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働き方改革時代における制度と多様性の文化づくり

働き方改革時代における制度と多様性の文化づくり

2017年 11月29日

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概要

富士通総研では、働き方改革の支援に取り組んでいます。ここでは企業にありがちな悩みや課題を乗り越え働きやすい環境を実現するために、本質的な人事制度へ踏み込み、組織を横断した働き方改革チームを立ち上げ、新たなシステム基盤導入による多様性を受容する文化づくりに取り組む事例をご紹介します。

課題

働き方改革の課題認識

安定した企業成長を遂げるには、誰もが実感できる働き方改革が不可欠です。

将来の労働力確保が重要視される今、従業員の満足度を向上させることは最も重要な課題の1つです。従業員自らがより良い働き方を発見し実現する働き方改革の狙いは、この課題を解決し企業成長へと繋げることです。そのためには、「制度や規則の変更」と「多様性を重要視したマネジメントと意識の改革」、さらに「ICTを活用した基盤」の関係をセットにして捉えることがポイントです【図1】。

効果ある働き方改革の関係性
【図1】効果ある働き方改革の関係性

(資料:富士通総研作成)

解決策

働き方改革の取り組み手法

富士通総研は、「制度」「マネジメントと意識」「基盤」の関係性を効果的かつ効率的に推進するために、以下を6つの手法をご提供することで働き方改革を推進する支援をしています。

(1) 組織を横断する「働き方改革推進チーム」の設立
多くの企業はこれまでも働き方改革を行ってきましたが、制度を見直す人事と総務、マネジメントと意識を変える事業部門、基盤作りの情報システムなど部門ごとに推進するため、せっかくの改革もバラバラ感が否めず、従業員アンケートでも「活用してない」「声かけだけ」「働き方改革の実感はない」などの回答が90%というのが実情です。
この残念な実情を打破する鍵が、働き方改革推進チームの立ち上げです。従業員が気持ちよく働き企業の成長にもつながるよう、組織を横断する働き方改革を考え集約し、迅速な連携を図る役割を持つのが、働き方改革推進チームです。

(2) 短期間での企画書作成による具体的な実行計画の策定
働き方改革推進チームでは、「選択可能な制度設計」「業務プロセス再設計」「事業部門と人事部門の連携」「制度とICT基盤との連動」などの多岐なテーマで議論をし、これらのテーマを企画書および具体的な実行計画としてまとめます。通常であれば時間のかかる企画書の作成ですが、基本的な項目と雛形の記載内容をコンサルタントが提供しカストマイズすることにより、短期間で現実的な実行計画に落とし込むことを可能とします。
企画書の作成は、自社内のやり方や風土に捉われないよう外部の意見や他社の取り組み事例を参考とし、従業員や間接部門の現場で発生している諸問題、例えば「制度利用への回答の遅れ」「サテライトオフィスの不足」「見直した制度が勤怠システムと整合しない」などをもれなく掬い上げます。

(3) 現場起点のあるべき姿の策定
現行の働き方は、会社起点のあるべき姿を求められますが、内情は各職場環境かつ個々人によってケースバイケースです。まずは、従業員の目線で「自分だったら」の現場起点の発想を取り入れた「あるべき姿」を策定することが肝要です。この現場起点の「あるべき姿」の策定では、どんな働き方を目指すのかを理想像として描きます。一人ひとりに対応した「制度」と働きやすさといった新たな価値を提供する「人材マネジメント」を織り込み、多様性という個を活かす「基盤」で、従業員が実感する働き方改革へつながり、満足度が向上します。

(4) 事象や事由からあるべき姿に基づいた働き方をナビゲーションする仕組みの創出
現場起点のアプローチは、誰もが使いやすい人事制度設計の構築ができる反面、働き方の多様性に対応するための事象や事由ごとの制度の組み合わせの検討や、各制度の相互関係を理由とした複雑な設計に対応する、幅広い知識が必要となります。
そこで、複雑で幅広い知識が必要な制度設計を高度化するために、事象や事由から最適な働き方をナビゲーションする仕組みが重要になります。今まで人海戦術かつ属人的なノウハウで設計されていた制度を見直すため、お客様と富士通総研のコンサルタントが知恵を出し合い、高度化の仕組みを創出します。その仕組みは、従業員のあるべき姿を導きだすコンサルティングプロセスで、以下の3つのロジックからナビゲーションして働き方のパターンやバリエーションを設計するというものです【図2】。

  1. 働き方の条件ロジック:「時間」「日数」「期間」「勤務地」「代替要員」「配置転換希望」など
  2. タレントマネジメント情報ロジック:「所属」「職務履歴」「役職」「等級」など
  3. 制度の組み合わせロジック:「キャリアパス」「成果主義」「人事管理」「労務」「就業」など

事由から制度をナビゲーションして働き方のパターンを設計する仕組み
【図2】事由から制度をナビゲーションして働き方のパターンを設計する仕組み

(資料:富士通総研作成)

(5) 運用プロセスのデジタル化
働き方を変えるための運用にも着目した仕組みが必要です。運用では、働き方のパターンを選択することにより、働き方のパターンに伴う医師の診断書や証明書などの必要書類提出依頼と制度の組み合わせによる勤怠、就業システムなどのICTとの連携、そしてパソコン等のデバイス環境の申請や設定を含め、標準化プロセスとして整備する仕組みです。これは、運用プロセスとして「働き方選択」「必要申請や届出」「整合性の確認」「見直し時期」をデジタルプロセス化したものです。

(6) 働き方改革の推進フレームワークの活用
働き方改革の中心となる人事部門は、組織横断の改革プロジェクトの推進ノウハウや計画かつ段階的なロードマップを描く経験が少ないため、プロジェクトを円滑に推進することが難しくなります。そこで富士通総研は、多くの企業への働き方改革コンサルティング経験からプロジェクトの推進および富士通グループの実体験を踏えたノウハウを集約した「働き方改革の推進フレームワーク」を活用して、短期間かつ確実に実行することを支援します【図3】。

働き方改革推進チームによる働き方改革の推進フレームワーク
【図3】働き方改革推進チームによる働き方改革の推進フレームワーク

(資料:富士通総研作成)

働き方改革の取り組み事例

製造業のA社様は、企業成長の実現に向け働き方改革の目指す姿を明確にし、従業員満足度を指標として、「人事制度の見直し」「ICTを活用した基盤作り」を全社取り組みとして推進していました。

しかしながら、制度と基盤の連動がないなど従業員からは多くの不満の声が聞こえました。一例としては、ある事由から時差出勤制度と時短勤務制度の申請をしても、各制度の組み合わせに勤怠や就業のシステムが対応できず、手作業で勤怠票を作成して上司の承認を得て、それを社内便で週単位に送るという煩雑な事務作業が発生していました。

富士通総研は、このような従業員の多様な働き方に対応してこそ、A社様の目指す「満足度を向上させ企業成長につながる働き方改革」と位置づけ、これまでのコンサルティング経験から3つの要素を主軸として、この働き方改革を効果的かつ効率的に推進しました。

成果

1つ目は、富士通グループでの取り組み事例も踏まえて、従業員自らが「自分だったら」の現場起点で「あるべき姿」を策定することです。「あるべき姿」として将来像を描くことは、働き方改革の実感につながり、従業員満足度向上となります。働き方の将来像は、営業や人事および情報システム部門の複数部門が集まり、「制度」「マネジメント&意識」「基盤」の3つの観点で働き方を組織横断的に考えるワークショップを開催しました。

ワークショップは、自社内のやり方や風土から脱却するために、以下の 1. ~ 5. の流れで富士通総研のワークショッププログラムを活用しました【図4】。このプログラムにより、人事制度のあり方や各部門の密連携など本質的な議論を交し働き方改革像をわずか2日間で描くことができました。

  1. さまざまな働き方改革の取り組み事例のご紹介
  2. お客様一人ひとりによる、ご自分が共感するインスピレーションカードの選択
  3. インスピレーションカードを選んだ理由や背景および現状の問題点を共有
  4. 選んだカードを「制度」「マネジメント&意識」「基盤」に分類をして「やるべきこと」をテーマ化して深掘り
  5. 深掘りした結果から優先順位の高いテーマを決定してビジョンスケッチと今後の取り組みのまとめ

働き方改革推進部の役割
【図4】働き方改革推進部の役割

(資料:富士通総研作成)

2つ目は、働き方改革の中核となる働き方のケースバイケースに対応するため、各々の事象や事由から利用可能な制度の組み合わせを検討し、各制度の相互関係を整理することで、より働きやすく、生産性を上げられる「自分にとっての働き方」をナビゲーションする仕組みを創出することです。

この仕組みでは、従業員アンケートで働き方の実態調査も行うことで、期間や回数の制約がある短時間勤務制度や時間指定のあるフレックス制度などの見直しの必要性が明確になっただけでなく、新しい制度の利用にためらう従業員や以前の制度に不満を訴える従業員に対しても効果がありました。

この仕組みの狙いは、各個人のセルフサービスとして自分の働き方をイメージすることを可能とし、こんな働き方もあると自己認識できるようになることです。この新たなる自己認識が、風土を変えていくことにつながります。

3つ目は、富士通総研の製造業で培ったフレームワークとプロジェクト支援を活用し、働き方改革を手際よく進めることです。本来であれば働き方改革推進部は、会社全体のプロジェクトを推進する経験が少ないため、円滑な推進が難しくなりますが、このフレームワークとプロジェクト支援を利用したことで、企画立案から実行までを加速させ、継続的な改革に繋げました。

現在、企画に基づき「制度の見直し」「ICT基盤の再構築」「ナビゲーションする仕組み」を実行している段階です。働き方改革推進部は、組織横断の相乗効果を発揮し、あるべき姿を目指したロードマップの実行を確実に推進しています。その結果、従業員からは「改革の実感がある」「働きやすくなった」との声が多く聞かれるようになり推進効果が現れています。

働き方改革の提言

今後の働き方改革は、前述の事例のような本質的な推進が必須となります。働き方改革の役割は、「営業・工場など直接業務の人に依存させないデジタル改革」「オフィス環境における間接業務改革」「人事・総務・経理・企画における間接部門改革」と幅広い領域に及びます。

富士通総研は、この組織横断的なプロジェクト推進を当社の働き方改革フレームワークで牽引し、「制度」「マネジメント&意識」「基盤」の3つの観点より従業員満足度の確実な向上に繋げます。また、従業員による現場起点の「自分だったら」で働き方を想像する「あるべき姿」を策定支援し、従業員の声を充分に理解した働き方改革の企画立案から実行までを短期間で実現します。さらに、本質的な人事制度の見直しに踏み込むことで、最適な働き方をナビゲーションする仕組みや働き方の運用を効果的な基盤で実現し、多様性を認め合う風土づくりに貢献していきます。

  • 本事例中に記載の数値、社名・固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。
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本記事の執筆者

コンサルティング本部
産業グループ
シニアマネジングコンサルタント

金子 勝

 

富士通株式会社、株式会社富士通総研にて、経営管理、業務改革、間接業務改革などのコンサルティングに従事。近年は、デジタル化時代に伴い、デジタルマーケティングやデジタル・トランスフォーメーションにおける戦略 策定や業務プロセス変革を支援、働き方改革の方策とモデル立案、データ解析による品質向上コンサルティングに取り組む。

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