GTM-MML4VXJ
Skip to main content

English

Japan

  1. ホーム >
  2. コンサルティング事例 >
  3. コンサルティング事例 [カルテル、ディスカバリ対応を強化した製造業A社様]

カルテル、ディスカバリ対応を強化した製造業A社様

海外進出企業におけるリスクマネジメント強化の実践

概要

海外展開により増大する法的トラブルのリスクに対して情報管理面で強化を実践

国内市場の成熟化に伴う国内企業の海外展開の進展により、海外で法的なトラブルに巻き込まれるケースが増加しています。地域によりトラブルの傾向は若干異なるものの、知的財産権(IP)や製造物責任(PL)等の民事訴訟、近年各国が制裁金の高額化や個人への厳罰化で取り締まりを強化しているカルテル行為などは、地域差なく発生しています。また、米国ではこれらの訴訟に伴う情報開示(ディスカバリ制度)への対応も必要です。

トラブル発生時の対応で問題となる点の1つが不要な情報の存在です。不要な情報の存在により、ディスカバリ対応で証拠資料の抽出に時間を要したり、自社に不利な情報を開示せざるを得なくなるといった事態が発生します。

以下に、これらのリスクに対して情報管理面で強化を実践した事例をご紹介します。

課題

カルテル防止とディスカバリへの対策が情報共有基盤構築の要件

製造業A社様では、情報共有基盤の構築を進めており、その構築における要件に、カルテル防止、ディスカバリへの対策が求められました。

お客様の現状は、カルテル防止として特段の対策は取られておらず、ディスカバリ対策についても文書の管理方法は明確に定められておらず、人海戦術で対応していました。

そのため、カルテル防止については、カルテルと疑わしい行為を行っていないか定期的にチェックを行うカルテル監査の実施、ディスカバリ対応については、必要な情報を効率的に抽出できるよう情報管理ルールの一元化を情報管理面での目指すべき姿と考えて検討を進めました。

目指すべき姿を実現する上で以下の課題がありました。

  • 部門毎に管理すべき情報が異なっている状態での文書管理ルールの統一
    →どこまでルール化するのか?
  • グローバル拠点を含めた文書管理ルールの徹底
    →現場の担当者が業務多忙で文書管理ルールに則った運用をしてもらえない。
  • 膨大な負荷が想定されるカルテル監査の実現
    →限られた要員では監査が困難

解決策

トラブルを未然防止・早期発見するために企業内の情報を整理・体系化

上記課題の根本にあるものは、企業が管理する文書が整理されていないことです。そのため、文書の要・不要が判別できず、無意識に不要な文書を保有していると考えられます。これを防ぐためには、企業内の情報を整理・体系化して、管理下に置くことが必要です。

また、情報の整理・体系化により、企業内での監視が容易になり、トラブルに対して未然防止や早期発見等、先手を打てるという効果も考えられます。

1.部門毎に管理すべき情報は異なっている状態での文書管理ルールの統一

現場の運用状況をヒアリングしたところ、「ルールを厳しく決めて手間が増えることにより、運用が回らず、管理が行われない場合がある」という声が多くありました。そこで、文書が管理下から外れないレベル、すなわち文書の状態の明確化と廃棄すべきデータが判断できるようルールの統一を図りました。

具体的には、文書のライフサイクルを定め、文書のステータスを、「作成中」「共有中」「保管中」「廃棄」に分類し、この単位で保管場所を分け、期間を定めてステータスが遷移することをルール化しました。また文書のフォルダ体系は、フォルダ単位でステータスの遷移を行うというルールのみ設定し、部門毎により管理すべき情報が異なる部分は部門のやり方を極力尊重することで、新たに策定した文書管理ルールの導入に対する抵抗感の軽減を図りました。

【図1】文書ライフサイクルイメージ
【図1】文書ライフサイクルイメージ

2.グローバル拠点を含めた文書管理ルールの徹底

業務が多忙な現場では、最低限のルールを決めたとしても、守られないことが想定されました。そこで、利用者が文書管理ルールを意識しなくても文書管理が実現できるよう、文書のライフサイクルを自動化するツールの要件を定義しました。

3.膨大な負荷が想定されるカルテル監査の実現

要員が限られている監査部門において、定期的なカルテルの監査を行うことは体力的に難しいとの意見をいただきました。そこで、監査対象の限定と段階的な監査手続きを策定しました。

具体的には、過去のカルテルに関する内部調査結果を踏まえて、カルテルのリスクが高い部門を特定し、これらの部門のみを監査対象とすることで、ボリュームを大幅に絞ることができました。さらに、内部調査結果によると、証拠発見の糸口となった情報源はメールが大半であることから、対象部門のメールに対する監査を実施する手続きを策定しました。また、メールに対する監査を行うため、カルテルのリスクの高い部門に対してメールのデータを保管するルールを追加しています。

【図2】カルテルのリスクが高い部門のルール
【図2】カルテルのリスクが高い部門のルール

成果

文書管理ルール統一でeディスカバリ対策、全社の情報量削減・業務効率化を実現

カルテル防止やディスカバリ対策における直接的な成果の評価は困難ですが、今回の取り組みにより以下の成果が得られました。

  • 文書管理ルールの統一
    文書の全社的な一元管理を実現するために、極力部門独自のルールを尊重しました。その上で最低限守るべき(実効性のある)文書管理ルールを策定し、管理すべき文書を明確にしました。それとともに、不要な文書を廃棄するライフサイクルを定めることで、管理する情報の全体量を削減しました。これにより、eディスカバリ対策としての、データの特定と取得の仕組みに寄与しました。
  • 情報量の削減と業務効率化による現場からの高評価
    情報の整理・体系化を進めたことにより、企業全体の情報量が削減でき、また情報の見つけやすさが向上したことによって、業務効率化に寄与しました。

掲載日:2012年1月6日
(コーポレート基盤事業部 シニアコンサルタント 児玉 弘樹)


関連リンク

本事例中に記載の数値、社名・固有名詞等は掲載日現在のものであり、このページ の閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

お問い合わせ・ご相談はこちら

当社のコンサルティング・サービス内容について、ご不明な点はございましたか?
経営やビジネスに関するお悩みがございましたら、以下のお問い合わせ方法からお気軽にご相談ください。

お電話でのお問い合わせはこちら

富士通総研お客様総合窓口
03-5401-8391

ご利用時間:8時40分から17時30分まで
(月曜日から金曜日、祝日を除く)
(注)電話番号はよくお確かめのうえ、おかけください。

オンラインでのお問い合わせはこちら

お問い合わせへの回答例
お客さまからのお問い合わせとコンサルタントからの回答例です。ご相談をされる際は、是非ご覧ください。