システムの老朽化とハードウェア連携が困難になってきたことからITインフラの再構築を実施。信頼性、性能も高く、新しい技術もサポートするシステムで業務の生産性を向上。
2009年7月1日掲載
導入事例概要 | |
業種: | 医療 |
ソリューション | ITインフラ再構築による性能、信頼性の向上 |
ハードウェア
ソフトウェア: |
ETERNUS4000 モデル300、PRIMERGY BX600
LifeBook T4215、Ethernetスイッチ |
ミシガン州で最多のホスピスプログラムを提供し、全米でも2番目に大規模な非営利ホスピスであるHospice of Michigan(以下、ミシガンホスピス)は、疾病の末期的状態にある患者が快適に過ごせるよう痛みをコントロールする、苦痛緩和ケアを提供しています。 苦痛緩和ケアは患者、家族、医者を主導としたチーム体制で行われ、看護士、ソーシャルワーカー、在宅医療援助、カウンセラーや訓練を受けたボランティアによってサポートされています。ミシガンホスピスは個人が可能な限り充実した生活を送れるように手助けをすると同時に、その家族や近親者が患者のケアに関われるようサポートしており、毎日ミシガン州内の56郡の患者約1,000人に対応しています。
導入前の課題 | 導入による効果 | |
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ミシガンホスピスには本部以外に5ヶ所の主要拠点と毎週患者に関するミーティングが行われる9つのセンターがありますが、残念なことにITインフラは古く、老朽化したストレージは容量の限界を迎えていました。また、パフォーマンス、スピード、信頼性にも問題がありました。
「ケアの質を維持し、患者の機密を保持するためには複雑なネットワークインフラ上でいくつものハードウェアが連携しなければなりませんでした。」と情報システム部理事のJohn Pryor氏は言います。「しかし、私たちのシステム環境は古く、深刻な問題に直面していました。サーバはそれぞれ特定のアプリケーションをサポートするために購入したのでバラバラでしたし、ストレージはSCSIディスクアレイをサーバにつないで増設したため、非常にアクセスが困難でした。また、高価な専用のT1回線[注1]を使用しているのにもかかわらず、サーバは性能と容量が不足していて帯域を有効に使えていませんでした。
[注1] T1回線:1.5Mbit/sのデジタル回線
技術面での対応が直ぐにでも必要な状況にあった2007年、全米のホスピス業界への技術助成金3,000万ドルのうち、1,300万ドル分を富士通の製品とサービスに使用できることが分かりました。
「助成金はまさしく、必要なITプラットフォームを作るために天が授けてくれた贈り物でした。」Pryor氏は言います。「私たちは2003年に購入した富士通のタブレット型パソコンLife book T3010を未だに使用していました。当時の富士通の印象は非常に好ましく、ハードウェアを売るだけでなく我々のニーズにあわせようと真剣に取り組んでくれました。まさにwin-winの関係だと思いました。このような経験もあり、私たちは新しいインフラを富士通製品で標準化させることが出来ると知って、非常に嬉しく思いました。」
資金と最適なパートナーを得たことから、ミシガンホスピスは新しいインフラの構築に以下のような高い目標を掲げました。
そしてこれらの目標を達成するため、ミシガンホスピスは2つの大きな取り組みを行いました。第一に、帯域のコスト効率を上げるためにマルチプロトコルレイヤースイッチング(MPLS)を採用。次に、帯域の性能を生かして、医療チーム用のタブレットPCを用いた単一プラットフォームを作るために富士通のハードウェアに統一しました。
6ブレードを搭載したPRIMERGY BX600を2台とETERNUS4000をデトロイトのメインデータセンターに、残りのブレードを搭載したもう一つのPRIMERGY BX600は災害対策用としてグランドラピッズのミラーサイトに導入しました。既存のサービスを全て新しいサーバに移行し、その結果設置面積の縮小、冷却コストの削減に成功しました。4.6TBの容量を持つETERNUS4000の使用率は、現在のところ50%となっています。
信頼性の高い富士通のタブレットPCは、それぞれの看護士が患者訪問の際に持ち出し、血液や心拍数の測定などで得た情報を直接記録するのに使用されています。そして一日の終わりにバーチャルプライベートネットワーク(VPN)経由でホストシステムに接続し、データを同期させています。
ミシガンホスピスは、富士通のハードウェアを使用することにより堅牢で可用性の高いITインフラを構築することが出来ました。この新しいインフラでは、データ、アプリケーション、エンドユーザーの各階層が完璧に連携しています。 新システムの導入以降はダウンタイムもなく、チームの生産性は高まっています。富士通のサーバ、ストレージの高い性能と処理能力を可能にする技術が、情報の効率的な流れを促すとともに、Webcamでのビデオカンファレンスといった新しい技術を可能にすることでホスピスの業務をサポートしています。
所在地(本拠点) | 400Mack Avenue Detroit, MI 48201 |
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URL | ![]() http://www.hom.org/ |
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