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Fujitsu

Japan

「ETERNUS ディスクアレイ」のシン・プロビジョニングによりストレージを有効活用
サービスデリバリの迅速化にも柔軟に対応、統合基盤の安定性を支える

株式会社シンフォーム様 導入事例


ベネッセグループをITで支えるシンフォーム。同社はブレードサーバと仮想化による統合基盤を構築しサーバ台数の増加に歯止めをかけましたが、運用していくなかでディスクの増大が課題に。「ETERNUS ディスクアレイ」を導入しシン・プロビジョニングによりストレージ有効活用を実現しました。

2010年11月9日掲載/ 印刷用 PDF版ダウンロード (1.19 MB )


導入事例概要
業種: IT企業
ハードウェア:
ストレージ ETERNUS4000 モデル 400ETERNUS2000 モデル200、ブレードサーバ PRIMERGY BX600/BX900
ソフトウェア: ストレージ運用管理ユーテリティ ETERNUSmgr、仮想化ソフトウェア VMware

「RAIDグループを用途に合わせて複雑に分割し性能を出していましたが、いまはETERNUSmgrから必要な容量を切り出すだけ。RAIDの構成を考える必要がないのは画期的で、サービスデリバリの迅速化への対応も容易になりました。ストレージの有効活用も130%向上、ディスク未使用領域の無駄を解消し、現在まで、約5TB分のディスク容量の削減効果もでています」

ベネッセグループをITで支えるシンフォーム。近年、同グループにおいてWebサービスが拡大するなか、同社データセンター内のサーバ台数が急増。同社ではサーバ台数の増加に歯止めをかけ、コスト削減、グリーンICTなどを実現するべく、仮想化とブレードサーバによる統合基盤を構築しました。さらに運用していくなかで課題となったディスクの増大を解決するために「ETERNUS4000」を導入。シン・プロビジョニングによりストレージの有効活用が130%向上。容量設計を不要としサービスデリバリの迅速化にも柔軟に応えています。

導入前の課題   導入による効果
サーバ台数の増加に歯止めをかけ、省スペース化、省電力化を図りたい 現在、ブレードサーバでは2ラックで約80仮想サーバが稼働、スペースは約1/4に。消費電力の削減にも貢献
Webサービスを支える基盤となるため高可用性を実現したい 信頼性の高いストレージをベースにVMware HAやVMotionにより高可用性を実現
ストレージの有効活用を図りディスク容量の無駄を排除したい シン・プロビジョニングによりストレージの有効活用は130%向上、約5TBのディスク容量を削減

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導入の背景

Webサービスの拡大によりサーバ台数が急増

ITサービス運用部 ITインフラ運用課 課長 桑名 雅也 氏

一人の人間の可能性に限りはありません。その可能性を伸ばし「Benesse=よく生きる」ことを経営理念とするベネッセグループは、教育・生活事業をおこなうベネッセコーポレーションを中心に、介護、語学・グローバル人材育成などライフステージに合わせた多様なサービスを展開しています。

少子高齢化、グローバル化が進展するなか、同グループが果たす役割も大きくなっています。その躍進をITで支える企業がシンフォームです。グループ内の情報流通基盤と情報処理業務に関わるシステムの開発、運用からデータセンター、アウトソーシング、ASPまでを総合的にサポート。同社に求められているのはコスト削減や効率化だけではありません。

「グループ各社の商品やサービスについてITを活用して企画を実現し、それにより社会に貢献していくことが当社の使命です」と、ITサービス運用部 ITインフラ運用課 課長 桑名雅也氏は語ります。

近年、同グループでは、日本最大級の女性向け口コミサイト「ウィメンズパーク」、テキスト+Webで苦手を克服する「進学ゼミ中学講座+i」などWebサービスが拡大しています。こうした状況は、データセンターにおいてグループ企業のITインフラを運用管理している同社にとってサーバ台数の急増を招く要因となりました。

導入の経緯

統合基盤の構築においてストレージと仮想化技術により高可用性を実現

ITサービス運用部 ITインフラ運用課 石川 英治 氏

「Webサービスの拡大に伴い、IAサーバが年間100台以上のペースで増え続けています。導入工数や運用管理工数の増大、また消費電力なども急激に伸び、データセンターのスペースにも余裕がなくなってきました。ベネッセグループとしてもITのグリーン化を推進したい想いもあり、ITサービスの側面から、なんとかサーバの増加に歯止めをかけたい。状況打開の切り札となったのが、仮想化とブレードサーバによる統合基盤の構築でした」と、同部 ITインフラ運用課 石川英治氏は振り返ります。

同社では複数社からの提案についてコスト、信頼性、消費電力、サポート体制などを評価し、富士通を選択しました。「ブレードサーバの性能や信頼性、消費電力などで富士通は高い評価を得たことに加え、これまで培ってきた富士通のSEやCEに対する信頼感や安心感も大きなポイントになりました。また、Webサービスの共通基盤となることから構成変更時の無停止は必須要件でした。そのためにも仮想化環境において高可用性を実現するVMware HAやVMotionを利用するのにストレージは不可欠であり、その信頼性も重視しました」(石川氏)。

2008年7月にRFP(提案依頼書)を提出、同年10月にカットオーバー。新規システムは統合基盤上で構築し、既存システムについてはリプレースのタイミングに合わせて移行していく計画です。統合基盤はベネッセコーポレーションのIT戦略部門からも高く評価され、当初の予想を超えたスピードで利用拡大しています。

導入のプロセス

ユーザーの要求と実稼働率のギャップを埋めるシン・プロビジョニング

「従来、サーバの内蔵ディスクを使っていましたが、仮想化によりすべてストレージにデータを移行したことでI/O性能が向上し、当初からユーザーに納得いただけるレスポンスを安定して提供することができました。このことが、ベネッセコーポレーションの高評価につながっています」(桑名氏)。

利用増に応えるべく利用開始から4カ月後の2009年2月には2台目の共有ストレージとして「ETERNUS2000」を追加導入。2009年夏の大規模増強では、省スペース・省電力のブレードサーバ「PRIMERGY BX900」と、ストレージの仮想化を可能にするシン・プロビジョニングを搭載した「ETERNUS4000」を導入。「統合基盤を運用していくなかで、ディスクはどんどん増えていきました。従来から当社の基盤サービスでのディスク提供は、ユーザー側から提示される予想ディスク使用量に対して20%の余裕を持たせて提供しています。たとえばユーザーからの500GBの使用量予想に対し600GBを提供することになります。ですが、実際には300GBしか使われていない。こうしたギャップを埋めていくこともシン・プロビジョニング導入の目的でした」(石川氏)。

「ETERNUS4000」の導入では、ストレージの有効活用といったシン・プロビジョニングの効果がどこまで得られるのかという点が懸案事項となりました。富士通から検証データなどの提出を受け、性能や効果に対する確証を得たことで投資対効果の見通しも立ちました。

導入の効果と今後の展開

シン・プロビジョニングによって従来の設計より約5TBのディスク容量を削減

2010年6月、ブレードサーバをさらに増強し統合基盤を拡張。省スペース化の効果は顕著でした。1ラックでIAサーバなら今までは平均10台で1ラックを占有していました。ですが、現在、ブレードサーバでは2ラックで約80仮想サーバが稼働、スペース的には約1/4になり、消費電力の削減にも大幅に貢献しています。また、サービス提供も二カ月が二週間に。OSだけで仮想サーバを構築するならバックアップの設定まで一通り終えるまで2時間程度、一週間で15台以上の仮想サーバの提供も行える様になりました。

シン・プロビジョニングの導入効果も劇的でした。「RAIDグループを複雑に分けて性能を出していましたが、いまはETERNUSmgrから必要な容量を切り出すだけ。RAIDを考える必要がないのは画期的で、サービスデリバリの迅速化への対応も容易です。ストレージの有効活用も130%向上、現在まで約5TBのディスク容量の削減効果もでています」と、石川氏は話し、さらに今後の課題にも言及します。「本当に増強する物理容量が足りなくなったときにどうするかが現在の課題です。その解決策の一つとしては、複数のストレージを仮想的に結合し、単一のディスクスペースとして利用できるバーチャライゼーションストレージ「ETERNUS VS850」にも期待しています」。

今後の展開について「グリーンICTなど社会貢献も含め、ベネッセグループの成長に寄与していくことは変わらぬテーマです。今回、Webサービスのビジネススピードに迅速かつ柔軟に応える統合基盤を確立できたのは富士通のサポートがあればこそです。今後は手厚いサポートに加え、密接なパートナーシップを築いているからこそのプロアクティブな提案にも期待したい」と、桑名氏は語ります。

豊かな人生を過ごす上で大切なパートナーとなるベネッセグループ。その取り組みをITで支えるシンフォームを、これからも富士通は総合力を駆使し支援してまいります。

株式会社シンフォーム様を担当しての感想

【営業コメント】

写真左から 野村俊彰、改発次郎、吉田和正

シンフォーム様では、環境意識の高まりの中、2008年より先進的な仮想化基盤を先駆けて標準化されました。また、その効果と課題を常に分析し、更なる運用面、管理面での効率化を追求しておられます。今回のシン・プロビジョニングの導入が仮想化基盤の典型的課題になり得る「リソース最適化」に対するソリューションとしてご評価頂けたことを大変嬉しく思います。また先進的基盤であるが故の新たに発生し得る課題に対して、ソリューションはもとより、SE、CE、営業が一体となり様々な形で今後もお力添えできれば幸いです。

株式会社シンフォーム様 概要

創業 1971年
本社所在地 岡山市北区高柳東町10-1
事業内容 情報処理サービス分野における、アウトソーシング、データセンター、ASP、コンサルティング事業
資本金 9500万円
従業員数 592名(2010年8月現在)

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