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Fujitsu

Japan

全学内のリサーチデータ、管理データを利用者自身が簡単に、素早く復元できるサービスを ETERNUS4000 モデル500 で実現

デラウェア大学様 導入事例


ATAディスクを使用したソリューションでの、容量面の制限を解消するためリプレースを決断。
将来の要求を視野に入れ、容量拡張が容易でエンタープライズクラスの信頼性を低コストで提供する、ETERNUS4000 モデル500を選択。

[ 2009年4月24日掲載 ]


導入事例概要
業種: 米国私立大学
ソリューション: 基幹バックアップ及びD2D(Disk to Disk)の一次バックアップ用の装置としてETERNUS4000 モデル500を使用。現在ETERNUS4000は全大学内の250台のサーバのデータをバックアップしている。Networkerを導入したサーバに直結し、学術研究データや、PeopleSoft アプリケーション、Eメール、ウェブサーバ用のOracle データベース、図書目録をバックアップ。
ハードウェア
ソフトウェア:
ETERNUS4000 モデル500
バックアップ・リカバリーソフト Networker

ファイバチャネルインターフェースをサポートしたETERNUS4000 モデル500でディスク to ディスクのバックアップを低コストで実現。

導入前の課題   導入による効果
  • 重要な学術データや管理データのバックアップ、リカバリー
  • 高い信頼性、容量の拡張性、高い費用対効果
  • ファイバチャネルインターフェースとファイバチャネルディスクドライブで大容量ストレージを低コストで実現すると同時に性能、冗長性も向上。
  • 失われたデータをより早く復元することが出来るようになり、テープへのコピー時間も大幅に短縮。
  • 容量の拡張性を得たことで必要に応じたストレージの拡大が可能に。さらに、富士通のサポートも大きな強みとなった。

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デラウェア大学は1743年に小規模な私立学校として設立されて以降、現在のような大規模な大学に至るまで、その優れた教育資源を19,000人以上の生徒に提供してきました。デラウェア大学のIT部門は将来を見据えて、Gopherネットワークプロトコルといった初期のWebベースのテクノロジーを学生登録に使用したり、北米で最大級の大学ネットワークを展開するなど、新しいテクノロジーを昔から積極的に取り入れてきました。

こうした流れを受け継ぐように、同大学ではスタッフや生徒が失くしたデータを自分たちで簡単に、いつでも取り戻せる、迅速で簡単かつ信頼性のあるサービスを提供しています。そしてそのサービスの中核として、富士通のETERNUS4000によるストレージソリューションが、学術研究データから重要な管理データまでを保障する重要な役割を担っています。

導入の背景

種類に関わらず、失くしたデータを素早く、簡単に復元できるサービスを

秘宝

災害対策としてだけでなく、日々のデータ復旧を可能にしているアメリカでも数少ない大学の一つであるデラウェア大学では、信頼性の高いエンタープライズクラスのストレージシステムを必要としていました。「ほとんどの大学には、個々のユーザーに素早く、簡単にデータリカバリーを提供するインフラなどありません」とネットワーク・システムサービス部の事務局長であるDan Grim氏は言います。データが失われた際、ほとんどの場合ユーザーはIT部門に依頼をしなければなりませんが、それには時間もかかり、データが重要であればあるほどストレスになります。「私たちのバックアップ・リカバリーサービスは、ユーザーが期待する安心感を与える秘宝のようなものです」。

同大学は、最近までATA (Advanced Technology Attachment) ディスクドライブで構成された安価なストレージソリューションを使用していましたが、数多くの制限がありました。特に、同大学が必要とする信頼性やストレージ容量を提供できていませんでした。そこで信頼性、性能、容量、コストパフォーマンスに優れるETERNUS4000 モデル500でリプレースすることになりました。「私たちが必要としていたのは、高品質のハードウェアで作られていて費用対効果も高いストレージソリューションで、それを提供してくれたのが、ETERNUS4000でした」。

ETERNUS4000 モデル500は、同大学の基幹バックアップサービスと、D2Dの一次バックアップ用の装置として使用されています。現在大学内の250台のサーバのデータをバックアップしており、それらのサーバ上で稼動するOSはWindows、Mac、Linux、HPUXに加えてSolarisと多岐にわたります。バックアップ対象となるデータには、バイオテクノロジー、エネルギー変換、海洋研究、健康化学といった分野のリサーチプロジェクトのデータが挙げられます。さらにPeopleSoftアプリケーション、Eメールおよびウェブサーバを管理しているOracleデータベース、そして図書目録もバックアップしています。バックアップは24時間休みなしに行われ、データは1週間ディスクに保管された後、テープにコピーされています。

自立型のキャビネット内に6台のドライブエンクロージャを搭載した構成のETERNUS4000は、バックアップ・リカバリー用にNetworkerを搭載した1台のサーバに直接接続されています。現在4つのシェルフを全部使用、残り2つはほぼ空の状態で32TBのストレージ容量を提供しており、拡張シェルフ2つ分のスペースがあります。

「ETERNUS4000はディスク容量が大きいため、かなりの割合のバックアップデータをテープではなくディスクに保管することが出来ます。ほぼ一週間分といったところでしょうか」とGrim氏は言います。「最新のデータに素早くアクセスしたい私たちのユーザーにとって、これは非常に重要です」。

導入のポイント

ファイバチャネルの信頼性と性能を重視

ファイバチャネルが信頼性と性能を向上

ETERNUS4000はコントローラーと個々のディスクドライブの間を4Gbit/sのファイバチャネルで接続しており、この点が同大学へのアピールとなりました。ファイバチャネルアーキテクチャであることは、同大学にとって重要でした。なぜならファイバチャネルアーキテクチャではディスクドライブへのパスが2つあり、故障時には自動的、透過的にフェイルオーバが可能で高い信頼性を期待できるからです。それに対しSATA(Serial Advanced Technology Attachment)アーキテクチャではコントローラー、ドライブへのパス共に1つしかないため、冗長性の点で大きな制限が生じてしまいます。
「私たちはほぼノンストップのバックアップ・リカバリーを実現するため、ファイバチャネルをサポートしたストレージを選択しました」。

ファイバチャネルスイッチは、高いI/O処理性能も提供します。「ディスクアレイへのパスが複数あれば、OSは並行してそれらのパスを使用することが出来るので、高いスループットが実現できます」とGrim氏は言います。「ETERNUS4000はファイバチャネルベースのアーキテクチャで、ハイエンドクラスのシステムが持つ冗長性と性能をより手頃なコストで提供しています」。

ファイバチャネルのもう一つの大きな利点は、価格が手頃であることです。デラウェア大学によると、ETERNUS4000は、大容量をより低いコストで実現可能なデュアルチャネル、総二重化のドライブであるニアラインFCディスクドライブを提供している市場で唯一のストレージソリューションでした。ニアラインFCディスクはファイバチャネルインターフェースを使用しているため、標準のFCドライブをETERNUS4000に追加することで大幅なコスト削減が可能です。「私たちのストレージに対する要求は増えていくので、保存コストと拡張性に優れるソリューションを見つけることが最優先事項でした」とGrim氏は説明します。「ニアラインFCディスクを搭載可能なETERNUS4000は、私たちの第一の要求である、ファイバチャネルをサポートし、大容量のストレージを提供できる唯一つのソリューションでした」。

高性能バックアップ・リカバリー

ETERNUS4000を導入してから、同大学では失われたデータの回復にかかる時間の大幅な短縮が見られました。Grim氏によると、数百GBのデータをテープに復元すると、テープをマウントして必要なデータに割り当てなければならいため一晩中かかることもあります。それに対し、ディスクにデータがあればほとんど瞬間的に復元することが出来ます。

また、ディスクからテープへのデータコピー時のスピードも向上しました。Grim氏が説明するように、テープへの書き込みが遅すぎるとテープは止まらざるを得なくなり、巻きなおし後に再スタートするため、処理スピードが下がるだけでなく、時にはテープ媒体そのものにダメージを与えることもあります。ETERNUS4000では、ディスクを始めに配置しそのディスクからダイレクトにコピーします。このためテープはフルスピードで動き続けることができ、コピーのスピードは劇的に速くなります。「ディスクからテープにデータをコピーするには2時間ほどで済んでいますが、テープを動かし続けられなければ、その4倍から8倍の時間がかかります」とGrim氏は語ります。

同大学は、ETERNUSのOne Point Copy (OPC)機能を使用してデータのコピーを作成し、それぞれのコピーについて更新差分を管理していくことを検討しています。「現在、毎晩3時間かけてデータをバックアップしていますが、その間システムは使用できなくなります」とGrim氏は言います。「長期的には、ETERNUSのOPCのような機能を効率的に利用して連続モードでデータのコピーを作成し、空いた時間にシステムにほとんど影響を与えずにバックアップしたいと考えています」。

増設可能な拡張性

最大48ディスクドライブまでしか拡張できなかった従来のバックアップストレージ構成に比べ、ETERNUS4000ははるかに高い拡張性を提供しています。デラウェア大学はETERNUS4000を6台のドライブエンクロージャの構成で購入し、そのうち4台は当初からディスクドライブがフル搭載されています。「2台のドライブエンクロージャを追加するだけで、簡単にストレージ容量を倍にすることが出来ます」とGrim氏は語ります。「将来的には8台のドライブエンクロージャを搭載した自立型のキャビネットを一台追加してディスク容量を4倍の120TBまで増やすことが出来ますし、これらのディスクドライブをすべて同じコントローラーの配下に置けるので効率的です」。ETERNUS4000を使用することで、現在だけでなく将来のストレージ要求にも簡単に応えることができるようになりました。

評価と今後の展望

ETERNUS4000の機能を最大限に活用し、更なるサービスの向上を目指す

比類のないサポート

同大学のITチームはETERNUS4000のストレージソリューションの構築が簡単であること、そしてシステムの管理がしやすいことに満足しています。「インターフェースの使い勝手が良く、構築もシンプルなETERNUS4000は、非常に使いやすいストレージです」とGrim氏は言います。「ETERNUS4000を使用してから、性能の問題は何もありません」。
とりわけ、デラウェア大学は富士通チームから提供された優れたサポートに感心していました。「富士通から派遣されたサポート要員の質の高さに驚きました」とGrim氏は言います。「ほとんどのベンダーでは、箱で送られてきた製品を自分たちで組み立てなければならず、組み立てた後は無事に動いてくれるのを祈っていましたが、ETERNUS4000では技術者が稼動までサポートしてくれました」。

将来への展望

技術革新の最先端に居続けるべく、同大学では、ETERNUS4000が提供する、動的LUN拡張、RAID連結、ディスクの予兆監視といった高度な機能を活用して、システムの性能と信頼性をさらに向上させることを計画しています。「私たちは、ストレージの性能を最大限に生かせるよう構築し、故障が起こる前に問題点を検知することで、最も信頼できるバックアップサービスを実現したいと考えています」とGrim氏は締めくくります。「ETERNUS4000ならではの機能を活用すれば、重要なデータが素早く、簡単に復旧可能なシステムを提供し続けることが出来るでしょう」。

デラウェア大学様 大学概要

設立 1743年
所在地 Newark, DE 19716 USA
学長 Patrick T. Harker
URL http://www.udel.edu/

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。