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導入事例

広域救急医療体制構築委員会様

(沼津医師会・御殿場市医師会・三島市医師会)

医師会が主導して広域救急医療情報共有システムを構築。
タブレットとクラウドによる搬送状況の情報共有で
スムーズな救急搬送を支援

医師会が主導して広域救急医療情報共有システムを構築。 タブレットとクラウドによる搬送状況の情報共有で スムーズな救急搬送を支援

静岡県の東部、富士の麓の駿東地区では、沼津医師会・御殿場市医師会・三島市医師会の3つの医師会が共同で設立した広域救急医療体制構築委員会が中心になり、効率的な救急搬送を支援する「静岡県駿東地区広域救急医療情報共有システム(ESMAT)」(以下、ESMAT)を構築した。 タブレット端末とクラウドを利用した広域救急医療を支援するESMATは、情報の共有、病院のマッチングシステムなどで効果をあげている。

ESMAT(エスマット)とは、the Eastern Shizuoka emergency medical information MATching systemの略です。

導入事例概要

業種 自治体・医療機関
適用業務 救急搬送
構築期間 6ヶ月

課題と対策

課題1 医師不足や二次救急担当医療機関の減少のために、二次救急医療輪番体制の疲弊および専門医の不足。
 
対策 沼津医師会・御殿場市医師会・三島市医師会の3医師会による広域二次救急医療体制の構築。
課題2 救急医療の広域化に伴う救急搬送や、患者転送時の共有する情報が広範囲となり、搬送先病院の選定に時間を要する。
 
対策 救急隊と医療機関の間で患者や搬送先医療機関の情報を共有する広域救急医療情報共有システムの構築。

導入の背景

駿東地域4市3町による広域二次救急医療体制を構築

静岡県は東西に長く、その面積は都道府県では13番目、人口は374万人で10番目となる。 「静岡県は人口も面積も大きいのに、医科大学が西部地方に1つしかなく、医師の偏在と不足が深刻です」 と、同県の医療課題を青木一雄沼津医師会長は指摘する。

医師不足は救急医療にも大きな影響を与えており,沼津医師会管内では、二次救急医療機関の診療所への組織変更が続き、二次救急輪番(当日の救急受け入れ担当病院)体制の維持が困難になってきた。さらに、三次および二次救急医療の拠点となる沼津市立病院においても医師不足によって病院全体が疲弊し、本来の能力が発揮できない状況が懸念されていた。また、三島市および御殿場市医師会管内では、二次救急医療機関の数は確保されているものの、夜間の緊急手術や、胸痛、吐血など専門性が要求される患者への安定した対応は難しい状況となっていた。

駿東地域での救急医療の現状に危機感を抱き、2009年3月、沼津医師会・御殿場市医師会・三島市医師会の3医師会によって、より良い二次救急医療体制の構築をめざした「広域救急医療検討部会」(現在は、名称変更されて「広域救急医療体制構築委員会」)が設置された。青木氏が委員長に就任し、地域での救急医療に精力的に取り組んできた山口孝治(御殿場市医師会)、山口晶久(三島市医師会)の両医師が中心となって、救急医療の再構築のための構想を練っていった。委員会では、二次救急医療機関、自治体、消防団体の関係者などとも検討を重ね、2010年5月より4市(沼津、裾野、三島、御殿場)3町(清水、長泉、小山)による広域二次救急医療体制の運用を試行的に開始した。「行政主導ではなく、救急医療に携わる医師の信念から医師会が中心となった活動になったことが1つの特徴です」(青木氏)。

青木一雄氏|一般社団法人沼津医師会会長

青木 一雄 氏
一般社団法人沼津医師会
会長

山口孝治氏|一般社団法人御殿場市医師会

山口 孝治 氏
一般社団法人御殿場市医師会

山口晶久氏|一般社団法人三島市医師会

山口 晶久 氏
一般社団法人三島市医師会

救急医療の広域化に伴って課題となったのが,夜間や休日の救急搬送や患者転送の際に,受け入れ先の選定に時間がかかることである。同委員会では、2010年に静岡県の地域医療再生計画事業に駿東地域の救急医療体制に関する事業計画を提案し、2011年に認められことから広域救急医療情報共有システム構築への具体的な取り組みがスタートした。

「受け入れ先の病院探しに時間がかかっていたのは,電話による救急隊と医療機関の1対1のコミュニケーションだったからです。救急患者の円滑な搬送には、ICTを活用した1対多、あるいは多対多の仕組みが欠かせません。救急隊が入力した搬送情報を、リアルタイムに地域で共有することで救急患者の重症度や緊急度にあわせて最適な医療機関と“マッチング”することを目的としました。」
(山口孝治氏)

システム概要図

システム概要図

導入のポイント

医師会のシステム開発意図を理解した提案が決め手

青木会長は富士通(契約は富士通株式会社、開発は株式会社富士通九州システムズ)採用の理由を次のように説明する。「数社が手を上げましたが、委員会のスタッフの信念を最も理解してくれたのが富士通でした。他ベンダーはパッケージの提案でしたが、富士通は地域医療連携システムのノウハウやクラウド技術などを活かしてゼロからの開発を提案してくれました」。

例えば、設計工程では、画面デザインや操作手順のイメージのズレを防ぐために、タブレット端末上で簡易的に動作するモックアップを作成した。これによって,開発途中の乖離を最小化し、イメージどおりの画面や操作性を実現、医師会が意図したシステムを当初のスケジュールどおりに完了させた。

画面デザインや操作手順のイメージのズレを防ぐために、タブレット端末上で簡易的に動作するモックアップを作成。開発途中の乖離を最小化し、イメージどおりの画面や操作性を実現、医師会が意図したシステムを提案。

今後の展開

ESMATの精神を駿東地区から全国へ

山口孝治氏は医師会主導によるシステム構築であることを強調する。「似たような医療情報共有システムは他地域でもいくつか構築されています。しかし、医師会主導で構築したのは駿東地区だけではないでしょうか。われわれは、行政からの押しつけではなく現場自らが課題を解決しようと立ち上がりました」。さらに、「このシステムはデータを蓄積することでより大きな価値を産み出します。医療機関を結ぶ情報ネットワークインフラがやっとできあがりました。救急医療体制の検証にも利用できるのではないでしょうか」と期待されている。

「地域の最前線で救急医療を支える医療機関や救急隊に、本当に必要なシステムは何かを考え尽くして構築しました。この信念が宿るESMATは他の地区の救急医療をサポートできると確信していますので、静岡県内はもちろん、全国へと広がって欲しいですね」と、山口孝治氏は今後の横展開を訴えた。 今後、医師会と富士通は横展開に向けての検討を進めていく予定である。

【広域救急医療体制構築委員会様 概要】

所在地 静岡県沼津市八幡町82番地
設立 2012年12月1日
概要 3医師会(沼津医師会・御殿場市医師会・三島市医師会)が静岡県地域医療再生計画事業として採択された広域救急関係事業を共同事業として実施するために設置した組織で、3医師会、各市町の行 政と消防本部、二次救急担当医療機関から推薦された委員で構成
会長 青木一雄
事務局 沼津医師会館内
静岡県沼津市八幡町82番地
055-962-1229

本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

統合救急搬送情報共有システムに関するお問い合わせ先

株式会社 富士通九州システムズ
未来社会ソリューション本部 クラウドソリューション部
tel 電話:092-260-6212

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