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多角的BPRアプローチによる内部事務改革を進めるA県様

概要

多角的BPRアプローチにより業務改革を図る解決策を提案

現在、ほとんどの地方自治体では、景気の停滞により、安定的な税収が見込めない状況となっています。そのため、地方自治体では、歳出の削減を目指し、様々な業務改革を行っています。富士通総研は、A県様に対し、内部事務に関する業務改革コンサルティングをBPRアプローチによって行いました。BPR(Business Process Reengineering)アプローチとは、既存の組織やビジネスルールを抜本的に見直し、職務権限(人)、業務フロー(プロセス)、情報システム(情報システム化)を再設計するアプローチのことを指します。

課題

内部事務の課題を人・プロセス・情報システム化の観点で整理

BPRアプローチからみた内部事務における代表的な課題には、以下の点が挙げられます。

    • 歳出の削減を睨んだ場合にも、なおも正規職員が行うべき業務はどのような業務か。
    • 外部化により効率化が可能な業務はどのようなものか。 等
  1. プロセス
    • 重複した審査や多段階な決裁は存在していないか。
    • 申請業務において、代理起票者が過剰に存在しており、人件費に無駄が存在する部分はないか。 等
  2. 情報システム化
    • 手作業の存在はないか。
    • 情報システムの連携が充分でないために、情報システムから紙を印刷し、もう一度、別の情報システムに入力を行うといった二重入力の存在はないか。
    • 紙での管理業務の存在はないか。 等

解決策

富士通総研では、A県様に対し、上記課題の解決策として、以下の提案を行いました。

業務の性格を踏まえた業務仕分け(→課題iに対応)

A県様においても、他県と同様に、歳出の削減を行うために職員の削減に取り組んでいました。しかし、地方自治体の業務は、法律等で規定されているため、業務量はそれに比例して削減されていくわけではありませんでした。そのため、正規職員だけではなく、外部人員の活用の必要性が高まってきました。これらの背景を受けて、富士通総研はA県様に対し、正規職員はどのような業務を行うべきか、外部人員を活用することが有効な業務はどのような業務か、を特定することを提案しました。

具体的な手法としては、アンケートやインタビューを用いた業務分析により、業務仕分けを行いました。まずは、「課」単位で、その課での内部事務の業務一覧を作成しました。そして、その内部事務に携わっている人員構成(人数、一般職員の人数、管理職の人数等)、その業務量を可視化しました。次に、業務をその性格に応じて仕分けしました。

仕分けの基準としては、その業務が「専門性」を持つものか否か、「定型性」があるものか否かの2軸を基本としました。「専門性の高い業務」とは、事務処理を行うにあたり、法律、条例、制度等の理解が必須である業務を指します。これらの業務では、事務処理を行う際に、法律、条例、制度等を背景とした高度な判断が必要となります。「定型業務」とは、事務処理のパターンが決まっており、マニュアル化が比較的容易な業務を指します。

仕分けの際には、一度、業務の性格のみで仕分けを行います。そして、その後、現在の人員構成に照らし合わせ、2軸から構成される各象限の業務量のバランスを調整します。

「専門性の高い業務」については、法律、条例、制度等を背景とした高度な判断が必要なので、外部の人員では対応が困難であるため職員が対応すべき、と提案しました。

「専門性の低い業務」ついては、「定型業務」か「非定型業務」かにより、対応する人員の担当分けを行いました。「定型業務」については、マニュアル化を推し進めて外部化を行うべき、と提案しました。そして、現在、このタイプの業務に携わっている職員を人材が不足している「専門性の高い業務」にパワーシフトし、人材の有効活用を図ることとしました。「非定型業務」では、業務に例外パターンが多いため、マニュアル化によるメリットが享受しにくいことが予想されます。故に、少しでも人件費の安い若手職員や臨時職員等を活用して業務を遂行するべき、と提案しました。

以上の点を整理したものを【図1】に示します。

【図1】業務仕分けイメージ
【図1】業務仕分けイメージ

パターン化によるプロセスの業務改革(→課題ⅱに対応)

業務のプロセス(流れ)を詳細に分析し、その結果を「鳥瞰的」視点からパターン化しました。アンケート、インタビューについては、各業務、各部署単位で行いました。ただし、業務改革を各業務、各部署単位に行うことは、各業務、各部署の諸事情に惑わされ、「虫瞰」的視点に陥る恐れがあります。そのため、プロセスをパターン分けし、「鳥瞰」的な視点から効率よく検討を行いました。

以下にパターンごとに業務改革例を示します。

Aパターンは、複数の起票部門から来た決裁文書を取りまとめ部門が取りまとめ、審査、決裁を行って、最後に最終決裁部門でもう一度、審査、決裁を行うパターンです。起票部門から最終決裁部門で直接決裁するこのパターンでは、記入漏れや記入間違いが多いため、取りまとめ部門が仲介せざるを得なくなっている場合がほとんどです。そのため、マニュアルの整備や起票の際の情報システムのチェック機能強化策と連動し、審査、決裁を最終決裁部門のみで行うことで効率化を図ることを提案しました。

Bパターンは、Aパターンのように取りまとめ部門を完全になくしてしまうことができない場合に適用するパターンです。取りまとめ部門を完全になくしてしまうことができない場合とは、県内に離島など物理的に離れた場所を抱えており、そこから文書を決裁ルートに流通させる場合です。この場合には、人件費や郵送費の関係から一旦、中継箇所を設置して、そこから最終決裁部門に配送します。しかし、この場合にも、前述したマニュアル整備や起票の際の情報システムのチェック機能強化策と連動することにより、審査作業の負荷をなくし、取りまとめ部門の統合が可能となります。そのため、取りまとめ部門に残る業務量の測定を行った上で、本パターンでの効率化提案を行いました。

Cパターンは、起票部門で行われているICT機器に習熟していない人員のための代理起票を基本的に廃止するパターンです。ICT機器の操作方法の研修強化とともに、職員(発生源)による起票を行うことによる効率化を提案しました。

【図2】パターン別業務改革例
【図2】パターン別業務改革例

手作業の情報システム化による業務改革・業務改善(→課題ⅲに対応)

事務の遂行を支援している情報システムの機能不足や関連システム連携不足により、非効率が生じている場合があります。情報システム化の提案にあたっては、情報システム化による投資と情報システム化による効率化効果のバランスの観点からA県様と協議を重ね、以下の2点を提案しました。

【図3】は、情報システムの機能不足により、業務担当部門が独自ツールを開発し、保有している場合です。業務担当部門では、日々、自らの業務の業務効率化のために業務傾向や統計をまとめ、分析しています。しかし、その需要に対応するためには現行の情報システムでは分析機能が弱く、それを業務担当部門が自ら作成した独自ツールで補っていました。富士通総研では、分析機能を強化した情報提供用サーバを設置し、業務担当部門が一定程度の自由度をもって情報にアクセスできるようにすることにより、効率化が可能となるよう提案しました。この情報提供用サーバを設置したことにより、情報システム部門の負荷が大きくならないように、一定の周期で当該情報システムから情報提供用サーバに自動的にデータが提供される仕組みを提案しました。

【図3】情報システム化による業務改革・業務改善例1
【図3】情報システム化による業務改革・業務改善例1

地方自治体の業務は、国や関連団体の法・制度改正等の影響を大きく受けます。【図4】の現行プロセスは、法・制度改正に伴う情報システムの改修検討時には、費用対効果の側面から直接連携が見送られた結果、二重入力が残ってしまったものです。しかし、今回の分析の結果、当初の想定より二重入力による業務への負荷が大きくなっていることが判明しました。そのため、情報システム間の連携を自動化することによる効率化、及びプロセスの大幅削減による効率化を提案しました。

【図4】情報システム化による業務改革・業務改善例2
【図4】情報システム化による業務改革・業務改善例2

成果

中核業務と外部活用業務の明確化で効率化とコスト削減

上記解決策を実施することによる効果としては、以下の点が想定されました。A県様においては、現在、本件のコンサルティング結果を踏まえ、情報システムの構築が実施され、運用しながら想定効果の検証を行っています。

  • 組織としての中核業務の明確化
  • 外部活用業務の特定
  • 外部活用による業務処理コストの低減
  • プロセスの改善による効率化
  • 情報システム化による効率化

掲載日:2011年2月9日
(公共事業部 シニアコンサルタント 若林 克実)


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