富士通の米国子会社の先進技術部門を当社グループに移管

2009年8月3日

本年3月に富士通と当社は、富士通グループ内に点在する、POSなどの店舗システム製品、ATMや公営競技向け発売・払戻機などの専用装置、RFIDタグ・リーダライタ、手のひら静脈認証装置などの先端技術を応用した製品の開発・製造をフロントテクノロジー事業として、順次当社へ集中させていくことを発表しました。これらの製品は、社会においてお客様とITをつなぐ重要なプロダクトであるため、今回の事業集中により、重複を解消し、スピードアップと効率化を図り、製品開発力や競争力の向上を目指していきます。

この方針にもとづき、本年4月には、富士通トランザクションソリューションズ（FTXS ^注3）が行っていた、北米における流通市場向けシステム製品の開発・調達・製造が、当社の北米新会社であるFFNAに移管され、海外向けPOS・ハンディターミナルなど店舗システム製品の事業が強化されました。さらに、国内における手のひら静脈認証装置、およびRFIDタグ・リーダライタのビジネスも、7月1日に当社に事業移管されました。

8月1日には、富士通の米国子会社であるFCPAの先進技術部門が、当社のFFNAに移管されました。当部門は、富士通グループの最先端技術をIT先進市場である北米市場で製品化し、グローバルに展開可能なビジネスを育成する目的で2005年に設立され、当社が開発・製造している手のひら静脈認証システムや株式会社富士通研究所の研究開発成果による映像伝送装置「IP9500」 ^（注4）および10GイーサネットスイッチXG ^（注5）といった、極めて先進的な新規事業の米国における開拓に取り組んできた部門です。

これまで既存のチャネル・パートナーのネットワークの確立や育成ノウハウを活用し、少人数で短期間にビジネスを立ち上げることを狙いとして、先端技術製品を中心に売上で実績を伸ばしてきましたが、当社グループへの移管により、FFNAの既存製品とのシナジーによる新商品企画や新市場への商品展開が可能となります。FFNAは今後順次、当社のRFID関連製品やカラー電子ペーパーも製品ラインナップに加え、事業の拡大を図っていきます。今回の事業移管により、FFNAは2012年度に200億円の売上高を目指します。

【注 釈】

（注1）FFNA
Fujitsu Frontech North America, Inc.
当社が、本年4月1日にFTXSの一部門である北米における流通市場向けシステムの開発・調達・製造部門の移管を受け、同社の全株式を買い受けることにより立上げた、当社の全額出資会社。主な概要は以下のとおり。

主な事業内容：	POS端末、キオスク端末、セルフチェックアウトシステムの開発・調達・製造、ステージング&インテグレーションサービスの提供、紙幣供給ユニットのOEMビジネス
代表者：	President & CEO 増田義彦 （8月1日に就任）
本店所在地：	テキサス州リチャードソン
資本金：	US$17.1百万
従業員数：	210名

（注2）FCPA
Fujitsu Computer Products of America, Inc.

（注3）FTXS
Fujitsu Transaction Solutions Inc.

（注4）「IP9500」
高効率映像符号化技術H.264を採用したリアルタイム映像伝送装置。世界トップクラスの高品質を実現し、インターネットでハイビジョン映像を配信できる。

（注5）10GイーサネットスイッチXG
10Gbpsの高速信号を一対の配線で伝送できる入出力回路内蔵のLSIを搭載した、小型で高性能なイーサネットスイッチ。データセンターのサーバやストレージ、ビデオ伝送・映像配信システム等に適用される。

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