世界初! CDからDVDやBD(ブルーレイディスク)まであらゆるディスクに対応したUHF帯RFIDタグの開発に成功
富士通フロンテック株式会社(注1 以下、富士通フロンテック)、および株式会社富士通研究所(注2 以下、富士通研究所)、大日本印刷株式会社(注3以下、大日本印刷)は世界で初めて全てのCD/DVD/BD(以下、光学ディスク)に対応したUHF帯RFIDタグを開発しました。このRFIDタグは、富士通フロンテック及び富士通研究所がタグのアンテナ技術開発とインレット製造を行ない、大日本印刷がラベル加工を分担しました。
この開発により、従来のHF帯(13.56MHz)を使ったCD/DVD用RFIDタグに比べ、通信距離を大幅に拡大しただけでなく、BDを含む異なる種類の記録媒体が重なっていても一括で読み取ることを可能としたことにより、媒体管理の大幅な効率化を実現しました。
2010年5月12日
光学ディスクの管理においては、従来、HF帯(13.56MHz)を使ったCD/DVD用RFIDタグがありますが、通信距離が密着~10cm程度と非常に短く、識別するためにはCDやDVDを一枚ずつ取り出して読み取る必要があるなど、業務の効率化面で課題となっておりました。
今回、UHF帯のRFIDタグを利用することで、各種の光学ディスクを数十枚単位で重ね合わせた状態で一括して読み取ることを可能としました。このRFIDタグを利用すれば、光学ディスクが棚やダンボールに保管されている状態でもそのまま読み取りが可能なため、入荷/出荷の管理を行う現場作業の負担軽減を図ることができます。
本タグは5月12日から5月14日まで東京ビッグサイトで開催される「第5回RFIDソリューションEXPO」の富士通および大日本印刷ブースに出展されます。
【RFIDの新技術】
今回のUHF帯RFIDタグは、光学ディスクの記録金属部とタグのアンテナの一部を重ね合わせることで、光学ディスク全体をアンテナとして扱うことができ、タグは小型でありながら1.5~2.2mの通信距離を出せる技術を開発しました。光学ディスクは、種類によって記録金属部分でない内側部分が金属蒸着有りの場合と無しの場合があり、更にその部分の内側の大きさが異なりますが記録部分のサイズは共通です。記録部分に影響の無いように光学ディスクの金属部分にタグを高周波結合することによりあらゆる種類の光学ディスクへの対応が可能となりました。(特許出願済)
このUHF帯RFIDタグは、音楽業界、映像提供会社、レンタル業、これら媒体を管理する計算機センター、および図書館等への幅広い適用が期待できます。
【主な適応業務内容】
- 店舗の入り口付近に設置するゲートアンテナによる盗難防止
- 光学ディスクの入荷/出荷業務、および棚卸し業務
- 光学ディスクの顧客窓口での貸出/返却業務
- 段ボールに入った100枚程度の光学ディスクの入荷/出荷業務
【今後の取り組み】
富士通フロンテック、大日本印刷では、本年下期中に量産出荷を計画しています。
【RFIDタグ貼り付けイメージ】
【主な仕様】
適応規格 |
: |
ISO/IEC18000-6 TypeC |
寸法 |
: |
直径48mm×高さ0.2mm |
通信距離 |
: |
約1.5m(4Weirp、円偏波アンテナ使用時) |
【注釈】
(注1)株式会社富士通研究所: 代表取締役社長 富田達夫、本社 神奈川県川崎市。
(注2)富士通フロンテック株式会社: 代表取締役社長 海老原光博、本社 東京都稲城市。
(注3)大日本印刷株式会社: 代表取締役社長 北島 義俊、本社 東京都新宿区。
【出荷予定時期】
2011年2月予定
【関連Webサイト】
富士通株式会社 RFIDシステム「TagFront」紹介サイト:
http://jp.fujitsu.com/solutions/rfid/
富士通フロンテック株式会社 RFIDタグ・リーダライタ紹介サイト:
http://www.fujitsu.com/jp/frontech/solutions/business-technology/intelligent-society/rfid/
大日本印刷株式会社 RFID SOLUTION 紹介サイト:
http://www.dnp.co.jp/ictag/
【商標について】
記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
日付: 2010年5月12日
会社名:
富士通フロンテック株式会社,
株式会社富士通研究所,
大日本印刷株式会社