上海地下鉄の発券機向けに小型紙幣出金ユニットを1,000台受注
~中国主要都市の交通ネットワークに、日本メーカーとして初の紙幣出金ユニット受注~
当社はこのほど、2009年から2010年にかけて開通予定の上海地下鉄の7つの新路線に設置される発券機を製造している中国の複数の電機メーカーから、同発券機に搭載する小型紙幣出金ユニット「User Flexible BDU」約1,000台を独占的に受注し、本年2月から納入を開始しました。(BDU:Bill Dispenser Unit)
本ユニットを搭載した発券機は、本年9月から上海地下鉄新路線の駅構内に設置され、来年開催される上海万博も見すえた、利用客の増加や利便性の向上に対応します。
2009年3月3日
中国では現在、上海の8路線をはじめ、北京(8路線)、広州(3路線)、深せん(2路線)、 および天津と南京(各1路線)と、6都市で地下鉄のネットワークが運営されています。中国国務院は昨年11月、2010年までに4兆元(約52兆円)の公共投資を行うことを発表しており、その中で鉄道インフラの建設投資は重点項目となっています。上海地下鉄は、すでに開通している8路線に加え、来年5月1日から10月31日までの上海万博開催に合わせ、新たに7路線を開通する予定であり、その駅構内に設置される発券機は、中国の電機メーカーが製造しています。当社はこのほど、中国の複数の電機メーカー向けに小型紙幣出金ユニット「User Flexible BDU」(F53ディスペンサーユニット)約1,000台を発券機の中核部品として独占的に受注し、本年2月から納入を開始しました。
「User Flexible BDU」は、2007年度から当社が小売流通市場向けに販売している小型紙幣出金ユニットです。それまでの紙幣出金ユニットがほとんど1~2種類のカスタマイズしか行えなかったのに対して、本製品は、紙幣放出ユニット部や紙幣用カセット部などをモジュール化することによって、6項目にわたり最大合計680通りのカスタマイズを可能としています。また、搬送ローラにゴムパッドを押し当て紙幣を分離するフリクション繰出方式の採用により、世界各国のさまざまなセキュリティ紙幣に対応しています。
この性能が評価されて、現在セルフチェックアウトシステムの主要製造メーカー等からご採用いただき早期に量産体制が立ち上がり、累計出荷台数がこのほど17,000台に達しました。そして、中国市場への拡販を行った結果、ATMメーカーへの紙幣出金ユニットの納入やサポートの実績も高く評価され、今回の大量受注にいたりました。中国主要都市における交通ネットワークの発券機に国産の出金ユニットが採用されるのは、今回が初めてとなります。
経済発展の著しい中国においては、エネルギーの効率利用や環境対策が重視され、地下鉄ネットワークの整備は近代化の象徴として、今後60都市へと大幅な拡張を計画されており、さらに都市間高速鉄道網の構築も多数計画中です。当社は、今後もこれらの市場に向けて、高性能かつ高品質な製品の開発と提供に努め、2012年に中国におけるATMメーカーや発券機メーカー向けに、年間15,000台の紙幣出金ユニットの出荷を見込んでいます。
【関連リンク】
「User Flexible BDU」を中国に拡販のプレス・リリース(2007年3月29日)
ディスペンサーユニットの製品ページ
日付: 2009年3月3日
会社名:
富士通フロンテック株式会社,
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