技術と未来をつなげるコミュニティ「FUJITSU TECH TALK」

DXを実現するソリューションは
エコシステムで生み出される

本記事は広告タイアップとして日経ビジネス電子版Specialに掲載した記事を転載したものです。

新型コロナウイルス感染拡大を経て流行終息後は、これまで以上に先行きが不透明な経済状況になるかもしれない。こうした状況から脱するには、ビジネスを変容させ、生産性向上を通じて潜在成長率を高めていくことが重要だろう。複雑で変化の早いビジネスに対応するには、1つの企業だけで全ての分野をカバーすることは難しい。そこで注目されているのが、各企業がお互いの持つ知見や技術を持ち寄る「エコシステム」だ。実際にエコシステムによって大きな成果を上げつつある事例がある。富士通が立ち上げた、技術と未来をつなげるコミュニティ「FUJITSU TECH TALK」である。活動開始から丸3年で240社が参加するまでに規模を拡大し、30を超えるコラボレーション(協業)事例を生み出している。その成功の要因を紹介しよう。

手探りで始まったコミュニティ作り

富士通株式会社
グローバルマーケティング本部
ポートフォリオ戦略統括部
シニアディレクター
宮沢 健太 氏

今、ICT業界では、社会課題を解決するために、複数の企業同士がお互いの得意技を活かして、イノベーションを生み出す仕組みとして「エコシステム」が注目されている。顧客から受注したシステム開発を、単にパートナー企業に委託するのではなく、複数の企業とタッグを組んで課題解決に当たるものだ。富士通の場合はどうだったのだろうか。

「デジタルトランスフォーメーション(DX)の時代を迎えて、お客様は自社の変革に向けて複数のプレイヤーの知見を活用してプロジェクトを進めることが当たり前になってきています。そういった状況の中、当社も様々な企業と手を携えて新しいソリューションを作っていくことが、お客様の期待に応えることだという想いがあります」と語るのは、富士通 グローバルマーケティング本部 ポートフォリオ戦略統括部 シニアディレクター 宮沢健太氏だ。

クラウドやAIなどのビジネスのマーケティングを担当していた宮沢氏が「FUJITSU TECH TALK」を立ち上げたのは2017年5月。宮沢氏は「エコシステムを作ってコミュニティをベースにビジネスを展開していく手法があります。オープンソースの世界や外資系ICT企業ではすでに取り組まれていましたが、日本のICT企業として富士通らしいエコシステムを作っていく必要があると考えました」と語る。

宮沢氏がこだわったのは、富士通と企業が1対1の関係でビジネスする従来のパートナーモデルではなく、複数の企業がそれぞれの強みを持ち寄って新しいソリューションを生み出す仕組みをつくり、そのお手伝いを富士通がすることだ。

しかし、エコシステム作りという社内で前例のない活動だけに、コミュニティ立ち上げには様々な試行錯誤があったそうだ。結局は、人づてにキラリと光る企業を紹介しもらい、訪問してコミュニティの主旨を丁寧に説明して賛同者を少しずつ増やしていく方法で活動を広めたという。

技術と未来をつなげるコミュニティ「FUJITSU TECH TALK」

技術と未来をつなげるコミュニティ「FUJITSU TECH TALK」

リアルとバーチャルで相互の理解を深める

富士通株式会社
グローバルマーケティング本部
ポートフォリオ戦略統括部
エコシステム推進部
シニアマネージャー
佐藤 崇則 氏

FUJITSU TECH TALKとは、日本のテクノロジーをもっと元気に、世界をもっとよくするために、「技術」と「ビジネス」双方の視点から意見を交わし、新たなデジタルビジネス創出を目指す、技術と未来をつなげるコミュニティである。「FUJITSU TECH TALKメンバー(参加企業:以下、FTTメンバー)には大きく3つのメリットを提供しています。クラウドやAIの最新情報や活用事例の提供、FTTメンバーとのコラボレーションの機会、そして支援プログラムの提供です」と富士通 グローバルマーケティング本部 ポートフォリオ戦略統括部 エコシステム推進部 シニアマネージャー 佐藤崇則氏は語る。

コミュニティとしての活動の中心となるのが、リアルなコミュニケーションとバーチャルなコミュニケーションである。リアルなコミュニケーションとしての3種類のイベントが開催と、バーチャルなコミュニティとしてのWebなどデジタルを通じた情報発信の両軸で活動を推進している。

FTTメンバーにとって最も魅力的なのが、相互に交流できるイベントだろう。年に4回から5回開催される「TECH TALK CONNECT」では、FTTメンバーがライトニングトークで自社のサービスやノウハウなど得意技をアピールし、その後マッチングのためのネットワーキングイベントとして懇親会が行われる。

FTTメンバーが登壇してアピールするアピール&マッチングイベント「TECH TALK CONNECT」

「TECH TALK FOCUS」はテクノロジーに特化した勉強会であり、AIやクラウドなどについて旬な技術的なテーマが設定され、より深く学ぶことができるようになっている。例えば、オープンソースの構成管理ツール「Ansible」の使い方など、システム運用などで有益で技術的にも掘り下げられたテーマが取り上げられている。

さらに半年に一度行われる「TECH TALK 祭」は、FTTメンバーの実践事例の発表と最新トピックスを共有する総合イベントであり、文字どおり“祭”として位置付けられている。最新のトピックスを取り上げた有識者による基調講演やパネルディスカッションなども用意され、優秀プロジェクトの表彰、ネットワーキングのための懇親会も開催される。

FTTメンバー一同が会する半期に一度の大型イベント「TECH TALK 祭」

FTTメンバー一同が会する半期に一度の大型イベント「TECH TALK 祭」

最近では、新型コロナウイルス感染拡大の防止から、リアルな場でのイベント開催が難しい状況のため、4月末にはオンライン型イベント「FUJITSU TECH TALK LIVE」を開催。約70名が参加するなど、非常に好評を得たことから、今後毎月の定期開催を予定している。

こうした充実した活動内容に加えて、無償で受けられる技術教育や無償で利用できる富士通のクラウドサービスのトライアル環境提供といったFUJITSU TECH TALKのFTTメンバーだけが活用できる特別な支援プログラムも用意されている。これらの活動を通じ、FUJITSU TECH TALKに参加する企業は毎年増え、2020年3月には240社にまで規模を拡大している。

FUJITSU TECH TALKのFTTメンバー向け各種支援プログラム

FUJITSU TECH TALKのFTTメンバー向け各種支援プログラム

なぜ30ものコラボレーションが生まれたのか

コミュニティの規模が拡大するにつれて、本来の目的であるビジネス創出にも拍車がかかる。3年で30のコラボレーションが生まれた。特長的なのはクラウドやAIのコラボレーション・プロジェクトが多いことだ。

マジックソフトウェア・ジャパンは、クラウドサービスのインフラ運用を得意とするスリーハンズとコラボレーションして、超高速のアプリケーション開発ツールである「Magic xpa」をSaaSとして早期提供することを実現した。

また、クラウド上でレスポンス良く動くWebデータベース「Pleasanter(プリザンター)」を提供するインプリムは、FUJITSU TECH TALKで知り合った勤怠管理サービス「勤給解決」を提供するシフトと共同で、働き方改革を支援するソリューションの開発に取り組んだ。「プリザンター」と「勤給解決」を連携させて労働時間と作業工数を可視化・分析することで、従業員の業務効率化を実現する。

FUJITSU TECH TALKでのコラボレーションがきっかけで新会社が設立されたケースもある。FUJITSU TECH TALKのイベントでAIによる画像認識の事例を知った、システム開発企業のフォレストバーウッドと開発会社向けのデザイン会社のアベデザインの代表者同士が、画像検索にAIを使うことで意気投合。FUJITSU TECH TALKを通じて紹介されたAIインテグレータのSigfoss(社)の役員の方と一緒に3社でAIを活用した画像販売サービスを提供する合同会社ピットリーを設立した。

いずれのケースにも言えることは、富士通というフィルターを通したFTTメンバー同士なので、知らないもの同士でも安心して交流を始められるという点だろう。佐藤氏は「引き合わせて終わりではなく、ビジネスを生み出すまで富士通がサポートしていくところが、他のコミュニティと違うところで、それが成果につながっていると思っています」と語る。

エコシステムでビジネス拡大の大きなチャンス

コラボレーション事例に対しては、富士通が一緒にプロモーションを展開し、ビジネスの後押しにも余念がない。富士通のプロモーションのおかげで新規ビジネスを獲得するケースも増えていることで、コラボレーションしたFTTメンバーから感謝の声が寄せられているという。

「3年間の活動でそれなりの規模になり、コラボレーションも加速しています。キラリと光る技術やサービスを持つ企業が集まれば集まるほど新しいソリューションや新しいビジネスが生まれてくることを実感しています。これからも活動をさらに活性化して、参加企業数を300社以上に、コラボレーション事例も2倍、3倍に増やしていきたいですね」と宮沢氏は意気込みを語る。

これまで具体的な成果が上がっているだけに、注目度が高まっていくことは想像に難くない。2020年3月からは、FUJITSU TECH TALKを紹介するWeb説明会を実施しており、説明会に参加した企業からは好評だ。FUJITSU TECH TALKに参加する企業も増えている。

「SIer, CIer, ISV, SaaSベンダーであればFUJITSU TECH TALKに参加できます」(佐藤氏)ということなので、新たな展開を考える企業にとっては良いチャンスになるはずだ。入会費も年会費もすべて無料である。積極的にFUJITSU TECH TALKへの参加を考えてみることをお勧めする。

本記事は広告タイアップとして日経ビジネス電子版Specialに掲載した記事を転載したものです。

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