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総務省様・文部科学省様 21世紀にふさわしい学校教育の実現に向けた実証研究(3)

概要

「フューチャースクール推進事業」「学びのイノベーション事業」を通じ明らかになったICT環境の運用上の課題

政府は、21世紀にふさわしい学校教育の実現に向けた取り組みを進めています。ここでは、総務省「フューチャースクール推進事業」、文部科学省「学びのイノベーション事業」を通じて明らかになったICT環境の運用上の課題を整理します。

日常的なICTを利活用した授業風景
【写真】日常的なICTを利活用した授業風景

課題

全児童1人1台タブレットPC環境における運用上の新たな課題

本実証研究で構築したICT環境の特性として、校内のすべての普通教室にバッテリー稼動と無線LANによる接続を前提とした、全児童1人1台のタブレットPCを配備していることが挙げられます。従来のパソコン教室での利用と異なり、普通教室で日常的に利用できることから、特定の教科から全教科へと利用範囲と頻度が拡大しており、タブレットPCが文房具と同様の学用品として位置づけられています。

ICT環境の運用上の特性として、日常的な運用、新入生・進級等の年次対応、転校生などの個別の事象への対応が挙げられます。実証研究を通じICT運用面の新たな課題として、日常的な運用に伴う児童への「タブレットPCの取扱い方法の徹底」、「ICTのトラブル・不具合の迅速なサポート体制」、毎年4月の新入生・進級に伴う「年度替わりへの対応」、ICTを学校・学級単位で運用するために必要な「教員のICT運用スキルの向上」といった事項が明らかになりました。

実証研究に基づく新たな課題
【図1】実証研究に基づく新たな課題

日常的なICT運用の柱となる「ICTのトラブル・不具合への迅速なサポート体制」について、解決方法と成果を以下に示します。

解決策

授業を止めないICTサポート体制の確立

従前からの紙媒体による教材を用いた授業では、教材の不備等が授業の進行に影響を与えることはありませんが、ICTを活用した授業では、システム障害は教材が何もない、授業が進行できない状態にあることを意味します。そのため、教員は不具合の解決のため授業の進行を止め、結果として貴重な授業時間が削られることになります。個々の授業は、児童にとって一生に1度の機会であることから、システム障害等による授業への影響を最小限にする必要があります。本実証研究では、全体で1,800台余りのタブレットPCを運用しています。運用台数が多いことに加え、児童が利用していることから、落下や誤操作等に伴う破損・故障等が多く発生しており、システム全体の障害の9割近くをタブレットPC関連の不具合が占めています。

システムの可用性は、システム機器、運用管理体制等、複合的な要因が影響を与えます。サーバ、ネットワーク機器等のICTインフラ設備については、冗長化等により可用性の向上を図ることが可能ですが、個々の端末については冗長化を図ることができないため、障害の大半を占めるタブレットPCの障害の発生から解決までのリードタイムを短縮する運用管理体制を構築することが、可用性向上の鍵となります。

本実証研究では、初年度、運用管理のルール、体制等を機能別に分化し、各実証校でインシデントを管理して個別に対応していたため、迅速な対応ができない等の問題がありました。2年目より、初年度の課題を踏まえ、インシデント受付の窓口となるヘルプデスクを改善しました。窓口の一本化を図るとともに、内容に応じた担当にエスカレーションする3層構造のサポート体制を導入しました。併せてインシデントの発生から解決までの一連の状況を可視化し追跡管理できるインシデント管理ツールを構築し、未対応インシデントを撲滅することができました。インシデント管理ツールで集められたデータを基に、障害発生の傾向を分析し、予防保守に活用するとともに、不具合発生時の解決方法を共有することで現場の対応力を強化し、インシデントの発生件数の減少と解決までのリードタイムを短縮することが可能になりました。

ICTのトラブル・不具合へのサポート体制
【図2】ICTのトラブル・不具合へのサポート体制

成果

マネジメントシステム構築による運用品質の向上

本実証研究で構築したヘルプデスクの仕組みを通じて得られた運用の情報は、リードタイムの短縮など、運用品質の向上に大きく寄与しました。ICT運用においては、運用の情報を収集し、活用し、蓄積するといった一連の活動を適切にコントロールするマネジメントシステムを機能させることが柱となります。PDCAのマネジメントサイクルの確立の第一歩である運用の情報の「可視化」を実現するとともに、運用のプロセスやルール等、活動の標準化を図り、継続的な活動ができる体制を構築することが重要です。

本実証研究では、1校のみならず、学校内、複数校間、事業者などの関係者で運用の情報を共有化することにより、多くのインシデントの収集、蓄積と分析が可能になり、さらなる運用品質の向上が図れました。

今後は、ICT運用にとどまらず、ICTの利活用などの情報を複数校で共有化することにより、教育情報化の質の向上につなげていくことが期待されます。ICT運用を含めた教育情報化に関わる情報のマネジメントシステムは、情報共有の枠組みを地域単位から地域を越え、さらには全国へと拡大することで、教育のあり方を大きく変える可能性を秘めています。

教育の情報化を推進するマネジメントシステム
【図3】教育情報化を推進するマネジメントシステム

掲載日:2012年7月31日
(公共事業部 シニアコンサルタント 鷺森 常知)


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