スキャナー製造の現場にとって、最大の敵となるのが微細な“ほこり”です。基幹部品の読み取りセンサーに一つでもほこりが入り込んでしまうと、スキャンした画像に黒い筋が出るという不具合が生じます。PFUでは、このトラブルを防ぐために、特に繊細さが求められる工程は、高い清浄度レベルを満たすクリーンルーム内で製造しています。
しかし、クリーンルームが開設した当初、生産台数が伸びるのに比例してほこりによるトラブルが急増。ここからPFUの製造現場とほこりとの戦いが始まりました。
ほこり対策は、「持ち込まない」「発生させない」が基本です。しかし、目に見えないほこりがどうやって侵入し、発生するかを探るのは容易ではなく、原因が分からなければ、効果的な対策を打つこともできません。そんな状況でも、現場にあきらめの気持ちが蔓延することは一度もなく、「スタッフ一人ひとりが改善に取り組み、ボトムアップ活動で挑みました」と、振り返るのはPFUテクノワイズ執行役員の和角直幸。現場からの声をもとに改善を繰り返すことで、不良率ゼロに限りなく近い、製造環境を整備しています。