大幅にコストパフォーマンスを向上したUHF帯インテリジェントRFIDリーダライタを開発
富士通フロンテック株式会社(注1 以下、富士通フロンテック)、および株式会社富士通研究所 (注2 以下、富士通研究所)はこのほど、大幅にコストパフォーマンスを向上したUHF帯インテリジェントRFIDリーダライタ(以降、新型リーダライタと略称)を開発しました。
新型リーダライタは、これまで制御用PC上で稼働していたミドルウェア相当の機能を内蔵することで業務現場にPCを設置せずにサーバからの一括制御が可能で、コスト・設置スペース・消費電力の大幅な低減を実現し、運用性も改善しました。また、ターゲットタグと不要なタグを分離するフィルタリング機能も標準装備し、読取り精度を向上しました。更に、上位とのインターフェースとして標準的な通信インターフェースを複数装備し、開発効率も大幅に改善しました。
2010年5月11日
自動認識技術としてRFIDの導入が広まるにつれ、お客様からは従来から期待されている読取り精度向上に加え、さまざまな機器との接続、現場への設置性向上、導入コスト削減が求められるようになりました。その要望に応えるため富士通フロンテック、富士通研究所は設置性と運用性に優れ、導入コスト削減を実現する新型リーダライタを開発しました。
【新型リーダライタの特長】
1. 導入コストを削減
従来機種で必要だった専用ソフトウェアと制御用PCが不要になり、導入コストを1/2(※1) 程度に抑えることができます。
(※1:PC、ミドルウェア、リーダライタにおいて各1台を想定)
2. フィルタリング機能を標準装備
ターゲットタグと不要なタグを分離するフィルタリング機能を標準装備し、タグの読み取り精度を向上しました。
3. 上位インターフェイスを充実
上位インターフェースとして標準的なソケット通信、HTTP通信を準備しました。
またリーダライタ制御通信プロトコルとしてEPCglobal(※2)のLLRP(※3)仕様準拠インターフェースを搭載します。これにより、業界標準のLLRPをサポートした他社装置と混在運用が可能となり、作成したアプリケーションもグローバルに利用可能となります。
(※2:無線タグ「EPC」の普及促進を図る業界団体、※3:Low Level Reader Protocol)
4. ネットワーク障害への対応強化
リーダライタのみで読取り動作を継続し内部にデータを蓄積することができるため、ネットワーク障害が発生しても読取り動作を継続可能です。
5. ミラーサブキャリア方式タイプの提供
従来機種でサポートしていたFM0方式に加え、リーダライタを近接して設置した場合でも、リーダライタ間の電波干渉を抑制できるミラーサブキャリア方式の新型リーダライタも提供致します。
【主な仕様】
周波数 |
952~954MHz |
最大出力 (空中線電力) |
0.8W(29dBm) |
外付けアンテナポート数 |
4ポート |
タグ規格 |
ISO/IEC 18000-6 Type-C (EPC Gen2)準拠 |
通信距離 |
~10m (アンテナ偏波, タグの種類, 環境等による) |
通信方式 |
FM0方式またはミラーサブキャリア方式 (10月提供予定) |
通信インタフェース |
LAN : 10Base-T / 100Base-TX ×1, RS232C ×1 |
外部制御インターフェース |
入力端子×4、出力端子×2 |
リーダライタ制御プロトコル |
当社独自プロトコル
LLRPプロトコル(10月提供予定) |
外形寸法(W×D×H) |
195×195×65mm (コネクタ部除く) |
重量 |
約1,600g |
入力電源 |
電源電圧 |
AC100V±10% (ACアダプタ使用) |
周波数 |
50/60Hz +2%、-4% |
消費電力 |
約30VA(20W) |
耐環境性規格 |
IP52(JIS防滴II型) |
【今後の展開】
富士通フロンテックは、本製品を6月末から販売を開始し、今後3年間に約12億円の売上を目指します。なお、富士通フロンテックは5月12日(水曜日)から東京ビックサイトで開催される「第5回 RFIDソリューションEXPO」の富士通ブースに本製品を展示する予定です。
【注釈】
(注1)株式会社富士通研究所:代表取締役社長 富田達夫、本社 神奈川県川崎市。
(注2)富士通フロンテック株式会社:代表取締役社長 海老原光博、本社 東京都稲城市。
【関連Webサイト】
富士通フロンテック株式会社 RFIDタグ・リーダライタ紹介サイト
http://www.fujitsu.com/jp/frontech/solutions/business-technology/intelligent-society/rfid/
日付: 2010年5月11日
会社名:
富士通フロンテック株式会社,
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