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株式会社 富士通研究所

空調機のアナログメーターを読み取りデジタル化
データ分析を通じて設備を最適化し、省エネに貢献

[2017年4月5日掲載]

富士通グループのR&Dの中核である富士通研究所。同研究所で主にハード系開発を担う厚木地区では、ファシリティ設備のデータをビル管理システムに集約していますが、一部にデータを収集できていないメーターが存在していました。その中の一つであるクリーンルームの空調機に対して、富士通九州システムサービス(FQSS)の「FUJITSU Software Imagepower Analog Meter Recognizer(アナログメーター レコグナイザー。以下、Analog Meter Recognizer)」を使った社内実践を実施。メーターの値をカメラで撮影してデジタル化、そのデータ分析から設備のチューニングを行うことでエネルギー消費量の削減を実現しました。

【課題と効果】

導入前の課題
導入後の効果
ファシリティ設備のデータを集約・管理しているビル管理システムだが、データを収集できていない設備が複数存在していた。

特に、電力消費で施設全体の7割を占めるクリーンルームにおいて、空調機の冷温水を制御する自動弁の開度データが収集できていなかった。
「Analog Meter Recognizer」により、これまで計測できなかったクリーンルームの空調機のメーターを連続計測してデジタル化。空調機における冷却/再熱機のオーバーラップ状態を計測して、省エネチューニングを実施。

対象とした空調機で、1台当たり年間250万円のコスト削減効果を実証。これを施設全体に適応することで、年間で1,500万円以上のコスト削減を想定。

管理システムに取り込めない設備が多数存在

波多野 宏一 氏

株式会社富士通研究所
R&Dマネジメント本部
厚木管理部 マネージャー
波多野 宏一 氏

大場 徹郎 氏

富士通株式会社 環境本部
グリーンビジネスイノベーション統括部
グリーンソリューション推進部
マネージングコンサルタント
大場 徹郎 氏

富士通研究所(厚木地区)では、クリーンルームの温度湿度をはじめ、空調整備など施設内のさまざまな機器の管理のため、数年前にビル管理システムを更新して常時監視を行っています。
「富士通グループでは環境負荷の軽減に取り組む活動の一環として、エネルギー削減は大きなテーマです。その活動への貢献と設備の安定運用に不可欠なのがビル管理システムです」(富士通研究所 R&Dマネジメント本部 厚木管理部 マネージャー 波多野 宏一 氏)
しかし、すべての設備を監視するとなれば相応のコストが掛かります。また、導入から約30年が経過した古い設備は、管理システムに取り込むことが難しいことから、監視対象にできないものも多数存在していました。

施設管理を担う富士通ファシリティーズ・エンジニアリング(FFE)の厚木施設サービス課 大下 幸男 氏は、「ビル管理システムが対象とする設備のデータだけでは不足していたので、人手による巡回チェックも併用していました。それでも常時監視ではないため、トラブルの原因究明などに必要なデータとしては十分ではありません。こうした中で、さらなる省エネや安定稼働を実現していくには、取り込めていないデータをいかに可視化するかが大きなテーマでした」と課題を語ります。

状況の改善を模索する中で、2016年2月に富士通の環境本部 グリーンビジネスイノベーション統括部の大場 徹郎 氏が紹介したのが、カメラでメーターの値を読み取ってデジタルデータ化できるFQSSの「Analog Meter Recognizer」でした。


年間1,500万円以上のコスト削減を見込む

大下 幸男 氏

株式会社富士通ファシリティーズ・エンジニアリング(FFE)
あきる野事業所
厚木施設サービス課
大下 幸男 氏

綿引 哲弥 氏

株式会社富士通ファシリティーズ・エンジニアリング(FFE)
あきる野事業所
厚木施設サービス課
綿引 哲弥 氏

大倉 祐樹 氏

富士通株式会社
サービステクノロジー本部
先端技術統括部
大倉 祐樹 氏

富士通研究所では、まずは、トライアルとして採用し、3月に空調設備に使用される蒸気を利用した熱交換器を対象にテストを実施しました。「熱交換器の状況は刻一刻と変化するため、人がその時点の値だけを確認してもあまり意味がなく、常時監視して計測することで、加熱の状況や応答性の問題点を知ることができます。トライアルで応答性の問題を発見できたことで、パラメータの設定値を変更し、より最適な状態にすることができました」(大下氏)
トライアルでAnalog Meter Recognizerの成果を確認できたことから、次に対象としたのがクリーンルームの空調機を対象とした省エネポテンシャルの調査です。クリーンルームは年間を通じて温度と湿度を一定範囲に保つ必要があります。
また、一般の空調設備の5倍から40倍もの空気を循環させるなどしているため、「クリーンルームを維持することに必要な設備(空調機・冷凍機など)の電力消費が約7割を占める」(波多野氏)といいます。

ビル管理システムで管理できていたのは、室温や外気の温度・湿度のほか、空調機の稼働状況までで、設備の細かな動きや制御までは十分に行えていませんでした。特に、外調機が取り入れた空気を空調機が冷却してクリーンルームに送る際には、各ルームを最適な温度にするため再加熱しますが、この工程の管理が課題でした。「設定によっては、あるいは外気とルーム内の負荷によっては、必要以上に冷却した空気を再加熱しなければならないという重複(オーバーラップ)が発生していました。そこでAnalog Meter Recognizerを設置して、温水を流す弁の開度を計測した結果、余分な重複を発見することができました。そのデータを基に、外調機、空調機、再加熱器のそれぞれにチューニングを実施して、より最適な設定値を見出したことで省エネ化を実現することができました」(大下氏)。
想定される省エネのコスト効果は、空調機1台当たり年間で250万円にのぼります。これを厚木の施設全体(65台の空調機)に反映すると、同様の省エネポテンシャルが1割の空調機で期待できることから、少なくとも年間で1,500万円以上のコスト削減が期待できると想定しています。

他の富士通グループの事業所にも展開

現在は、省エネにフォーカスしてAnalog Meter Recognizerを活用していますが、今後は、設備の安定稼働などへの活用を検討しています。
「メーターを連続して計測することで、人手による巡回チェックでは把握できなかった、障害の予兆や直前の変化を捉えることにも活用できると考えています」(波多野氏)FFEの厚木施設サービス課 綿引 哲弥 氏も、「人による巡回での確認では、数値取得の回数に限界がありますので、必要な場所に必要な期間だけ設置して、計測できる機動性も大きなメリットです」と語ります。

また、これまで当たり前のように考えていた設備の初期設定値も、Analog Meter Recognizerを使ってデジタル化することで、熟練技術者の経験に頼らなくても数字の裏付けをもって設定を変更したり、最適値を見出すことができるようになりました。
現状、Analog Meter Recognizerはスタンドアロンでの使用ですが、そのデータをビル管理システムにも取り込み、蓄積したデータの分析を通じて、新たな知見につなげていきたいといいます。さらに、他の富士通グループの事業所における施設管理にも、Analog Meter Recognizerを展開していく計画が検討されています。

左から、サービステクノロジー本部 大倉 氏・FFE綿引 氏・FFE大下 氏・ 富士通研究所 波多野 氏 ・環境本部 グリーンビジネスイノベーション統括部 大場 氏

(左から、サービステクノロジー本部 大倉 氏・FFE綿引 氏・FFE大下 氏・富士通研究所 波多野 氏 ・環境本部 グリーンビジネスイノベーション統括部 大場 氏)

お客様概要

株式会社 富士通研究所

株式会社 富士通研究所

最先端テクノロジーの研究開発とそれを活用するビジネスモデルを創出することで、社会に大きな変革を起こし、富士通グループの成長に貢献することをミッションとしています。
具体的には、ICTに関わる、先端材料、次世代素子、ネットワーク、クラウドシステムの研究開発から次世代のソリューション/サービスの創出まで、幅広い分野の研究開発に取り組んでいます。ハード系を厚木地区が、ソフト系を川崎本社がそれぞれ担っています。

名称 株式会社 富士通研究所

fujitsu

設立 1968年
所在地 本社 〒211-8588 神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
代表者 代表取締役社長 佐々木 繁
資本金 50億円
従業員数 約1,200名(2017年3月現在)
事業内容 ICTに関わる先端材料、次世代素子、ネットワーク、クラウドシステムの研究開発
次世代のソリューション/サービスの創出
URL http://www.fujitsu.com/jp/group/labs/Open a new window

関連情報

ご紹介した製品

  • アナログメーター認識ソフトウェア「FUJITSU Software Imagepower Analog Meter Recognizer」

ダウンロード資料

お問い合せ先

株式会社 富士通九州システムズ
未来社会ソリューション本部
デジタルサービス開発部
電話:097-534-9426


本事例中に記載の肩書きや数値、 固有名詞等は取材当時のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。