
株式会社ニデック 様
富士通サーバを用いた眼科医向けの医療ソリューションシステムを提供
安定稼働と万一の際の迅速な保守対応で診療現場の安心を創出
富士通サーバを用いた眼科医向けの医療ソリューションシステムを提供
安定稼働と万一の際の迅速な保守対応で診療現場の安心を創出
眼科医療機器のリーディングカンパニーである株式会社ニデック様は、手術装置や検査・診断機器とともに電子カルテシステムなどの医療ソリューションを提供しています。
同社では、医療現場で求められる“ミッション・クリティカル”なシステムを構築するため、2013年から「FUJITSU Server PRIMERGY(以下、PRIMERGY)」を導入。安定稼働を実現するとともに、万一の際の迅速な保守対応によって全国1,000施設を超える眼科医療の現場から確かな信頼を獲得しています。
眼科診療の効率向上に寄与する医療ソリューションシステム
ニデックは、事業ドメインに「Eye & Health Care」を掲げるように、創業以来のこだわりである眼科領域を中心に、人々の健康寿命の延伸への貢献を目指しています。「気概 KIGAI」「違い CHIGAI」「世界 SEKAI」という「3つのAI(=Eye)」は、チャレンジ精神と情熱を重視し、他社がやらないオンリーワンの技術にこだわることで、世界を舞台に活躍していくという同社の基本姿勢を示しています。
現在、同社が提供する事業は、眼科医向けの「医療分野」、眼鏡店向けの「眼鏡機器分野」、ディスプレイや光学機器向けの「コーティング分野」の3分野。なかでも「医療分野」では、眼科向け手術装置やレーザー機器、検査/診断機器などとあわせて、電子カルテシステムをはじめとしたICTソリューションを提供しています。
近年、医療の世界では、診療効率の向上などを目的としたICT化が加速しています。これは眼科領域でも同様ですが、眼には機器による測定が必須なうえに検査/診断機器の種類が多いといった特性があり、ICT化にあたっても独自の知識・ノウハウが求められます。ニデックは眼科領域における「電子カルテ・診療支援・ファイリングシステム」のエキスパートとして、北海道から沖縄まで、全国に1,000施設を超える顧客を有しており、国内トップのシェアを誇ります。
国内トップのシェアを支える、手厚いサポートによる安心と信頼
ニデックが提供する医療ソリューションシステム「NAVIS®(ネイビス)」は、2002年に病院向けにリリース。2006年には診療所向けがラインナップされました。「当社のNAVIS®が眼科医療の現場で好評を博している理由のひとつが、医療情報システムの一元化をサポートできる点にあります」と語るのは、アイケア事業部 開発本部 医療開発部ITソリューション開発課の課長を務める野田 学氏です。
「電子カルテシステムやファイリングシステムなど、開発元の異なる複数のシステムを導入している場合、それぞれ異なるサーバ、異なるPCで運用されるケースが多く、管理の手間やコスト、スペースなどの面で課題がありました。NAVIS®のメリットは、電子カルテシステム、ファイリングシステム、会計システムの複数システムを一体化し、サーバやPCを一元化することで、診療の効率化や省スペース化を実現できること。もちろん、システム自体の性能も高く、特にIT環境に不慣れなお客様にも配慮した“使いやすさ”には定評があります」(野田氏)。
加えて、同社がお客様の信頼を獲得している大きな理由が、決して“売りっ放し”にしないサポート体制の手厚さです。と話すのは、サービス本部 サービス一課の主任技師、土屋 昭夫氏。「当社では、NAVIS®を導入いただいたお客様専用のコールセンターを開設し、相談内容に応じて適宜、サービス本部と連携して対応に当たっています。さらにサービス本部は営業・開発部門と同フロアにあることからスピーディーな情報共有が可能で、これが初動の速さにつながっています」。こうしたサポートの充実がお客様の“安心”を生み、同社に対する信頼、満足度を高めており、実際、通常のハードの保証期間である5年後のリプレースでも多くのお客様にリピート導入いただいています。
アイケア事業部 開発本部
医療開発部 ITソリューション開発課
課長 野田 学 氏
サービス本部 サービス一課
主任技師 土屋 昭夫氏
アイケア事業部 開発本部
医療開発部 ITソリューション開発課
技師 瀧口 忠伸 氏
安定性と迅速・確実な保守対応を求めてサーバの入れ替えを検討
「NAVIS®」は、ベンダーから納入されたサーバに、ニデックが開発したソフトウェアをインストールして提供されます。システムの基盤となるサーバや、そのベンダーの選択に当たって重視するポイントについて、アイケア事業部 開発本部 医療開発部ITソリューション開発課の技師、瀧口 忠伸氏がこう語ります。
「「私たちがNAVIS®のサーバに求めるのは、安定供給、安定稼働に加えて、万一の際の保守体制。というのも、医療情報システムは診療の根幹となるもので、システムが停止すれば診療が成り立たなくなります。一日ストップすれば数百人もの患者さんに迷惑がかかり、眼科医と患者さんとの信頼関係を損ない兼ねません」。止まることが許されないシステムだけに、堅牢性、冗長性が求められると同時に、万一の場合のスピーディーな対応が必須であり、ベンダーにも24時間365日対応可能な保守サービス、全国のお客様に対応できる保守体制が求められます。
「もちろん、対応力だけでなく技術力も重要です。「NAVIS®は、大規模病院から診療所までの幅広い規模や、ニーズ、コストなど、お客様に応じた最適なシステムを柔軟に構築できるだけの技術力やラインナップが求められます」(瀧口氏)。
「同社では、2002年のサービス開始以来、いくつかのベンダーを活用、選定してきましたが、安定供給、安定稼働の実現といった同社のニーズをよく知る富士通パートナーの提案もあって、2013年にPRIMERGYへの切り替えを決定しました。
自社設計・自社部品・自社製造ならではの信頼感を評価
「PRIMERGYへの切り替えを決定したポイントは、ラインナップが豊富なことに加え、自社で設計開発し、自社工場で製造していることでした」と瀧口氏は振り返ります。「部品調達などを外部に任せていると、故障が発生した際に、速やかな対応が困難なばかりか、原因が不明なままということも少なくありません。富士通の場合、そうした心配がないのはもちろん、サーバ構成に関する技術的なサポートをしてもらったり、故障が発生した場合も原因を究明して再発を防止することで、お客様に安心していただけています」。
加えて、富士通のモノづくりへの姿勢に対する評価も高かったといいます。「これは発注後でしたが、実際にサーバを製造している福島の工場を見学する機会があり、スタッフの働きぶりや1秒=1円といったスローガンを掲げた生産体制の取り組みなどから“品質第一”の姿勢が見て取れました」と野田氏。「当社にとって、サーバのベンダーは単なる外注ではなく、NAVIS®を提供するために必要不可欠なパートナー。サーバの品質や保守対応ももちろんですが、お客様によりよい商品・サービスを提供するために妥協しないという姿勢を共有できたことが、パートナー選びの重要なポイントでした」。
初期不良の少なさと万一の異常発生時の迅速な対応が安心を創出
「PRIMERGYへの切り替えから5年間、初期不良が少なくなっていることを実感しています。何かトラブルが発生した際にも、部品の交換対応で、スピーディーに復旧できています」と土屋氏はその安定性を高く評価します。「かつては故障の原因が不明で、代替サーバの納入に夜通し対応するといったトラブルも数か月に一度はあったものですが、PRIMERGYでは一度もありません」(土屋氏)。
さらに、営業現場のニーズをよく知る立場から、国内営業推進一部の副部長、宮脇 健氏は「富士通は全国にサービス拠点もあり、全国に多くのお客様を抱える当社にとっては非常にありがたい存在です」と語ります。また、規模だけでなく、その対応力についてもこう評価します。「眼科医療の現場ではコスト意識が高く、一般的な耐用年数に関わらず、できるだけ長期にわたって使用したいというニーズが根強くあります。その点、富士通は国内生産の信頼できるサーバのラインナップが豊富で、お客様ごとの細かな要望にも柔軟に対応してもらえています。また、運用面についても、UPS(無停電電源装置)などもオプション扱いにせず、個別に点検・補修できるなど、細かなところまで気配りが行き届いているので助かっています」。
国内営業推進一部
副部長 宮脇 健 氏
眼科診療に新たなソリューション創出をもたらす情報提供
PRIMERGYへの切り替えから5年、パートナーとしての信頼が深まるなか、ニデックは富士通に対しさらなる連携強化を期待しているといいます。
「現在は、当社工場にサーバを納入してもらった後は、ソフトのインストールやお客様への導入・据え付けなどはすべて当社が行っています。今後はキッティングや、富士通の地域医療への連携といったところでも一緒に取り組めるかを検討中です」と瀧口氏は今後のビジョンを語ります。
また、営業現場で注力している“ソリューション提案”を強化するうえでも、富士通への期待は大きいといいます。「毎月の定例会議で昨今の課題やクラウドやAI活用などの新たな技術や導入事例が共有され、非常に参考になっています。こうした技術をいち早く吸収し、眼科診療の現場に提案していきたいですね」(宮脇氏)。
「当社の眼科分野における専門知識・ノウハウと、富士通の幅広い先進ICTを組み合わせることで、眼科はもちろん健康増進の分野で、これからの長寿社会に役立つ新しいソリューション・ビジネスが生み出せるのではないかと期待しています。富士通の掲げる“共創(Co-creation)”を、ともに実現していきたい」と野田氏は締め括ります。
こうした期待の声に応えるべく、富士通はこれからもPRIMERGYの提供にとどまらず、ニデックのビジネスを幅広く支援して参ります。
本社所在地 | 愛知県蒲郡市拾石町前浜34番地14 |
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設立 | 1971年(昭和46年)7月7日 |
資本金 | 4億6,189万円(非上場) |
代表取締役社長 | 小澤 素生(おざわ もとき) |
従業員数 | 1,634名(2018年3月31日現在) |
事業内容 |
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ホームページ | https://www.nidek.co.jp/ ![]() |
[2019年1月掲載]