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日本初の無線LAN規格を活用した災害情報受発信システムの有効性を検証した総務省関東総合通信局様

概要

日本初の無線LAN規格を活用した災害情報受発信システムの有効性を検証

首都直下地震等、人口密集地域の災害では、多くの被災者が発生して混乱状況に陥る恐れがあり、被災地域に対するローカルな災害情報の受発信が必要です。日本初となる、新たな無線LANの規格を活用した災害情報の受発信システムについて有効性を検証しましたので、ご紹介します。

課題

災害発生初動期に重要な「地域防災コミュニケーション支援システム」

我が国では全国的に地震災害が毎年のように起きており、文部科学省によると「首都圏で今後30年以内にマグニチュード7クラスの地震が発生する確率は70%(10年以内に30%)」であると公表されています。首都直下地震の被害想定によると、東京都だけでも400万人の帰宅困難者が発生するとされており、地震発生後、首都圏の至る所で混乱状況が発生することは容易に想像がつきます。

首都直下地震では、同時多発的かつ時々刻々と被害が拡大する中、大量に発生する被災者の数に対して、行政・警察・消防などの救助・支援を行う側の絶対数が圧倒的に少なく、また地域住民だけでなく外来者を一時的に避難させることのできる避難場所の数も足りません。帰宅困難者は行く場所を失い、道路は人で溢れて通行の妨げとなります。また、行政・企業・住民の役割分担が不明確であり、ライフライン停止時には社会機能の維持が困難になります。このような身の安全を確保しなくてはならない災害発生初動期に、地域の情報はほとんど流通しません。

大量に発生する滞留者や帰宅困難者が災害情報を得るために一般的に利用する通信手段は携帯電話です。しかし、警察や消防、地方自治体などの緊急連絡用の重要通信を確保し、急激な通話集中による輻輳を回避するために通話・通信規制が行われ、携帯電話は災害現場では役に立たない恐れがあります。

そこで、災害発生初動期に帰宅困難者が被害状況や安否情報を確認できる通信を確保するため、素早くフレキシブルに構築でき、ローカル情報の提供と共有化を行える「地域防災コミュニケーション支援システム」の実フィールドでの有効性検証を行うことになりました。

解決策

池袋駅東口側を対象とした実フィールドの実証実験

平成18年度から2ヵ年にわたって「地域防災コミュニケーション支援システム」構築事業が行われてきましたが、個別技術の検証のみで実フィールドにおける実験は行われておらず、机上の検討レベルであることは否めませんでした。本実証実験は本事業の集大成という位置づけであり、社会における実用化の可能性を見出すことが主な目的でした。

そこで実験場所として、池袋駅周辺地域を選定しました。これは、本実証実験の想定が首都直下地震であることから、高層ビルが林立し、高速道路等があり、駅前滞留者や帰宅困難者が大量に発生すると予想される都内の代表的なターミナル駅周辺が適切な地域であると判断したためです。具体的には、学校や豊島区役所等の公共施設が多くあり、実証実験を行うに当たって施設が借用しやすい等の状況から、池袋駅東口側を実証実験の対象としました。

平成21年1月23日、豊島区池袋駅周辺地区のビル街を舞台に、東京都主催の滞留者対策対応訓練と並行して、災害時に細かな地域情報を文字・音声と共に映像で提供する無線LANメッシュネットワーク(IEEE802.11s高出力無線LAN)を構築し、技術的検証のための実証実験を行いました。

【図1】駅前滞留者や帰宅困難者が大量に発生すると予想される池袋駅周辺地域(公共施設が多くある池袋駅東口側)

【図1】駅前滞留者や帰宅困難者が大量に発生すると予想される
池袋駅周辺地域(公共施設が多くある池袋駅東口側)

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成果

技術的には実用化段階に到達、地域防災のあるべき像も提言

各事業者や大学教授等で構成される委員会で十分な検討を進めたことで円滑に事業を推進でき、専門性の高い無線LANメッシュネットワークの実証実験を行うことができました。また、アンケート調査により、生の利用者評価も得ることができました。

これにより、実証実験において検証したシステムが街中で整備されれば、技術的には実用化できる段階であることを確認できました。

また、無線LANメッシュネットワークを中心とした「地域防災コミュニケーション支援システム」として、地域防災のあるべき像について社会に提言できました。

「地域防災コミュニケーション支援システム」の有用性検討に当たり、無線LAN メッシュネットワーク(固定系・移動系)の技術検証および利活用に関して検証した結果、移動系のモバイルアドホックネットワークについては、未だ技術的な課題が多く実用化には一定の時間を要することが想定されるものの、固定系のネットワークは、技術的に実用化段階に到達しており、無線LANメッシュネットワークの特徴を活かせれば、あらゆる分野での活用が期待されます。

この無線LAN メッシュネットワークは、災害等の緊急時だけでなく平常時も有効な情報提供が可能であることから、これまでの地域のローカル情報や行政情報等の提供手段を補完する役割も期待できます。

掲載日:2010年3月25日
(公共事業部 シニアコンサルタント 湯川 喬介)


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