「いよいよ母国開催、今、富士が熱い!」 小林 可夢偉選手スペシャルインタビュー

富士通は今期、FIA(国際自動車連盟)主催のFIA世界耐久選手権(FIA World Endurance Championship:略称WEC)へ参戦するトヨタ自動車株式会社様のレーシングチーム「TOYOTA GAZOO Racing」(以下、TGR)を応援しています。
いよいよ母国開催、富士6時間耐久レースが間近に迫っています。本記事では、TGRでドライバー兼監督を務める小林 可夢偉選手にモータースポーツにかける想いをお伺いしました。記事の最後にはご本人直々のコメント動画も掲載しておりますので、是非最後までご覧ください。

目次
  1. モータースポーツで大切にする想い
  2. 「日本人でこんなすごい人が出てきた」
  3. モータースポーツ = チームワーク
  4. 【動画】小林可夢偉、富士6時間耐久レースへの意気込み

モータースポーツで大切にする想い

――モータースポーツにおいて大切にしていることは何でしょうか。

小林氏: やっぱり車って「Fun to Drive」だと思います。楽しむことが非常に大事。例えば仕事でストレスが溜まった時に車を運転して気晴らしをする、これはまさに「Fun to Drive」ですよね。車の運転がうまい人は運転中も余裕があるからリラックスして運転できると思います。それに比べて運転が苦手な人は、すごく集中しないといけない分、逆にもっとストレスが溜まってしまう。運転技術を向上させることによって、運転に苦手意識を持っている人にも「Fun to Drive」を体感してほしいなと思いますね。そのためにまずは車に興味を持ってほしいです。運転が上手ければ彼女とドライブデートする時にもアピールできるし、お父さんだったら、「お父さん運転うまいね」と言われて家族内ポジションも上がったりしますよね(笑)モータースポーツをちょっと知ってもらうと、車のスクールの情報なんかも入手しやすいと思います。モータースポーツを見て応援してもらうだけではなくて、できればモータースポーツをきっかけにして、皆さん自身が運転を楽しめるような生活を考えていきたいなと思います。

「日本人でこんなすごい人が出てきた」

――F1時代から活躍されている可夢偉さん。今まで活躍されてきた日本人選手はたくさんいらっしゃいますが、特に可夢偉さんに関しては「日本人でこんなすごい人が出てきた」と多くのファンが思ったはずです。現在は耐久レースに転身されましたが、F1と耐久レースではどのような違いを感じますか。

小林氏: F1のようなひたすら速さを競うスプリントレースと、WECのような長時間走る耐久レースでは、スタイルは違いますが勝負に勝った時に努力が報われた!と思う感覚はどちらも一緒で変わらないです。
ただ勝つためのプロセスが違います。F1と比べて、耐久レースの方が車を開発する必要性が大きいですね。要するにドライバーの技量+車の開発力が試されると感じています。また長時間のレースになるので、レース中では我慢するところは我慢し、力を出すべきところで出す必要があります。さらにどこで我慢してどこで力を発揮するのかというタイミングを考える等、戦略も大事になってきます。そしてチーム力ももちろん試されます。まとめると耐久レースはF1よりも精神面が鍛えられる場だと感じています。

――なるほど、走行時間が長くなる分、チームの力がより必要になってくるっていうところですね。

モータースポーツ = チームワーク

――フジトラニュース読者にお伝えしたいことはありますか。

小林氏: モータースポーツはスポーツの一種なので、やはり優勝するための努力が最も重要です。ただ勝つために努力するそのプロセスは、例えば会社員をされている方々でしたら、仕事のプロセスと意外と似ているんじゃないかなって僕は思います。僕らって勝つためだけに、速く走るためだけに、何も考えずに走っているわけでもないんですよね。ドライバーというのはあくまでリレーのアンカー的な役割です。まずは車を開発してくれるメカニックチームがいる。彼らから受け取ったバトンを、ドライバーが最終走者の責任としてできるだけ速くゴールまで運ぶ。モータースポーツというのは皆さんが想像する以上に色んな人々が関わっているんです。メンバーで力を合わせてプロジェクトを最後まで実行することに関していうと、皆さんとあまり違いはないんじゃないかなと僕は個人的に感じています。ですので「車が速く走っていてかっこいい」と思ってもらうと同時に、いかにメンバーが力を合わせて頑張っているかという、チームワーク部分に注目してレースを見てもらうのもありだなと思っています。

【動画】小林可夢偉、富士6時間耐久レースへの意気込み

――ここまで様々な質問にお答え頂き、ありがとうございました。WECも終盤に差し掛かっていますね。現在、TGRさんはチームランキングでは1位、ドライバーランキングでも全員が2位、3位に位置しており、好成績を収めていると思いますが、次戦はいよいよ母国開催、富士6時間耐久レースです。富士への意気込みをお願いします!

富士通は、カーボンニュートラルな世界の実現に向けて、引き続きFIA世界選手権(WEC)に参戦するTOYOTA GAZOO Racingを応援します。

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