株式会社JA物流かごしま 様

業務効率化や安全運転支援に寄与する新型運行管理システムを導入
~運行管理SaaSによるリアルタイムでの動態管理を実現~

株式会社JA物流かごしまは、JA鹿児島県経済連グループの物流会社として、米・野菜・果物・花、牛肉・豚肉・鶏肉・卵といった鹿児島県の農畜産物を定温輸送し、鮮度を保ったまま全国へ届けています。

情報と物流、情報と土壌診断が一体となった物流情報ネットワークの構築を推進しており、積極的にITの活用に取り組んでいる企業です。各車両の運行管理業務においては、株式会社富士通九州システムズ(以下、FJQS)が提供するカード記録型運行管理システムを2009年から導入しており、今回、クラウド型の新運行管理システムへの移行を実施。従来のシステムでは難しかったリアルタイムでの動態管理を実現し、業務の効率化を図っています。

課題
効果
課題運行データが車載ステーション内のカードに記録されており、各車両が帰庫後に運行内容をチェックするため、乗務員や管理者の作業負荷が大きい。
効果ドライバーの労働時間をはじめとする稼働実績が一元管理できるようになり、かつシステム上で自動計算されるため、労務管理の負荷が大幅に軽減される。
課題各車両の現在地をリアルタイムで把握できないため、緊急の配送依頼や問合せに迅速に対応することが難しい。
効果管理者のパソコンからリアルタイムでドライバーの位置状態が把握できるので、社員間の作業調整効率が上がり、お客様対応レベルも向上する。
課題輸送中の車両温度をリアルタイムで把握できないため、ドライバーが仮眠中に異常が発生した場合などの対処が管理者からはできない。
効果温度センサーをはじめとする各種センサーとの連携により、輸送品質の向上へとつながる。
課題ドライブレコーダーが常時録画ではなく、また、リアルタイムで確認できないため、安全運転指導が満足におこなえない。
効果各ドライバーの運転内容をリアルタイムで動態管理できるため、具体的で納得度の高い安全運転指導ができる。
導入の背景

リアルタイムでの管理ができないカード記録型システムに限界を感じ、新システムを導入

JA物流かごしまがこれまで運行管理システムとして活用していたのは、各車両にカード記録型車載ステーションを取り付け、カードに記録されたデータを読み込むことで運行状況を把握するタイプのものでした。

「従来のカード記録型運行管理システムの場合、各ドライバーが帰庫してから運行状況をチェックすることになるので、いわば“事後報告”型の管理体制。リアルタイムでの動態管理に弱点を抱えていました。また、ドライバーが戻ってくるたびにカード読込と運転日報をチェックすることになり、管理する側の負荷も大きなものでした」

このように旧システムの課題について語るのは、今回の新運行管理システム導入に際し、中心となって動いた幹線事業部の松元 直貴氏です。システムを切り替えるにあたり、各ドライバーの位置状態やドライブレコーダーの映像、車両内の温度といった情報をリアルタイムで確認したいと考えていました。カード記録型運行管理システムの導入時からJA物流かごしまを担当しているFJQSの物流輸送ソリューション部 山口 龍正は、これらの要望を踏まえたうえで、クラウドを用いた運行管理SaaS「Logifit TM-NexTR」を提案しました。

「様々な情報をお客様がリアルタイムで一元管理できるのが、このシステムの大きな特長です。パッケージ型のシステムをそのまま導入することも可能ですが、今回はより細かなニーズに対応するために、JA物流かごしま様用にカスタマイズすることを選択。松元様を中心とした幹線事業部の皆様と打ち合わせを重ねていきました」

約半年間の検討期間を経て完成したシステムは、各種データによる動態管理に加えて、JA物流かごしまの要望を踏まえ、ドライバーがオイル交換や整備のタイミングを随時把握できる機能も追加。システムの構築自体はスムーズに進んだものの、旧システムからの移行作業が一番の難関だったと幹線事業部課長の宮嶋 清人氏は振り返ります。

「当社では現在車両を58台所有していますが、一度にすべての車載ステーションを付け替えると輸送業務がストップしてしまいます。ドライバーや配車係をはじめとする社内の各部署、FJQSさんと綿密にスケジュールの調整をおこない、業務に支障をきたさないよう1日1台のペースで徐々に車載ステーションの交換を進めていきました。そのため、完全にシステム移行が完了するまでには数カ月の期間を要しましたね」

株式会社JA物流かごしま
幹線事業部長
小園 伸二 氏
株式会社JA物流かごしま
幹線事業部 営業課長
宮嶋 清人 氏
株式会社JA物流かごしま
幹線事業部 営業課係長
松元 直貴氏
株式会社富士通九州システムズ
産業流通ソリューション本部
物流輸送ソリューション部
山口 龍正
導入の効果

業務効率化、安全運転支援など多方面で新システムの効果を実感

2018年12月から開始したシステム移行は2019年3月に全車両の車載ステーションの付け替えが終了。新システムによる運行管理がスタートしました。各種データを一元管理できることのメリットは想像以上のものだったようです。

「急なオーダーが入った際に各ドライバーの状況を把握することが容易になったため、スムーズにお客様の問い合わせに回答できるようになりました。以前であれば、配車係が1台1台ドライバーに連絡して確認する必要があったので、大幅な業務の効率化につながっています。また、温度センサーを連携させることで、車内の温度に異常が発生した際には警告メールが届くことになっています。これまで輸送中の温度はドライバーが管理するしかなかったので、仮眠中などに異常が発生した際は、商品の品質劣化に直結する問題でした。幸い新システムになってから温度異常の警告が届いたことはまだありませんが、万一何かあってもすぐに連絡が届くという安心感は大きなものです」と松元氏。緊急の配送依頼への対応、徹底した温度管理による輸送品質の保証といった面で、新システムは効果を発揮しています。

さらに、安全運転の支援、ドライバーの残業時間軽減といった面でも、新システムの利点は大きいと幹線事業部長の小園 伸二氏は語っています。「以前のシステムではドライバーが輸送中にどのような運転をしているかについて、帰庫後にドライブレコーダーを確認するまでわからず、また、その映像も十分なものではありませんでした。新システムでは、急ブレーキや速度超過など、高度な運転分析を随時確認できるため、ドライバーが帰庫してすぐに、その日の運転映像を見ながら納得度の高い指導をすることが可能です。そのため、安全運転レベルの向上が見込めると考えています。さらに、これまで私たち幹線事業部が手作業で集計していた、ドライバーの拘束時間や待機時間の管理についても自動で計算されるようになりました。労務管理の負荷が軽減され、かつ月単位、年単位などの勤怠管理がひとめでわかるので、ドライバーの長時間労働回避に向けた取り組みもしやすくなっています」

操作性や画面の見やすさについては、システム移行時にこだわったポイントだったとFJQSの山口。「ドライバーの皆様にとっては、これまでのカード記録型車載ステーションと基本的な使い方は同じです。管理者のパソコン上での操作についても使いやすさを意識したデザインに設計されており、大きなトラブルがなくスムーズに新システムへと移行できたことに安心しています」

車載ステーション

今後の展望

新システムで得られた膨大な運行データを、いかに活用していくかが今後の課題

新運行管理システムの今後の可能性について、小園部長以下、幹線事業部の皆様は大きな期待を寄せています。

「次年度はアルコールチェッカーを連携させることで、安全運転の強化をさらに図っていく計画です。また、システムに記録されたドライバーの労働時間を給与計算システムとつなげることもできるのではと考えている最中。今はまだ導入したばかりで、一元管理できるようになった多くのデータの使い方を模索している段階です。FJQSさんとは長いお付き合いなので、当社の業務について何でも理解していただいている安心感があります。新システムはクラウド型なので、富士通のデータセンターと情報を共有しており、何かあった際の対応もスムーズ。これからも、物流管理システム全般に関する豊富なノウハウがあるFJQSさんから、他社の事例などのアドバイスをいただきながら、より効果的なシステムの活用方法を考えていきたいと思っています」

10年前からJA物流かごしまの物流輸送管理システムをサポートしてきたFJQSの山口も、継続的な支援を見据えています。

「現時点ではJA物流かごしま様に特化した運行管理システムですが、物流は出発点から到着点までの間にいくつかの関連組織を経由することが多くあります。それら関連組織とのシステム連携といった面も、今後、検討していくべき課題です。また、通信システムの4Gから5Gへの移行など、世の中の動向、テクノロジーの進化にいち早く対応し、お客様に最適な提案をしていくことにおいても、引き続きお役に立ちたいと考えています」

左から、JA物流かごしま 小園 氏・同社 宮嶋 氏・同社 松元 氏、FJQS 山口

株式会社JA物流かごしま 様

事業内容貨物自動車運送事業/貨物運送取扱事業/倉庫事業/肥料の製造および販売事業/自動車分解整備事業/廃業廃棄物収集運搬業/土壌診断、肥料分析業/損害保険代理店業/農薬の販売事業/農畜産物の加工および販売事業/全各項に附帯する一切の事業
設立1974(昭和49)年8月
所在地〒891-0131 鹿児島市谷山港2-3-2
代表者代表取締役社長 妹尾 洋介
資本金9,000万円
従業員数175名(2017年度)
売上高147億6,787万円(2017年度)
ホームページhttp://www.karen-ja.or.jp/03-ja-butsuryu.php
概要米・野菜・果物・花などの農産物、牛肉・豚肉・鶏肉・卵などの畜産物、鹿児島県が誇るこれらの食材を、おいしさ・鮮度を保ちながら、東京・名古屋・大阪といった大都市へ輸送。大・中・小型の冷凍車両や、トレーラー、石油ローリー車など多様な車両を保有し、お客様ニーズにきめ細やかに対応しています。また、肥料部門ではJA鹿児島県経済連と共同で土壌診断センターを設置し、年間約10,000点の土壌分析を実施。土壌診断に基づき、地域の土壌や作物にあったBB肥料の製造をおこなっています。今後は、最新の情報システムを活用した情報と物流、情報と土壌診断が一体となった物流情報ネットワークの構築を推進して参ります。

[ 2019年6月5日掲載 ]

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