株式会社 南都銀行 様
タブレット端末で外出先から行内情報システムに安心・安全にアクセス
お客さま情報を確認し訪問件数増加と提案力向上を実現

奈良県を中心に関西圏の経済を支え続けてきた南都銀行様は1934年の創立以来、80年以上に渡って地域経済の活性化に取り組んできました。同行様では、店舗外での営業活動を行う渉外担当行員のお客さまへの訪問件数増加と提案力強化を目指し、ICTシステムの導入を検討していました。
富士通エフサスは、タブレット端末から行内のシンクライアントを活用する「タブレット端末接続基盤システム」をご提案し、外出先や訪問先でセキュリティを確保しながら行内情報システムにアクセスできる仕組みを構築しました。これにより、外出先でお客さま情報を確認し、効率的な訪問や最適な金融商品のスピィーディなご提案が可能となりました。システム導入の経緯とその効果についてお伺いしました。
導入までの背景
お客さまに最適な金融商品をタイムリーに提案できる仕組みを
奈良県を中心に全国に約140の拠点を保有する南都銀行様は、経営方針として「活力創造銀行」を掲げています。同行様では、2014年10月から店舗内に加えて、店舗外で営業活動をする渉外担当行員にタブレット端末を持たせ、訪問先でインターネットに接続して投資信託の運用状況をお見せするなど、ICTシステムの活用に積極的に取り組んできました。
しかし、従来のシステムはインターネットのみの接続で、行内情報システムには接続していなかったため、渉外担当行員が訪問先でお客さまの情報を確認しながら、最適な金融商品をすぐにご提案するといった活用ができませんでした。また、お客さまの近隣に出向いた際に、お客さまの情報を確認できないこともあり、効率的に営業活動を実施するために、外出先でもお客さまの情報を確認したいという要望がありました。
さらに、お客さまが保有されている投資信託等の運用性商品の運用状況のお問い合わせに対しても、再訪してのご提案となってしまうなど、「タイムリーな提案のチャンスを逃さない仕組みへ改善したい」と考えていました。 あわせて、セキュリティを確保した仕組みを構築し「安心・安全にお客さまへ最適なご提案をお待たせしないでできるようにしたい」と検討されておりました。

常務取締役
営業戦略本部長
河合 重順 氏

事務統括部
システムグループ グループ長
山村 武 氏

営業統括部 営業店統括グループ
業務役
奥田 淳司 氏
導入の概要
安全性と操作性 運用一括サポートが選定のポイント
同行様では、行内情報システムを閲覧するため、シンクライアント方式やセキュアブラウザー方式等を検討しておりました。そこで、当社は、既存シンクライアントの有効活用に加え、行外から安心・安全に通信するために、富士通の企業向けネットワーク『FENICS(Fujitsu Enhanced Information and Communication Services)』を用いた「タブレット端末接続基盤システム」をご提案しました。
FENICS閉域網によるセキュリティの高さ、他行への豊富な導入実績による信頼性の高さ、行員様からの問い合わせ対応やシステム運用を一括してサポートする点が、同行様の選定のポイントでした。
また、同行様には、「外訪先での行内情報システムへのアクセスに加えて、そのお客さまに最適な投資信託などの金融商品のシミュレ―ションをお見せし、実際の利回りなどをインターネットに接続してリアルタイムで確認したい」というご要望がありました。そのご要望に対し、「1台のタブレット端末で行内情報システムにもインターネットにもアクセスできる機能を付加してくれました。こちらのリクエストにしっかり応えてくれたところも大きなポイントでした」。 その他にも、タブレット端末には余計なアプリケーションが起動しない機能を搭載し、操作性を高めたことも評価ポイントの一つでした。
導入の効果
これまで以上に質の高い提案を実現し お客さま満足度の向上に期待
同行様では、タブレット端末を2015年10月に690台導入し、現在、750台に増やしながら「タブレット端末接続基盤システム」を活用しています。その効果として、「渉外担当行員から、お客さま訪問時に持ち歩く書類が減り、タブレット端末の活用で現場での業務も効率化されたという声を聞いています。訪問件数の増加にも結びついていくでしょう」とのことです。
また、セキュリティを確保していることで、「お客さまに対して、金融機関としての信用度もさらに高まったと感じています」。 さらに、タブレット端末の問合せから管理までのLCM(ライフサイクル・マネジメント)システムを含めた富士通エフサスの一括運用サポートにもメリットを感じていただいております。「操作方法など、不明なことを問合せるとすぐに対応していただけるので、導入後の運用がスムーズでした。使いやすいので渉外担当者がより積極的に活用するようになり、想定よりも早いタイミングで効果を実感できています」。
今後の展望
蓄積したお客様情報を分析し 地域経済を活性化する提案に結び付ける
同行様では、渉外担当行員のタブレット端末を活用した業務と行内情報システムの連携が強化されたことで、「銀行全体の業務効率も向上したと感じています」。今後は、業務負荷が軽減された部門のマンパワーを営業部門にシフトするなど、「銀行全体としてお客さまへの提案力強化に向けた取り組みに、より注力していきたいと考えています。今回のシステム構築でその基盤が整いました。これからが活用の本番です」。
例えば、地図情報システムとの連携もその具体的な取り組みの一つです。「訪問するお客さま先を地図上に表示して効率的な訪問ができているかなども確認できるようになります。こうした仕組みを順次投入していくことで、地域のお客さまとのさらなる接点強化を図りたいと考えています」。「今後はFinTech(Financial technology)など新たなテクノロジーを活用した金融商品、サービスへの対応も必要になってきます。その部分でも、ICTパートナーとしての富士通エフサスの支援を期待したい」。お互いの関係性をより強固にし、さらなる一歩を踏み出していきます。

西日本本部 関西支社長
杉本 達次

西日本本部 関西支社 金融ビジネス部 マネージャー
山下 清治

西日本本部 関西支社 金融ビジネス部
今枝 健太郎
株式会社 南都銀行 様
所在地 | 奈良県奈良市橋本町16番地 |
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取締役頭取 | 橋本 隆史 氏 |
従業員数 | 2,768名(平成27年9月末現在) |
ホームページ | http://www.nantobank.co.jp/ |
[掲載日:2016年6月8日]
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