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ITシステム保守・運用業務のコスト削減に成功した 食品業界A社様

概要

コスト構造の分解、全体最適化と標準化の観点から、ITシステムコストにおける保守・運用業務のコスト削減に成功

企業では様々なコスト削減努力が行われています。その中で、ITシステムに対しても例外ではなく、コスト削減の目が向けられています。

食品業界のA社様では、コスト構造の分解、全体最適化と標準化の観点から、ITシステムコストにおける保守・運用業務のコスト削減に成功しました。

課題

現場問い合わせ対応のヘルプデスクとアプリケーションメンテナンスにフォーカス

JUAS(日本情報システム・ユーザー協会)による2010年度版「企業IT動向調査 2011報告書」では、CIOが認識する経営課題として「コスト削減」が1位に挙げられています。IT部門において、コスト削減に取り組んでいる状況が窺えます。

A社様のシステム運用部門でも、経営層からのITシステム予算削減に伴う、ITコスト削減要求が年々強まっていました。他方では、経営の中でITの位置づけが高まったことから、システム運用部門が担当するシステムの範囲拡大、現場部門からのITに対する期待によるシステム改修の増加、新規事業への対応など、ITコストは増加傾向にありました。

A社様では、サーバの仮想化によるコスト削減、ネットワークの集約によるコスト削減など、インフラ面でのコスト削減には、近年取り組みを行い、コストダウンには成功しつつありましたが、経営からの要求に応える規模のコスト削減の実現には難しいものがありました。

今回のスコープは、保守・運用業務に工数が掛かり原価率が悪化している、現場部門からシステムについての問い合わせに対応するヘルプデスクと、システム改修を行うアプリケーションメンテナンスと設定しました。

【表1】CIOが認識する経営課題:Top10(従業員1,000人以上)


会社が直面する経営課題 回答比率
コスト削減 17.2%
業務プロセスの改善 7.4%
組織再編/合理化 7.4%
グローバル化 6.0%
コンプライアンス対応 5.6%
生産性向上 5.1%
主力事業の競争力強化 4.7%
営業力、チャネルの強化 4.2%
人材確保 4.2%
新製品/サービスの開発、イノベーション 4.2%

(JUASの「企業IT動向調査」より従業員1,000人以上の回答を加工)

解決策

金額で定量的に表現するインシデント分析により、納得性の高い課題領域を特定

上本事例では、(1)対象コストの明確化、(2)コスト構造の分解と課題領域の特定、(3)コスト削減施策を整理、(4)コスト削減効果試算、(5)コスト改善実行計画の5つのプロセスにて実施しました。ここでは、特徴的である(2)のプロセスについて、ご紹介します。

【コスト構造の分解と課題領域の特定】

ヘルプデスク(以下、HD)とアプリケーションメンテナンス(以下、AM)のインシデント分析により、対応状況を金額に分解し、コスト構造上、最もコストが掛かっている点を重点的に深掘りしていきました。

前年度1年間のインシデント数:5400件に対して、【図1】のようにシステム単位に分析しました。
これにより、受発注システム、ワークフロー、業績分析システムに保守・運用作業のコストが集中していることが分かりました。

続いて、受発注システムにおけるインデント分析です。従来は、HDやAMの各インシデントの件数/工数を一覧形式で集計されていました。一覧形式では、インシデントのコストとHDとAMの全体コストは把握できましたが、どこに課題が潜在しているかが明確化できていませんでした。

そこで、インシデント内容の発生原因を分析し、発生原因単位にコスト構造を明らかにするとともに、業務フローを活用して課題領域を特定しました。

受発注システムでは、棚卸のHD・AMに年間約600時間(全体の25%)の工数がかかっていました。しかし、現状の工数が、改善努力の結果として最低限必要な時間であれば、課題領域ではありません。そこで、我々は、棚卸の現場部門も含めた業務フローを作成し、精査しました。

課題領域を抽出する際は、以下の観点から判断しました。

  • 重複作業の有無、他部門への作業委譲の可能性など、企業全体の観点
  • ツール利用の効率性、規定など、標準化の観点

結果的に、自動化できる箇所を抽出し、受発注システムの棚卸を課題領域として特定しました。
上述のように、全体から絞り込み、金額で定量的に表現するインシデント分析は、誰にでも納得性の高い課題領域の抽出を行うことができます。また、運用部門のコスト削減機会だけでなく、現場部門も含めた企業全体としての機会点抽出ができることが重要です。

【図1】アプリケーションメンテナンスにおけるシステムごとのコスト構造
【図1】アプリケーションメンテナンスにおけるシステムごとのコスト構造

成果

コスト構造分解による重点課題抽出で、施策数は少なくとも大きなコスト削減効果

解決策での立案した改善施策により、以下のコスト削減効果が期待されています。

  • 重点志向で抽出した受発注システムの全体コストの40%削減
  • 保守・運用業務におけるヘルプデスク、アプリケーションメンテナンスの全体コストの10%削減

コスト構造の分解から、重点志向で課題抽出・施策立案することにより、少ない施策の数で、大きなコスト削減効果を実現することが可能です。IT運用部門の業務負荷だけでなく、ユーザー部門の負荷も考慮し、企業全体での負荷削減を狙った全体最適でコスト削減効果の大きい施策が検討できます。加えて、運用業務の効率化を徹底的に考えることは、システム・業務の本質的な問題点を探し出すチャンスにも繋がります。

IT部門が第一に実施すべきことは、CIOが認識する経営課題で1位に挙げられているコスト削減を実現するべく、現状かかっている保守・運用費用を目に見える形で削減することです。これを達成してこそ、攻めのIT部門としての業務プロセス改善、グローバル化支援などにより、企業成長の支援に取り組めるのです。

掲載日:2012年4月3日
(流通・サービス事業部 シニアコンサルタント 藤本 和之)


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