2019年は「約5万人」が
テレワーク・デイズに参加
富士通が本気で取り組む
「働き方改革」とは

今般、社会情勢の変化に伴って、職場におけるテレワークの導入が急務となっております。富士通では2015年より、働き方改革の一環として、テレワークの実践を進めて参りました。政府は東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催にあたり、東京都内の交通機関の混雑緩和対策として、2017年から毎年、大会の予定期間のテレワークを推進してきました。富士通もこれに賛同する形で2019年は7月22日から9月6日にわたって5万人以上がテレワークを実施しています。今回は、その推進部門である人事部門、総務部門の担当者にテレワークの狙いや働き方改革の社内実践から見えた課題、実践効果を聞きました。

三位一体で取り組む、働き方改革とテレワーク

人事部 マネージャー 木口 将克

テレワークとは、在宅勤務、外出先や移動途中での時間を有効に活用するモバイルワーク、社外に設けられたサテライトオフィスでの仕事など、時間や場所にとらわれないワークスタイルのこと。人事部の木口は、「富士通がテレワークに注力している背景には3つの要因があります」と説明します。

1つめはデジタル化、グローバル化の推進です。お客様との共創やパートナーとの連携を進めるためには、スピード感を持った対応が求められます。時間や場所を問わずどこでもつながり、柔軟で効率的な働き方をしなくてはいけません。

2つめはダイバーシティの推進です。育児や介護などの事情を抱えながらでも、仕事と両立しつつ働き続けられる環境づくりが求められており、実現できれば多様な人材が活躍できるようになります。

3つめは、長時間になりがちな労働環境の改善です。これには、一人ひとりが限られた時間のなかで生産性を向上させることが必要で、そのためにテレワークをうまく活用していくことが必要です。

人事部の佐竹は、「テレワークを推進する本質的な狙いは、一人ひとりの人材が最大限の力を発揮できる環境を作ることにあります」と語ります。
そこで富士通では2015年から、働き方改革の柱の1つとしてテレワークの導入に取り組んできました。その実現のために2017年4月に導入したのが、テレワーク勤務制度です。この制度は、人事部門、総務部門、情報システム部門などが連携しながら導入したものです。
佐竹は「大切なのは、テレワークを必要とする人が、必要なときに、いつでも・どこでも仕事ができるようにしておくことです」と、取り組みのポイントを示します。テレワーク推進のため、人事制度やルールの整備、ICTやファシリティ、働き手の意識改革を「三位一体で推進しているのです」(佐竹)。しかし、富士通では多くの職種の社員がさまざまな部門で働いているため、働き方にはそれぞれに違いがあります。そこで、トップの強い意思のもと、各職場が主体となって、働き方改革に取り組むことが重要であると考え、それぞれのあるべき働き方の姿を職場主導で作り出そうと進めています。

三位一体で取り組むことがテレワーク推進のポイント

2017年、2018年と年々拡大してきたテレワーク・デイズの取り組みと効果

2017年から毎年テレワーク・デイズに参加してきたこれまでを振り返り、木口は「2017年はテレワークを全社展開するための足がかりとして取り組み、職場ごとにどのような働き方をしているのか、どうやって働き方改革を推進していくかを、各職場で考えてもらいました」と振り返ります。

実践してみると、さまざまな知見を蓄積することができました。例えば、外回りが多い営業職はテレワークに向いていますし、時間の有効活用やビジネスのスピードアップ、ワークライフバランスの向上などの効果がすぐに体感できました。

テレワークで生産性の向上が期待できる

テレワークの適性は部門や職種の違いによって大きく異なります。それぞれの職種、部門にあったベストプラクティスを共有しながら富士通は働き方改革を推進してきました。そして、取り組みの後はアンケートを実施し、テレワーク利用者の意見をもとに改善すべき点を洗い出して、「制度・ルール」「ICT・ファシリティ」「意識改革」について、三位一体で、より良いテレワークになるように目指して整備してきました。

総務部 安生 充宏

テレワークのメリットは、働く本人ばかりではありません。木口は「育児中の社員が子どもの急病のため急きょ帰宅ということが続くと、上司は大事な仕事を任せにくくなります。しかしテレワークを活用すれば、子どもの症状が収まってから自宅で仕事の続きができます。会社にとっても、その人に向いた仕事を安心して任せられますし、任せられる本人にとっても自信を持って仕事をやり遂げることができます」と説明します。

これらの取り組みにより、半年に1度のサイクルで行っているアンケートの結果では、テレワーク利用者の6~7割が「生産性が上がった」「ワークライフバランスが向上した」と実感しています。

また、テレワークを支援するために、ファシリティの整備を担当している総務部の安生は「働く場所の選択肢を増やすために、社内と社外にサテライトオフィスを用意しています。これにより、場所と時間を有効に活用しながら働ける環境を整えています」と説明します。

富士通が展開しているサテライトオフィスには、社内に設けた「F3rd」、社外の施設を利用する「F3rd+」の2タイプがあり、事務所、自宅に続く第3のワークプレイスと位置づけています。

事務所、自宅に続く第3のワークプレイス

総務部 マネージャー 阿部 賢司

総務部 久保 香奈

富士通の事業所内に設けたF3rdは、出張した社員向けに社内他拠点への出張や近隣居住者のテレワーク勤務スペースとして展開されています。総務部の久保は「F3rdでは、一人で集中して作業できるソロブース、電話ボックス、Web会議用ミーティングスペースのほかに、シンクラ端末席やリフレッシュエリアを整えています。業務に応じて場所を使い分けることで、集中とリラックスをうまくコントロールして、効率的に働ける工夫をしています」と通常のオフィスとの違いを説明します。

随所にサテライトオフィスならではの工夫が入っている理由を、総務部の阿部は「シンクライアント端末や周辺機器、複合機なども用意しているので、突然の出張により手ぶらでやってきたとしても通常の業務が行なえます。また、F3rd内にご意見ボードを設置し、社員の要望を取り入れながら、随時進化させるようにしています」と説明します。また「外回りが多い営業職やSE職に対しては、社内サテライトでは補えない場所を、F3rd+を導入することで、外出の際の隙間時間を有効活用できるようにしました」と話しました。

このような三位一体の取り組みにより、2018年のテレワーク・デイズでは、全国の事業所、およびグループ会社を含めて規模を拡大して実施しました。参加人数は目標の1万人をはるかに上回り、約1万4000人がテレワークを実践することができました。

2019年のテレワーク・デイズに向けた新たな取り組み

2018年はテレワーク普及に向け、社内での啓蒙を中心に活動し、その結果テレワーク利用率が70%まで向上しました。2019年はさらなる活用の年と位置付け、2019年のテレワーク・デイズでは、富士通グループ全体で5万人の参加を計画しており、2つのチャレンジに取り組みます。

1つは、東京オリンピック・パラリンピック競技大会時の開催地域の混雑緩和を想定して、重点取組地区に勤務する社員が1週間連続して終日テレワークを実践すること。木口は「一週間連続でのテレワークは、富士通でも経験がない、ハードルの高い取り組みです。実際にやってみれば、環境面や意識面だけでなく会議の設計や進め方など、新しい課題も見えてくるはずです」と語りました。

もう1つは、富士通グループ全体でテレワーク・デイズに参加することです。職種や部門によって働き方が異なるのと同様に、会社によって求められる働き方は異なります。そのため、「グループ会社とともにテレワーク・デイズに参加することで、さまざまな課題とともに、より良い連携の仕方も見つかるでしょう」と木口は続けました。

さらに、多様な働き方の実現に向けた新たな取り組みとして、富士通のAI技術「FUJITSU Human Centric AI Zinrai」を活用した新サービス「FUJITSU Workplace Innovation Zinrai for 365 Dashboard」(以下、「Zinrai for 365 Dashboard」)を社内でも活用し、業務内容の可視化を図っています。一人ひとりの社員は、「より付加価値の高い仕事にシフトしていきたい」という気持ちを持っていますが、自分の仕事の全体像が見えていなければ、容易ではありません。

Zinrai for 365 Dashboardを利用し、業務内容を可視化

Zinrai for 365 Dashboardを使えば、どのような作業を、どのような目的で、誰と行っているかを軸に、業務内容をダッシュボードで可視化して分析することができます。その結果をもとにして、本人と上司が話し合って、働き方の見直しを進めることができます。テレワークが普及すれば、上司の目の届かないところでの業務が増えるので、業務内容の可視化はテレワーク推進に欠かせない要素といえるでしょう。

また、総務部門でも、テレワーク・デイズ2019に合わせて、サテライトオフィスの拡充を図っています。東京オリンピック・パラリンピック競技大会の重点取組地区以外においても、4カ所の臨時サテライトオフィスを増設し、全体で1,300席程度を確保するほか、契約している外部サテライトオフィスの利用を推進するなど、テレワーク利用者の増加に備えています。

テレワークに欠かせないICTツール

富士通ではテレワークや働き方改革全体を進めるうえで、3つのICTツールが重要だと考えています。重要なICT基盤として阿部が挙げたのが「グローバルコミュニケーション基盤」「シンクライアント端末」「仮想デスクトップ基盤」の3点セットです。

富士通では、メール、ポータルサイト、文書管理、Web会議、通話、SNS、ビデオなどの「グローバルコミュニケーション基盤」を使用し、情報共有とコミュニケーションの強化を図っています。そのうえで、高い情報セキュリティを確保しながらテレワークを実施できる薄くて軽いシンクライアント端末と、どの端末からでも同じ自分のPC環境が利用できる仮想デスクトップ基盤を活用すれば、いつでもどこでも安全に仕事ができる環境が整います。

セキュリティを担保した働き方を実現

総務部 大野 遥子

富士通に入って初めてテレワークを体験したという、入社3ヶ月目となる総務部の大野は「シンクライアント端末を起動して仮想デスクトップにログインしなければ、何の情報にもアクセスできません。また、画面にプライバシーシートを取り付ければ、覗き込まれる心配もありません。テレワークはこのようなセキュリティがあってこそ、と実感しました」と感想を口にしました。

また、職場の本質的な意識改革に役立つのが、時間外労働抑止システム「FUJITSU Software TIME CREATOR IDリンク・マネージャー」(以下、「TIME CREATOR」)の残業申請機能です。勤務時間外に働くときに上司への申請と承認を行う機能で、これによって上司と部下のコミュニケーションが活発化しました。佐竹は「TIME CREATORを通じてのコミュニケーションの結果、この仕事は今日中に仕上げなくてもいいので残業をしなくても良いとなることもありますし、一人ひとりの意識改革に繋がっています」と効果を説明します。

勤務時間外になると、PC画面の8割を占める警告画面が表示

Co-Creationに向け、テレワークは大きな武器に

東京オリンピック・パラリンピック競技大会が終わったからといって、テレワークへの取り組みが終わるだけではありません。テレワークは手段であり、その先には、デジタル化、グローバル化の推進や、ダイバーシティの推進、長時間労働の改善など、さまざまなゴールがあります。

佐竹は、「富士通自身においても、そしてお客様、社会においても、デジタルトランスフォーメーションを推進、支援していきたいと思っています。そこで非常に重要になるのはCo-Creationです。お客様、パートナーと一緒になって新しいものを創り上げていきます。そのときは今よりも増して場所にとらわれない機動力のある働き方が重要になってくるでしょう。テレワークは、その実現のための大きな武器になっていきます」とさらなる期待を口にします。

日本社会で少子高齢化が進んでいく中、働く意欲を持ったシニア人材や、介護や育児と仕事の両立で悩む人が増えています。また、価値観の多様化が進む中、都会を離れて地方に住みたいという人も増えています。そういう人が働き続けられるようにしなくてはいけません。ただ働くのではなく、一人ひとりが活躍できることが重要です。多様な人材が、いつでも、どこでも活躍するための環境、基盤を整備していくこと。それが富士通の使命だと考えています。

Skype会議参加者:人事部(3名)
今回の取材は、一部の者がSkype会議参加で行われた

シニアディレクター 佐竹 秀彦
マネージャー 木口 将克
北村 基子

会場参加者:総務部(4名)

マネージャー 阿部 賢司
安生 充宏
久保 香奈
大野 遥子

2019年8月16日

TIME CREATOR IDリンク・マネージャーSssS 今だけ特価キャンペーン

富士通の社内実践について「詳しい話が聞いてみたい」という方は下記のフォームよりお問合せください。

「ワークスタイル変革」に関するお問い合わせ・ご相談

Webでのお問い合わせ

お電話でのお問い合わせ

ページの先頭へ