株式会社テクノ中部 様

経営の意思決定の質とスピードを高める「事業収支管理システム」で管理会計を強化
~数字をリアルタイムで見える化し管理業務を軽減~

株式会社テクノ中部(以下、テクノ中部)は中部電力株式会社のグループ企業として、火力発電所の燃料の受入れから設備の運転・管理・メンテナンス、原子力発電所の安全管理などのエネルギー事業、環境アセスメント、水・陸に生息する動植物の調査研究、土壌汚染調査、水質分析などの環境に関わる事業、石炭灰や工業薬品の販売まで多岐にわたる事業を展開しています。

事業環境が激しく変化し厳しさも増すなかで、経営の意思決定の質やスピードを向上する管理会計の強化を目的に、株式会社富士通九州システムズ(以下、FJQS)が提供する、プロジェクトごとの適正な原価管理・会計処理を支援するパッケージ・QsConnectプロジェクト管理を導入。拡張性に優れたセミオーダー型システムによって、受託・請負・販売など事業内容ごとに異なる業務フローを統一し、精度の高い事業別収支の一元管理と収支構造のリアルタイムな見える化を実現する「事業収支管理システム」を新たに構築されました。FJQSは導入済の富士通・GLOVIA smart会計システム(以下、GLOVIA会計)との情報統合、案件ごとの実行予算・進捗管理・収支予測のシステム化、事業収支管理業務の効率化と人的負担の軽減に貢献。さらに、収支データの分析・活用フェーズに向けて適切な支援を続けます。

課題
効果
課題5つの事業(火力設備関連・燃料海事・環境関連・原子力関連・マテリアル事業)がそれぞれに異なった区分・業務フローで収支を管理し、基準が統一されていない。また、配賦基準も現場業務に見合っていないため収支管理の精度も十分ではなく、経営の意思決定の質・スピードの向上に活用できていない。
効果全社的な収支区分や予実管理区分・受注先区分・事業所区分などの分析キー、各事業の収支管理項目・業務フローを統一し、事業収支の一元管理とリアルタイムな見える化を実現。また、配賦基準の見直しで正確な原価を把握し、収支管理の精度も向上。多様な切り口の収支分析が可能になり、全社経営だけでなく、事業・部・所など階層別でも意思決定の高度化に結びついている。
課題既存の業務管理システムが老朽化し、GLOVIA会計とダイレクトなデータ連携もできていない。また、案件ごとの実行予算・進捗管理・収支予測がシステム化されていないため、管理資料作成に必要な数字データを手作業で集める時間と労力も必要である。
効果案件ごとに実行予算から収支予測までタイムリーなプロジェクト収支管理・分析ができるようになり、QsConnectプロジェクト管理とGLOVIA会計のデータ統合によって仕掛り案件の会計処理も適正化。また、収支データの集計・加工作業から解放され、データの分析・活用にマンパワーをシフトすることができた。
導入の背景

事業別に異なる収支管理の手法・区分を統一し、データの一元管理とリアルタイムな見える化へ

電力エネルギーの安定・安全な供給や環境保全の事業活動を通してSDGsに貢献するテクノ中部。電力自由化や世界的なエネルギー問題など、事業環境の変化にも当意即妙に適応する経営を目指しています。そのために既存の業務管理システムを刷新し、5つの事業で異なる収支管理の手法・区分を統一する事業収支管理システムの構築プロジェクト(以下、PJ)を始動しました。

「精度が高くスピーディーな管理会計の実現へ、3つの課題解決策が見えていました。全社で同じ収支管理のものさしを持つこと。正確かつタイムリーに数字を見える化すること。そして、実行予算・請求の売上管理や帳票作成に費やしていた時間と労力をシステムに委ねることです。さらに、データ分析の活用フェーズへマンパワーをシフトしていく流れを創り出すことも、PJの目的でした」

そう語るのは、PJを推進した取締役企画部長 紅村 良雄氏です。企業合併を経て成長を遂げてきたテクノ中部は、火力・原子力設備の維持運用管理の受託型、環境測定・分析などの請負型、産業マテリアルの販売型など、5つの事業の事業スキームや業務フローが大きく異なるのが特徴です。

PJメンバーの企画部計画グループスタッフ副長 近藤 良晴氏は「仕掛り案件の配賦がより正しくきめ細かに実態を反映できるように、そして様々な切り口から収支分析ができるようにと、事業収支の一元管理と見える化がゴールではないと考えていました。大事なのは新システムで作成したデータを有効に活用すること、と考えていました」と語ります。

その要望に応えるソリューションとして、FJQSは拡張性が高いセミオーダー形式のQsConnectプロジェクト管理を提案しました。各事業部門からの要望も取り入れながら、全社統一の収支管理スキームと事業収支の見える化を実現。データを有効活用するための基盤を構築しました。さらにGLOVIA会計とデータ統合により、会計処理も適正化できます。また、多彩な機能や業種テンプレート素材から「いいとこどり」のシステム構築ができるのも、大きな魅力でした。

「GLOVIA会計と連動性が高いことや、私たちの想いや実現したいアウトプットのイメージにしっかりと応えてくれたのが決め手でした。初めて全社的な管理会計の仕組みを構築するうえで経験豊富なFJQSさんは良きパートナーになる、と確信できましたよ」(紅村氏)

株式会社テクノ中部
取締役
企画部長
紅村 良雄 氏
株式会社テクノ中部
企画部 計画グループ
スタッフ副長
近藤 良晴 氏
株式会社テクノ中部
総務部 情報システムグループ
専任副部長
長瀬 進治 氏
導入の効果

思い描いた事業収支管理の仕組みを実現し、管理業務の時間も労力も大幅に削減

2019年4月に「事業収支管理システム」は、本稼働を開始しました。新システムの構築プロセスで、FJQSは「火力設備関連・燃料海事・環境関連・原子力関連・マテリアル事業」の5つの事業部門に、現行業務のヒアリングを実施。受注・売上・債権・外注・原価・実行予算・収支予測の業務フローを統一し、基幹業務をシステム化。さらに事業・受注先・事業所などの各収支管理区分を分析キーとした、多角的な収支分析の仕組みを実現しました。「全社的な社内業務規定の『幹』に加えて、事業部門ごとに『枝葉』の異なる業務が数多くありました。必要な要件を一つずつお聞きしてしっかり定義し、統一化を進めていきました」(FJQS 重松 宏亮)

総務部情報システムグループ専任副部長 長瀬 進治氏は「業務管理システムの開発は本来、業務に合わせて道具を選ぶもの。今回はバラバラな業務フローを固めながら、何をどこまでするか、具体的な要件を定義していく難しさがあるなかで、本当によくまとめていただきました。重松さんにはあるべき姿に向けて色々な提案をいただきましたし、QsConnectプロジェクト管理という道具に柔軟性があるから実現できたとも言えるでしょうね」と笑顔で振り返ります。また近藤氏も、計画に基づいた収支管理の実績集計ができ、各事業部門の管理意識が高まっていることにも手応えを感じています。

収支管理データの作成も大幅に効率化され、PJで想定していた作業時間数の削減、詳細なデータ分析への注力が可能になりました。リアルなデータと質の高い分析が、各案件の収支管理レベル向上および次年度予算や継続的な中長期予算の策定に活用されつつあります。

株式会社富士通九州システムズ
産業流通ソリューション本部
製造・ERPソリューション部
マネージャー
森田 征二
株式会社富士通九州システムズ 産業流通ソリューション本部
製造・ERPソリューション部
重松 宏亮
今後の展望

通信簿となる収支データを全社経営だけでなく事業・部・所の階層別でも分析・活用へ

1年間の運用実績を踏まえて、2020年度には新システムの評価を各事業部門に調査。現場の声を改善に反映しながら、分析・活用フェーズも始動する計画です。将来的には、人事給与・服務管理などのシステムともデータベースの一元化を見据えています。

「全社的な経営はもちろん、事業・部・所など階層別にも分析・活用する当社らしい管理会計の姿にしていきたいですね。みんなに見える化した事業収支は、言わば通信簿。そこから改善や+αを生み出す行動に繋げて、進捗をチェックする仕掛けや指標もつくって、より良く変わる道筋を描き出していく、アシスト役を果たせればと考えています。いい器をつくっていただいて、そこにどうやって私たちの魂を込めていくか。FJQSさんや富士通グループの総合力を引き続き発揮していただければ」(紅村氏)

紅村氏が寄せる期待に、FJQSのマネージャー 森田 征二は力強く応えます。「数字ができ上がっていくプロセスの見える化を図り、現場活動の評価や分析を行う仕組みを構築していくことで、現場業務の実態にフィットしたKPI、KGIを設定しやすくなり、より質の高い経営判断にも繋がります。QsConnectプロジェクト管理のさらなる利活用だけでなくRPAなど新たなソリューションも含めて本当にお役に立つご提案とサポートをこれからも続けて参ります」


左から、FJQS 重松、森田、株式会社テクノ中部 紅村氏、近藤氏、長瀬氏

株式会社テクノ中部 様

事業内容エネルギー事業(火力・原子力発電関連事業、プラント運転・管理事業、海事・港湾計画)、環境関連事業(環境アセスメント、陸・水域環境調査、景観調査・公園計画、環境技術コンサルティング)、測定分析事業(PCB測定・PCB廃棄物の処分支援、環境測定分析、土壌汚染調査)、マテリアル販売(薬品、石炭灰)など
設立1978年8月(1990年10月、合併により現社名に変更)
所在地名古屋市港区大江町3-12
社員数754名(2019年7月1日現在)
代表者代表取締役社長 深澤 元喜
資本金1億2,000万円
ホームページhttps://www.techno-chubu.co.jp/
概要中部電力グループの一翼を担い、中核事業であるエネルギーと環境に関わる、独自の技術・サービスを提供。豊かな自然や快適な社会づくりを通してSDGs(持続可能な開発目標)に賛同する企業像を目指し、環境(Environment)に配慮した事業活動、社会・地域(Social)への貢献や労働環境の改善、適正な収益を上げつつ社会から信頼を得る経営(Governance)のESG要素を重視し、社会・地域と共生しその課題を解決して発展に寄与する経営を推進しています。

[ 2020年3月30日掲載 ]

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