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コンサルティング事例「三菱地所様が実現する本社移転×働き方改革」

三菱地所様が実現する本社移転×働き方改革

三菱地所様は本社移転を契機に働き方改革を推進。新たなICTの選定・導入マネジメントから活用による働き方デザインまでを富士通総研と富士通グループがご支援しました。

掲載日:2018年11月12日

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概要

昨今、国内企業では働き方改革が各所で進められており、三菱地所様も2018年1月の本社移転を通じて、全社的な働き方改革を推進されてきました。

本社移転を契機にした三菱地所様での働き方改革を具現化するため、富士通総研は富士通グループとともに、新たなICTの選定・導入マネジメントから活用による働き方デザインまでご支援しました。

多くの企業が働き方改革の推進に苦心する中、三菱地所様は着実に働き方改革を進められています。ここでは、三菱地所様における支援および、実行に向けお客様と日々議論する中から得た、実現させる働き方改革の進め方、勘所についてご紹介します。

課題

1.スピード感のギャップが働き方改革を足踏みさせる

三菱地所様は、新たな中期経営計画が始動する2017年4月に働き方改革推進委員会を発足し、中計で掲げた「時代の変化を先取りしたスピードで、競争力あふれる企業グループへの変革」という目標を実現するために、働き方改革を推進する施策の1つとして「本社移転」を位置付け、翌年1月の移転に向け働き方改革の推進を急ピッチで進められていました。働き方改革の基本方針として「(1)業務の効率化」「(2)新たな価値の創出」「(3)推進を阻害する企業風土の改革」の3つを挙げられています。また、不動産業を営む三菱地所様においては昨今の働き方が多様化していくことを考慮した「新しいオフィスの形」を模索していくことも必要でした。(図1)

図1
【図1】本社移転の背景と働き方改革推進の考え方(三菱地所様ご提供資料より抜粋)

働き方改革の実現に向け、ハード面(建物、設備などのファシリティ)の改革と、ソフト面(ICT、制度・ルールなどの物理的な制約がないもの)の改革を併行して検討することが望ましいですが、必要なスピード感は異なってきます。ハード面の検討期間は工期に左右されることに対して、ソフト面の検討は比較的中長期のスパンで検討することが可能なため、ハード面の検討が先行しがちになります。また、検討する部門がハード面は総務部門が主体となり、ソフト面はIT部門や経営企画部門、人事部門が主体となるなど、検討部門が異なることが一般的であり、実行に向けた検討のスピード感にギャップが生まれることが多々あります。

三菱地所様においても、働き方改革推進委員会の組成から短期間での本社移転および働き方改革の実現が求められており、先述したスピード感のギャップが発生することへの危機感がありました。短期間での実行にはゼロからの検討ではなく、先行事例などのベストプラクティスを活用し、自社にフィットさせていくことが肝要です。富士通総研が保有する働き方改革のノウハウと富士通グループで保有する移転のマネジメントノウハウを融合させ、本社移転・働き方改革プロジェクトのコンサルティングに取り組みました。

解決策

2.一体感を生み出し、目指す姿の具体像を伝搬させる

富士通総研は過去の働き方改革のコンサルティング支援から、働き方改革の目指す姿に対して組織が同じ方向を向き推進することの難しさを把握しています。スピード感を持ちながら働き方改革を推進するには、組織横断で社員を巻き込み、目線を揃え、働き方をデザインし、社員に浸透させるプロセスが必要です。三菱地所様でのコンサルティング事例を交え紹介します。

【多くの社員を巻き込み、目線を揃える】

働き方改革推進の一歩目には各部の社員が一丸となった状態をつくり出すことが必要不可欠です。三菱地所様でも横断組織となる「働き方改革推進委員会」やその事務局部署の方々を中心に、組織横串での議論が様々な分科会で行われていました。その中で私たちが着目したのは、ICT領域における検討とその他の検討領域を上手くつなぎ合わせることです。働き方改革の実現にICT活用は不可欠ですが、要件に照らし合わせた製品選定や導入の意思決定に時間を要す傾向にあります。私たちはICT、働き方改革、移転マネジメントのノウハウを重ね合わせることで、特に検討がスタックしやすい4つのポイント(図2)を抽出しました。事前にポイントを押さえて議論を進めることで、組織横断で検討すべき内容や、バトンを引き継ぎ部門主導で検討すべき内容が可視化され、目線を揃えた議論ができます。目線を揃えることで、検討ギャップが生じそうなタイミングをお互いが把握でき、検討のスピード感を落とすことの抑制にもつながります。

図2
【図2】ICT領域の検討で注視すべき検討ポイント

【働き方をデザインし、浸透させる】

働き方をデザインするうえではハード面とソフト面を重ね合わせることで、どのような働き方を実現できるのか構想することが重要です。三菱地所様は新本社のコンセプトとして「Borderless! × Socializing!」を掲げられています。このコンセプトには物理的な壁をなくすだけではなく、部署や役職、年齢や性別などのあらゆる境界をなくし、自由に意見をぶつけ合い、社内外の多くの人々がつながりを持つことで新たなアイデアや価値を創出し続ける空間にしていきたいという意思が込められています。構想にあたってはコンセプトを基に業務シナリオを描き、1つ1つの業務シーンに落とし込むアプローチが有用です。(図3)三菱地所様では約15の業務シーンで働き方改革の姿を具現化しました。具現化にあたっては、富士通総研の保有する先行事例などのベストプラクティスを活用することで効率的にデザインできます。会社の文化や現状の働き方を押さえながら、飛躍し過ぎないレベル感に落とし込むことが共感を得るためのポイントになります。

図3
【図3】業務シナリオと業務シーンの一例

また、三菱地所様では本社移転に先行して、移転前の社屋でチェンジワークトライアルと呼ばれる取り組みが行われ、新本社に見立てたスモール空間をつくり、様々な什器や移転を機に導入するICTを先行利用されました。このようなトライアルを実施することも将来の働き方をデザインするうえで、重要なポイントになります。大規模な投資をする前に課題を先取りし、改善策を練られるだけでなく、社員に体感してもらうことで、スピード感をもって会社の目指す働き方改革像を伝播できる点が大きな利点として挙げられます。

成果

3. 本社移転×働き方改革の成果

三菱地所様では生産性向上だけでなく、新たな価値創造を生み出す組織への変革が始まっています。本社移転後に実施したアンケート(図4)では、9割の社員が新本社ファシリティに対する満足度が向上し、「会議の効率化が進んだ」と回答した社員も9割近くおり、今後のさらなる生産性向上に期待がもてる回答結果となっています。特筆すべきは「企業風土が変わる」と実感している社員が86%にも上った点です。

図4
【図4】本社移転後のアンケート結果(三菱地所様ご提供資料より抜粋)

新本社では見学ツアーが実施され、移転後の半年の間に約5000名の方が来訪されており、日々社外の方を巻き込んだ活発な知的・人的交流を生み出す場となっています。その成果が対外的にも評価され、「第31回 日経ニューオフィス賞 経済産業大臣賞」を受賞されました。三菱地所様はこの結果に慢心することなく、進化し続けるオフィスを目指され、さらなる働き方改革に向けて検討に取り組まれています。フォーカス「デジタル化と働き方改革」Open a new windowで三菱地所様との対談も掲載していますので、こちらもご覧ください。

働き方改革は時代に合わせてその形が変わっていき、終わりのない取り組みです。働き方が変わることで、社員の意識が変わり、新たな企業風土が醸成され、次には組織を抜本的にリデザインすることが求められると考えています。変わることやチャレンジすることを恐れない企業への変革がカギとなります。


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  • 本事例中に記載の数値、社名・固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページ の閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
上保裕典

本記事の執筆者

ビジネスデザイングループ
シニアコンサルタント

小田 和樹(おだ かずき)

 

富士通総研入社後、製造業、流通業、不動産業などのお客様向けに働き方改革の企画構想や実行、定着化支援のコンサルティングに従事。昨今ではIoTやAIなど先進テクノロジーの企業内活用、新規サービス開発に向けた構想支援も手掛ける。
著書(共著)「徹底図解 IoTビジネスがよくわかる本」(SBクリエイティブ)

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