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Japan

PRESS RELEASE

2008年7月31日
株式会社富士通総研

未公開Web2.0企業の実態と成長に関する調査を実施

~意欲的な資金調達を行い、急速に発展するWeb2.0企業~

当社は、NPO法人Japan Venture Research(代表理事:北村彰 以下、JVR:(注1))と共同で、ユーザー参加型インターネットビジネスを展開しているインターネット企業を中心に、「Web2.0企業の実態と成長の動向(未公開企業編)」調査を実施しました。Web2.0ビジネスは世界的にみても、ベンチャー企業主導で発展していますが、これら企業の多くは株式未公開のため、実態把握が困難でした。本調査は、JVRと共同で独自のデータベースを構築し、Web2.0企業の実態と成長の過程を明らかにしたものです。

調査の結果、わが国の未公開Web2.0企業は、これまでのところ既に株式公開を果たしたWeb2.0企業以上に意欲的な資金調達に成功していること、Web2.0ビジネス自体は今のところ企業の利益に結びついていない一方で、ベンチャー企業としては売上高、従業員数を毎年順調に増加させており、急成長していること等、これまで定量的に把握することの出来なかった事実を浮き彫りにしています。

“Web2.0”というコンセプトに対する関心は沈静化しつつありますが、このことはユーザー参加の促進やそのための技術開発を行うインターネットビジネスが急成長し、メインストリームになりつつあることを示しています。実際、米国を中心に主に大企業による未公開Web2.0企業への出資や買収は相次いで行われており、特に大手IT企業がこうした成長分野を自らのビジネスに積極的に取り組もうとする動きは加速しつつあります。

一方で、わが国においてはWeb2.0企業の定義自体も確定していない上、未公開のベンチャー企業に関する正確なデータを収集することが困難なため、これまで正確な実態把握は行われてきませんでした。本調査では未公開のWeb2.0企業43社に関し、設立以降の資金調達の方法や、これらの企業に積極的な投資を行ったVC(ベンチャー・キャピタル)、事業会社等の投資家、及びこれら企業の成長過程に関する分析を行い、その実態を明らかにしました。

調査概要

調査対象 :2005年4月から2008年1月末に第三者割当増資を行った未公開Web2.0企業43社

調査内容 :業績、資金調達の明細、事業の現況、成長ステージ、代表者のキャリアに関し、調査対象企業のCEOに対してインタビュー調査を実施しデータベースを構築。

分析内容

(1) 資金調達の状況

(2) VCの投資動向

(3) 事業会社の投資動向

(4) 成長ステージ

(5) 業績と事業成長

(6) 企業価値

(7) 企業の設立年

(8) 代表者の経歴

(9) 企業の成長過程

調査結果の概要

(1) 分析対象とした未公開Web2.0企業は、平均して設立経過年数3.3年で2億2400万円の調達に成功している。既に株式公開を果たしたWeb2.0企業の設立後3年目における平均資金調達額が1億8500万円であったことを考えると、このことは、これらの企業に対して積極的に投資を行うVCや事業会社が存在していることを示す。VCでは大手VCが、事業会社では上場を果たした新興インターネット企業と総合商社が、特に積極的に投資を行っている。

(2) 分析対象企業中、半数以上が2005年以降に設立された企業であり、設立後の平均経過年数は3年弱である。現在の経営者の年齢は30代が半数以上であり、その多くは大手のインターネット企業などでの職務経験がある。設立間もない企業が投資家から積極的な投資を受けることができた背景には、経営者のWeb2.0ビジネスへの造詣の深さや過去の経歴が関連している可能性がある。

(3) 現在黒字転換できている企業は調査対象企業中20%に満たない。残りの80%以上の企業は近年赤字額を拡大させており、Web2.0ビジネスは今のところ企業の利益に結びついていないと思われる。一方で、ベンチャー企業としては売上高、従業員数を毎年順調に増加させており、急成長している。

(4) このような急成長は投資家からの非常に高い企業価値(Post Money)の獲得に繋がっている。分析対象とした未公開Web2.0企業の調査時点における企業価値は、既に公開を果たしたWeb2.0企業の設立3年目における企業価値を大きく上回る。しかし、全てのWeb2.0企業に高い評価がなされているわけではなく、今回分析対象とした企業の中で、一般的なベンチャー企業の事業成長プロセスを毎年順調に向上させている企業が、全体の企業価値を底上げしている。逆に考えると、投資家は毎年連続してビジネスを成長させている企業に、高い価値を見出す傾向にあり、Web2.0ビジネスを行う際には非常にスピーディな事業展開が求められている。

調査レポート

Web2.0企業の実態と成長の動向(未公開企業編) [103KB]

注釈

(注1)NPO法人Japan Venture Research:起業家、投資家などが必要とする資本政策や投資動向の情報を提供することにより、日本のベンチャー企業支援、および、その育成事業の発展に貢献することを目指し、2006年に設立。
JVRデータベースには、2000 年から2007 年までに新興市場に上場したベンチャー企業のうち、VC が出資を行ったベンチャー企業570 社のデータ、及び内外のVC 約150 社と440 のファンドの投資内容が蓄積されている。

以 上

本件に関するお問い合わせ先

株式会社富士通総研 経済研究所 湯川 抗
電話:03-5401-8392(直通)
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電話:03-5401-8391(直通)