 総合リース業向け基幹システムLEASING-1 Neo

「ディスク容量が増えた上に、『ETERNUS DX60』はキャッシュの容量も潤沢であるため、性能は大幅に向上しました。リース管理システムのユーザーは約60名、同時アクセスは約30名ですが、パフォーマンス的に全く問題ありません。データ転送速度の低下による夜間バッチ処理への影響も回避できました」。

低炭素社会の実現へ、天然ガスを活用したガス機器のリース事業を展開する東京ガスリースの役割はますます大きくなっています。同社のビジネスの根幹を支えるリース管理システム(以下、ALIS)において、新リース会計基準対応に伴うデータ量の急増によりサーバの内蔵ディスク容量が枯渇。夜間バッチ処理に支障をきたしはじめるなど深刻な課題が生じていました。同社ではコストを抑えつつ短期間で状況を打開するべく富士通のエントリーストレージ「ETERNUS DX60」を導入。5年先までのディスク容量の確保とデータ転送速度の向上を実現しリース事業の成長を支えています。

導入前の課題   導入による効果
コストを抑制しつつ、5年先までのディスク容量を確保したい。 エントリーストレージETERNUS DX60を採用し、内蔵ディスク導入に比べ、低コスト、短期間で5年先を見据えたディスク容量の確保を実現。
データ転送速度の低下による夜間バッチ処理への影響をなくしたい。 ディスク容量やキャッシュ容量の増強によりディスク転送速度が向上。日次の夜間バッチ処理への影響を回避し年次の大規模夜間バッチ処理時間も10%以上短縮。
EUC(ローン関連データベース)サーバの機能をALISに統合し運用管理コストの削減を図りたい。 システム更改時期が迫るEUCサーバは運用管理コストの削減を考慮し、ディスク容量的にも対応可能なALISに機能統合。データの一元化により使いやすさが向上。

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導入の背景

新リース会計基準への対応によりデータ量が急増

東京ガスリース株式会社 企画部 課長 仁科章三氏

低炭素社会の実現に向け、クリーンなエネルギーとして天然ガスの重要性が一層高まっています。1969年に都市ガスの原料として日本で最初にLNG(液化天然ガス)を導入したのが東京ガスです。天然ガスの普及に努める東京ガスグループにおいて、ガス機器リースを主力事業とする東京ガスリース(旧ティージー・クレジットサービス)の活躍する領域はますます大きくなっています。

1983年の設立当初、クレジット事業からスタートした同社ですが、近年、リース事業が売上全体の約2/3を占めるに至り2010年10月に現在の社名に変更しました。業務用ガス機器リースはもとより賃貸集合住宅向けに高効率のガス給湯器や、テレビCMでもおなじみの家庭用燃料電池コージェネレーションシステム「エネファーム」などのリース、またクレジット商品「太陽光発電ローン」など多彩なラインナップで幅広いニーズに応えています。

同社はICTの活用にも積極的です。「ずっと自社開発したホストシステムを使ってきましたが、急成長を続けるリース事業の展開や新商品の開発スピードにシステムが追随できなくなってきました。また新リース会計基準への対応も考慮し、2008年に富士通のPCサーバ「PRIMERGY RX300」を中核に富士通システムソリューションズの総合リース向け基幹システム「LEASING-1 Neo」を導入しました」と、東京ガスリース 企画部 課長 仁科章三氏は語ります。

導入後、サーバ設計段階では想定していなかった課題に同社は直面します。それが、2008年度より適用開始された新リース会計基準への対応に伴うデータ量の急増でした。

導入の経緯

将来を見据えたデータ容量の確保とデータ転送速度の向上が急務

株式会社ティージー情報ネットワーク ITソリューション2部 名畑禎氏

「LEASING-1 Neo」をベースに構築された同社のリース管理システムALISは、リース業務に関する見積もりから契約、終了までを管理する同社の根幹を支える最も重要なシステムです。「ALISは業務に合わせて拡充や改善を積み重ねてきました。2年が経過し、いまやなくてはならない存在です。そのALISのDBサーバの内蔵ディスクが想定を越えて枯渇してきました」(仁科氏)。

従来の会計処理と新会計処理の両方のデータが併存している状況に加え、税務や借手開示に対する大規模な拡充対応によりデータベース容量が拡大。処理件数の増大やバッチジョブの追加により、夜間バッチ処理時間に影響もでてきました。将来的な拡張も含めたデータ容量の確保とデータ転送速度の向上を目的に、東京ガスグループのICTを担うティージー情報ネットワークが提案したソリューションが外付けディスクアレイを採用したSAN構成です。「ALISサーバの内蔵可能なディスク本数は既にすべて使い切っており、当初の増設計画では新たにディスク本数に余裕があり、かつ大容量の内蔵ディスクが搭載可能なサーバに入れ替える話もでましたが、OSやミドルウェア、アプリケーションの導入、設定をすべて行うことになり多くの作業工数や時間を要します。その間、業務も止めなければなりません。外付けでストレージをアドオンする方法であれば手間や時間を最小化できます」と、ALISのアプリケーション維持担当SEとして東京ガスリースへのご提案およびデータ移行を行ったティージー情報ネットワーク ITソリューション2部 名畑禎氏は説明します。

導入のポイント

拡張性、性能、信頼性、コストなど総合的に評価して選択

株式会社ティージー情報ネットワーク ITソリューション2部 郡山広氏

今回、ストレージに求めた要件は大きく3点ありました。「第1点は毎月4%程度、データ量が増えている状況に対応するために、5年先までの想定ディスク容量を確保できることです。ディスク増設の際も業務を止めることなく容易に行える点もポイントにしました。第2点はALISのシステムパフォーマンスに影響を与えないように既存の内蔵ディスクと同等もしくは上回るデータ転送速度の実現です。第3点は信頼性の観点から、ALIS DBサーバと外付けストレージをマルチパス構成とし冗長による耐障害性、システム性能の向上が図れること。さらに停電時のキャッシュデータの保全も要件としました」と、インフラの担当SEでありSANディスク導入やネットワーク整備等のインフラ全般のプロジェクト管理を行ったティージー情報ネットワーク 同部 郡山広氏は話します。

ストレージ要件に応え、なおかつコスト面も考慮し、富士通のエントリーストレージ「ETERNUS DX60」が選定されました。「ハードウェア障害時の円滑な原因の切り分けや、保守対応の迅速化の面で、サーバとストレージに関するサポートの一元化も重視しました」と、名畑氏は付け加えます。

2009年秋から移行がスタートし同年12月に導入。また、システム更改時期が迫っていたEUC(ローン関連データベース)サーバは導入コストや運用管理コストの削減を考慮し、計画通りサーバを廃止し、その機能はALISに統合されました。

導入の効果と今後の展開

5年先までのディスク容量を確保、性能面も大幅に向上

新システムでも既存のALISとサーバ構成を変えることなく、本番用に2台、開発・保守用に1台、帳票イメージ管理用に1台と、合計4台のPCサーバ「PRIMERGY RX300」で構成。本番用と保守用のサーバはSAN環境の共有ストレージとして「ETERNUS DX60」を利用できます。

ストレージの導入効果について「ディスク容量が増えた上に、「ETERNUS DX60」はキャッシュの容量も潤沢であるため、性能は大幅に向上しました。ALISのユーザーは約60名、同時アクセスは約30名ですが、パフォーマンス的に全く問題ありません。データ転送速度の低下による夜間バッチ処理への影響も回避できました」と、郡山氏は話します。年次の大規模な夜間バッチ処理時間も10%以上短縮。また、機能統合によりデータの保管場所を切り替えることなくデータの活用が行え、使いやすさも向上しました。

今後の展開について「安定稼働が第一ですが、その上で国際会計基準も見据え、「LEASING-1 Neo」のロードマップなども参考に次のシステムへの道筋をつけていきたいと考えています。今回、5年先までのディスク容量を確保できたことでリース事業の拡大にも余裕をもった対応が可能となりました。今後も投資対効果を考慮しながらリース事業の支援強化に努めていきます」と、仁科氏は語ります。

エネルギー・フロンティア、東京ガスとともに「環境にやさしい都市づくり」に貢献する東京ガスリース。同社のビジネス基盤を今後も富士通は先進技術と総合力で支えてまいります。

東京ガスリース株式会社 様 概要

設立 1983(昭和58)年4月1日
本社所在地 東京都新宿区西新宿三丁目7番1号
事業内容 (1)リース事業 (2)クレジット事業 (3)集金代行事業 (4)その他ファイナンス事業
資本金 4億5,000万円
売上高 8,619百万円(2009年度)
URL http://www.tg-lease.co.jp/

株式会社ティージー情報ネットワーク 様 概要

設立 1987年(昭和62)7月11日
本社所在地 東京都品川区東品川四丁目12番2品川シーサイドウエストタワー
事業内容 ・コンピュータを利用した情報処理、情報提供、情報通信サービスおよびそれらに関するコンサルティング
・コンピュータのソフトウェア開発
・コンピュータ、その周辺機器、通信機器およびソフトウェアパッケージの販売ならびに賃貸
・コンピュータ、その周辺機器および通信機器の設置、運営、保守、ならびに維持管理
・電気工事および電気通信工事に関する設計、施工ならびに工事監理
・コンピュータによる情報処理に関する教育
・前各号に付帯または関連する一切の業務
・前各号に関する特定労働者派遣事業
 
資本金 4億円
URL http://www.tg-inet.co.jp/

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。