長崎県警察本部 様

最新のサイバー犯罪に対応する人材を育成
~カスタマイズされた階層別の研修で、県警全体での底上げを図る~

長崎県公安委員会の管理のもと、長崎県内に23の警察署を配し、その下に交番、駐在所を置いて県民の安全と平穏を守る活動を行っている長崎県警察本部。増加し続けるサイバー犯罪に対応し得る人材を育成するために、2018年度における研修の一つとして株式会社富士通九州システムズ(以下、FJQS)が提供する、「サイバーセキュリティ人材育成研修」を実施しました。

さまざまな警察機関向けに開発したサイバー犯罪対策研修をベースにしつつ、ニーズに応じた研修内容のカスタマイズが可能な本プログラムの利点を活用し、階層別(初級・中級・上級)に企画された4コースを実施。警察職員全体でサイバーセキュリティに対する知識、スキルの底上げを図る内容になっています。

課題
効果
課題サイバー犯罪の捜査、県民への注意喚起、ネットモラルの啓蒙といった活動に際し、捜査関係者だけではなく、県警職員全体にサイバーセキュリティに関する知識が必要となっている。
効果個々のITスキルに応じた階層別の研修により、初心者から上級者までそれぞれのレベルでスキルアップを図ることができる。
課題1回完結型の研修では、進化し続けるサイバー犯罪に対応し得る最新の情報、技術を継続的に学ぶことができない。
効果毎年研修プログラムを更新できれば、常に最新のサイバーセキュリティに関する内容を学ぶことが可能。
課題東京などで開催される外部講習では予算の関係で参加者が数名に限られ、県警全体での知識の底上げにつながりにくい。
効果外部講習への職員派遣と同程度の予算で、数十名規模の研修を行うことができる。また、ウイルスに感染した実機などを用いた実習で、実践的なスキルを修得できる。
導入の背景

職員全体のサイバーセキュリティに関する意識、知識の底上げのために研修を計画

長崎県警察本部では、東京で開催された外部講習への参加などを通じて、これまでにもサイバーセキュリティに対応し得る人材育成に努めていたものの、県警内部での本格的な研修導入は今回が初の試みとなりました。その背景には、サイバー犯罪発生件数の増加や手口の高度化などがあったそうです。

「サイバー犯罪が複雑・巧妙化してきた現在、警察のサイバー犯罪への対処能力の向上は喫緊の課題となっておりますが、警察内部の研修のみでは十分と言えないことから、専門的な技術や知識を持つ民間会社に研修をお願いすることになりました」

そう語るのは、長崎県警察本部のサイバーセキュリティ戦略室長です。サイバーセキュリティ戦略室では、県警内部の人材育成や、県民に対するスマートフォン、インターネットに関するモラル向上のための啓蒙活動などに取り組んでいます。

FJQSでは長崎県警察本部だけでなく、他の都道府県警でも同様の研修を行っています。

「もともと当社ではお客様向けにプログラミングやシステム基盤構築等の幅広いICT研修を1985年頃から行っていたので、それらを応用する形で2002年から警察機関向けのサイバーセキュリティ対策研修を担当することになりました。その後、自治体や民間企業へと研修先が広がりノウハウを蓄積。ベースとなる教材を軸に、実施日数や内容をお客様のご要望に応じてカスタマイズでき、かつコストを抑えて提供できるというのが、当社のサイバーセキュリティ研修の強みとなっています。期間的にも半年間の長期的な研修から1日完結型のものまで、幅広く対応可能です。また、プレゼンテーションのトレーニングを積んだ専門講師が研修にあたるというのも、研修プログラムを数多く手掛ける当社ならではの特徴だと考えています」と、サイバーセキュリティ研修のプログラム全体を統括するFJQS中村 航は、自社の研修プログラムについて語っています。

導入の効果

階層別のプログラムで、レベルに応じた多様性のある研修を4コース実施

今回の長崎県警察本部の研修で特徴的なのは、初級・中級・上級の階層別に、全部で4コースの研修を実施しているということ。その狙いについて、サイバーセキュリティ戦略室の担当者は次のように語っています。

「サイバー犯罪の捜査に役立つ上級者向けの実践的な研修だけでは、全体の底上げになりません。そのため、コンピュータやネットワーク、そしてサイバー犯罪捜査における基礎を学ぶための初級コースを設置しました。さらに、中級コースは、サイバー攻撃やサイバー犯罪発生時の事後対応で必要となるデジタルフォレンジックに関する内容と、サイバー攻撃の手口や対策に関する知識を養う内容の2コースに分けて実施。サイバー犯罪の捜査に携わる人間以外にも、様々な職員が受講できるようなプログラムの多様性が必要だと考えました」

このような要望を踏まえて各コースの研修プログラムを構築したFJQSの広瀬 聡は、研修開始までの過程を振り返ります。

「他県警察様での研修は、初級者、上級者など、ターゲットを絞った単発の研修が多く、初級者から上級者までの階層別の研修というのは長崎県警察本部様ならではのご要望でした。そこで、初級・中級・上級コースの内容がそれぞれ連動することを留意。また、すべての研修プログラムには実機演習を取り入れて、実践的な内容にしています」

階層別のコース設定に加えて、長崎県警察本部からの要望としてあがったのが、各コースを1~3日のコンパクトな内容にして欲しいというもの。この点に関してもFJQS広瀬は工夫をこらします。

「研修期間を長くするのはそれほど難しいことではありませんが、研修期間を短くし、かつ内容のあるものにするために頭を悩ませました。そのため、長崎県警察本部様とお打ち合わせを行い、受講者の前提を踏まえて研修項目の洗い出しを行いました。また、実機演習については、メモリやHDDを保全・解析して、捜査にあたるという一連の流れの中で、あらかじめ保全してある状態から研修を始めるなど、効率的な研修環境を作り込むように準備。また、捜査演習においては講師が状況を見ながらヒントを提示して事件解決に導き、その後の振り返りの時間までしっかりと確保できるタイムスケジュールを意識してプログラムを構築しました」

株式会社富士通九州システムズ
セキュリティ&ソーシングソリューション本部
教育ソリューション部 部長
中村 航
株式会社富士通九州システムズ
セキュリティ&ソーシングソリューション本部
教育ソリューション部
広瀬 聡
今後の展望

最新のサイバーセキュリティ情報を継続的に研修に取り入れる

今回の研修を終えて、長崎県警察本部では継続してサイバーセキュリティ研修を行うことの必要性を実感しています。

「今回は3段階にレベルを分けましたが、それでも受講者内で知識やスキルのばらつきがあり、理解度に差が出てしまったことは検討材料です。それでも、受講者の感想は概ね好評。捜査に直接携わる人間は全員が上級プログラムを理解できるように、そして、それ以外の職員も初級、中級とレベルアップさせていきたいと考えています。2020年には次世代通信システムの5Gが実用化され、情報通信の速度が飛躍的に高まるといわれています。また、GPSの精度も、数メートル単位から数センチ単位へと誤差が縮まるとされています。テクノロジーの進化に伴い、サイバー犯罪も進化し続けることが予想されます」

FJQSの中村、広瀬も研修内容の最新化については、重要なポイントであると認識しています。

「サイバー犯罪の手口は年々進化するので、前回使用した教材が、そのまま使えるものではありません。ですから、情報の最新化については常に心掛けています。サイバーセキュリティに関する研修を数多く手掛けることで、研修の中で新たなキーワードが浮上し、別の研修に役立つケースも多く見られます。このような当社ならではの強みを活かした相乗効果を、これからも発揮していきたいですね」

長崎県警察本部 様

事業内容県民の生命・身体および財産の保護、犯罪の予防・鎮圧および捜査、被疑者の逮捕、交通の取り締まり、その他公共の安全と秩序の維持など
本部所在地〒850-8548 長崎市尾上町3-3
職員数約3,500名(うち警察官約3,000名)
ホームページhttp://www.police.pref.nagasaki.jp/police/
概要長崎県警察本部は、長崎県公安委員会の管理のもと警察本部長を長として、警察本部に警務部・ 生活安全部・刑事部・交通部・警備部と県下に23警察署があります。さらに、これらの警察署の管内には、交番と駐在所を置いて、県民のみなさんの安全と平穏を守るため日夜懸命の活動をしています。

[ 2019年3月29日掲載 ]

お問い合わせ

株式会社富士通九州システムズ(FJQS)
セキュリティ&ソーシングソリューション本部 ラーニングソリューション部
電話:092-707-5634
メール:fjqs-learn@cs.jp.fujitsu.com


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