効率的に複数の文書管理が行える書類用UHF帯のICタグラベルを販売開始
2010年5月12日
大日本印刷株式会社(以下: DNP)、富士通フロンテック株式会社(以下: 富士通フロンテック)、富士通株式会社(以下: 富士通)、は共同で、棚やファイルに入れたまま、複数の書類をまとめて識別でき、効率的な文書管理が可能なUHF帯ICタグラベルを開発し、6月から販売を開始します。
【背景】
金融機関や多くの企業は重要な書類や資料などを保有しており、その貸出返却作業、棚卸し作業、不正持出し防止管理などにICタグを用いた効率的で安全・確実なシステムが導入されています。しかし、現状使用されているICタグは、通信距離が短く、薄い書類に貼り付けて重ね合わせると読み取りの精度が落ちるなどの問題から、複数の書類を入れた箱やファイル、ホルダーなどの前面にICタグを貼り付け、期間や部署、担当者などのタイトルごとに管理しています。こうしたことから、より細かく案件ごとの書類が管理できるとともに、複数書類を一括して読み取り、効率的に管理できるICタグへのニーズがあります。
今回、こうしたニーズに対応すべく、富士通フロンテックが開発した重なった状態でも同時に複数の書類を離れた距離から一括して読み取ることができるインレット(*1)を活用したUHF帯の文書管理用ICタグラベルをDNPが作成しました。これにより、このICタグを貼り付けられた書類を収納した棚にハンディタイプのリーダーライターを近づける、あるいは据え置き型のリーダーライターの上に複数の書類ファイルを置くだけで、一括して中身を識別できる効率的な文書管理が行えます。
【製品の特長】
積層状態でも一括読み取りが可能
今回製品化したICタグは、UHF帯を利用することにより1.5メートル離れても識別できる通信性能があるだけでなく、文書を並べた積層状態でも十分な読み取り性能を発揮する優れた機能があります。
ICタグラベルにプリンターで印字が可能
プリンターで連続印字やエンコードすることもできます。
高速読み取りを実現
複数の書類ファイルを並べて積層状態にした場合、タグの間隔が2mm以上あれば、100タイトルを3秒以下で読み取ることができます。また、ICのメモリは96bitで書き換えが可能です。
【識別性能】
条件 |
: |
書類を収納する紙封筒やファイルにICタグを貼付し、積層した際のタグ間は2mm以上 |
ハンディRWの場合 |
: |
タグから約5cmの距離で読み取った場合に100タイトルを10秒以下で識別 |
据え置きRWの場合 |
: |
100タイトルを3秒以下で識別 |
【ICタグの仕様】
外形 |
: 80×25mm |
メモリ容量 |
: UII96bit |
納入形態 |
: ロール形状 |
印字適性 |
: 熱転写プリント |
【用途】
金融機関でのクリアケースなどで保管されている債権書類などのほか、個人情報・機密情報を取り扱う企業での封筒やかばんなどに入れられたメール便の管理、一般企業での重要書類、建築図面や地図の管理、図書館での書籍・雑誌管理などに有用です。
【価格】
10万枚で、1枚あたり65円です。
【今後の展開】
DNP・富士通フロンテック・富士通は、本製品を6月から販売を開始し、今後3年間に約3億円の売上を目指します。
なお、DNPは5月12日(水曜日)から東京ビッグサイトで開催される「第5回 RFIDソリューションEXPO」のDNPブースに本製品を展示する予定です。
(*1) インレット:ICチップとアンテナで構成されたICタグ用の部品。
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島 義俊 資本金1,144億円)
富士通フロンテック株式会社(本社:東京 社長:海老原 光博 資本金84億円)
富士通株式会社(本社:東京 社長:山本 正已 資本金3,246億円)
日付: 2010年5月12日
会社名:
大日本印刷株式会社,
富士通フロンテック株式会社,
富士通株式会社