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グループシナジー効果創出を狙いERP導入を図る大手食品メーカーA社様

グループシナジー効果創出を狙いERP導入を図る大手食品メーカーA社様

数十年に一度の基幹システム再構築のような大規模プロジェクトはお客様の社内でも経験者が少ないため、遂行から業務定着化まで支援するPMOサポートが求められます。大手食品メーカー様の事例をご紹介します。

掲載日:2014年2月27日

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概要

ホールディングス化効果を狙うERP導入プロジェクトを確実に進める体制としてPMO設置

生産・販売管理・会計システム等、企業内の基幹システムの多くは、数十年前にホストコンピュータ上で手組み開発されたものを、手直ししつつ運用していることが少なくありません。その結果、徐々に陳腐化し、環境変化への対応が困難となり、基幹システムの見直しを検討することになります。

しかし、基幹システム再構築のような大規模かつ重要なプロジェクトは、企業にとっても数十年に一度のことであり、社内でも経験している人材が少なく、無事導入まで安心・確実に進められる体制づくりが実行時の課題と言えます。

富士通総研ではお客様側の立場にたってプロジェクト遂行から業務定着化までを支援するPMOサポートサービスを提供しています。大手食品メーカーA社様の事例を通して、PMOサポートの活動内容をご紹介します。

課題

ホールディングス化効果を発揮するためにERP導入を決定

大手食品メーカーA社様は、複数の事業会社を抱えるホールディングカンパニー体制をとっています。各事業会社は類似した事業を行っていますが、運営は各社個別で、連携しきれていないことが課題でした。

例えば、各事業会社では工場を保有していますが、製造仕様が事業会社毎に異なるため、事業会社X社の工場で、事業会社Y社製品の生産はできない状況でした。また、グループで使用する資材を一元的に調達しようとしても原材料の名称やコードが異なり、グループ全体で情報集約を行うことが困難でした。

そのため、ホールディングス化した効果を発揮するために、業務の標準化と情報の一元化を推し進める必要があると考え、グループの共通業務基盤としてERP導入を行うプロジェクトが発足しました。富士通総研は事務局の一員としてプロジェクト推進を行いました。



業務のあるべき姿を追求するプロジェクト方針をいかに共通認識させるか

ERPを共通業務基盤として導入するには、ERPが持つ機能を最大限に活用し、あるべき業務の姿を合わせていく方法が理想です。そのためには、現状課題解決型ではなく、業務のあるべき姿を追求する、というプロジェクト方針を明確にし、社内・プロジェクトメンバーが認識して臨むことが必要です。

しかしながら、プロジェクト発足当時はプロジェクトメンバー内でも、プロジェクト方針が共有しきれていない状況で、プロジェクトを推進していく上で大きな課題となっていました。

解決策

プロジェクトの正当性・必要性を全社に浸透させる

PMOサポートとして、以下の解決策をとりました。プロジェクトのステークホルダーがプロジェクトに対応していただくために、プロジェクトの目的・必要性を共感していただく必要がありました。

(1) プロジェクトの目的を再認識

プロジェクト目的を社内で再認識するために、経営層インタビューを全役員に実施しました。経営層の方々が認識している問題意識を抽出/整理することにより、企業の方向性と本プロジェクトの目的を、リザルトチェイン(*)で整理し、因果関係を明らかにしました。

リザルトチェインの図(一部)
【図】リザルトチェインの図(一部)

また、ホールディングス化の目的、また手段としてERPを導入する意義・理由をまとめた「プロジェクト憲章」を作成し、社内で共有、啓蒙する際に活用しました。

(2)課題は逐次棚卸し

プロジェクト推進上の課題は放置すると影響範囲が拡大し、プロジェクトが遅延することにもなりますので、すぐに解決を行わなければなりません。そのために、事務局メンバと毎日ミーティングを行って、抽出した課題を棚卸、リスト化し、解決状況含め進捗状況を確認し合うようにしました。

上記の経営層インタビューの実施も、このミーティングの中で決定したものです。

(3)まずは事務局から素案

利用部門の代表であるプロジェクトメンバーは、現場業務をよく知っているが故に、現状業務ありきで物事を考えがちです。そのため、あるべき姿の検討に向けた発想に頭を切り替えようとしても、すぐには難しい状況でした。

そこで、事務局から素案資料を提示する方法をとりました。事務局担当が各検討テーマのあるべき姿として素案資料を作成、事務局内で事前にレビューを重ねた上で検討会議に提示し、素案資料をベースに検討を実施することで、あるべき姿観点からの議論を仕向けていきました。最終的に約40種以上の素案資料を事務局が作成しました。

(4)トップ向け報告ではICT投資の必要性を論理的に

最終的にはトップに対してICT投資の判断をしていただくことになりますが、内容の正当性を理解していただくために、ICT投資を、戦略型投資、インフラ型投資に切り分けて説明するよう提案しました。

  • 戦略型投資…経営層インタビューから抽出した施策、消費者ニーズへの対応など、市場対応上必要な投資
  • インフラ型投資…業務効率化を実現する施策、共通業務基盤構築上必要な投資

また、先述のリザルトチェインで、各ICT投資と業務成果、経営成果の因果関係を示し、必要性が納得できるよう明示しました。

(5)周辺の話題にもフォロー

プロジェクトが進展していくと、ERP導入と関連して、様々な課題が発生しました。既存の周辺システムとの連携、既存システムの継続活用または廃止等の取扱方針、グループ全体のITガバナンスの考え方、個人で使用しているフリーソフトの取り扱いについて…等々。

そのため、周辺課題を専門に行う分科会を新たに設置することを提案し、定期的な打ち合わせを重ね、方針検討を行っていきました。

PMOサポートとして、対象プロジェクトの確実な推進とともに、お客様企業が日常業務で支障なくシステムを活用できるように、システム導入後の業務定着化まで見据えて活動しました。

成果

お客様社内のプロジェクト認知度も増し、全社活動に

上記施策を実行することによって、プロジェクトの目的認識も進み、会議での議論も、あるべき姿に向けた内容となりました。プロジェクトで発生する課題も優先度の高いものから解決を図り、スムーズな推進が図れるようにした結果、事務局がプロジェクトを牽引する形になっていきました。また、事務局から社内に活動内容を情報発信していただいたことで、プロジェクト認知度も増し、全社活動として動き出していきました。

PMOサポート活動は、富士通総研のシステム企画コンサルティングの豊富な経験をベースに、お客様側のPMO/事務局の立場で活動いたします。

基幹システム再構築等の大規模プロジェクトの発足にあたってお悩みがございましたら、是非、富士通総研にお気軽にご相談ください。

注釈

(*)リザルトチェイン : 成果に至るロジックを可視化する富士通総研独自の手法

安室洋明

本記事の執筆者

流通・サービス事業部
シニアマネジングコンサルタント

安室 洋明(やすむろ ひろあき)

 

1990年 富士通総研入社。
主に、流通・サービス業向けの情報化構想、CIOサポート等のコンサルティングに従事。

本記事中に記載の数値、社名・固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページ の閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

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