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ターゲットニーズに合致したブランドショップ改廃を実現する顧客データの活用方法を確立した株式会社ジェイアール東海髙島屋様

概要

マーチャンダイザーの感性による仮説をクラスタリング技術で検証

多くの百貨店において、ブランドショップの改廃はマーチャンダイザーの感性によるところが大きく、データに基づく成否の判断や仮説の検証は困難でした。今回、クラスタリング技術を用いて、仮説検証プロセスを支援する仕組みを構築しましたのでご紹介します。

課題

品揃えの基本的な考え方

品揃えの基本的な考え方は、世の中の全客層に対して、(自店に既に取り込んでいるが)拡大したい客層と、新たに取り込みたい客層を設定し、それらのターゲット客層のニーズを想定して、現在の品揃えを変更していく、というものです。百貨店ではこの「品揃えの変更」を、主にブランドショップの改廃によって実現しています。

例えば、「既存の主力と考えられるOL層を拡大するために、コンサバティブなブランドを増やそう」であったり、「雑誌の『Sweet』を購入しているようなトレンドテイストを好む30代の女性を取り込むために、トレンドテイストの強いブランドを導入してみよう」といった考え方です。

マーチャンダイザーの感性による仮説は検証が困難

しかし、客層のイメージや、そのニーズ(好み)は、あくまでもマーチャンダイザーの感性によって立案された仮説にすぎません。そしてその仮説を検証する術はありませんでした。つまり、新規に導入したブランドが、本当にターゲット客層のニーズにマッチしていたかどうか、結果としてターゲット客層の拡大・取り込みに成功したかどうかを検証できなかったのです。

【図1】品揃えの考え方:ブランド改廃によるターゲット客層の取り込み
【図1】品揃えの考え方:ブランド改廃によるターゲット客層の取り込み

解決策

そこで、このブランドショップ改廃の仮説検証をクラスタリング技術により支援する仕組みを構築しました。特長・考え方は次の通りです。

  1. 買い回りの類似性から顧客をグルーピング
    「既存の顧客はどのような客層で構成されているのか」、「各客層はどのテイストを好んでいるのか」。この単純に見える命題に対して、これまで明快な回答を提供することは困難でした。客層のイメージやブランドのテイストは、人間の感性の領域であって、データとして表現することが難しい、という理由が背景にあります。そこで、今回の仕組みでは、そうした感性を一旦排除し、まず単純に買い回りブランドの類似性から顧客をグルーピングすることから始めました。次に、グループごとに、どのようなブランドがよく買われているのか、ブランド毎の購買件数や購買確率(買い回りブランドリストの中で、当該ブランド名称が現れる件数や確率)からブランドランキングを導き出しました。
  2. 感性を活用するのは客層の考察プロセス
    ランキングの上位ブランドのテイストやグレードなどのブランド属性と、年齢分布、単価などの顧客属性から、人間の感性を活用して各グループを客層として定義していきます。例えば、エムプルミエ、セオリーなどのクールテイストで、比較的中程度の価格を好み、30~40代が中心のグループは「キャリア層」と定義する、などです。具体的なデータを考察することで、客層の定義、ターゲット客層の設定、その好みと投入すべきブランドなど、仮説を立案することができます。
  3. 仮説の検証
    ブランド改廃後に、上記と同様にクラスタリング分析(グルーピングとブランドランキングの算出)を実施することで、客層がどのように変化したか、また新規に投入したブランドが、ターゲット客層のブランドランキングにランクインしているかどうかをチェックすることができます。つまり、マーチャンダイザーの感性による仮説を購買データにより検証することができるのです。

【図2】クラスタリング技術を活用した仮説検証プロセス
【図2】クラスタリング技術を活用した仮説検証プロセス

成果

構築した仕組みの有効性を検証するため、ジェイアール東海髙島屋様のご協力の下、実際のブランド改廃の前後の購買データを利用して分析を実施しました。

  • ブランド改廃前の購買データをクラスタリングした結果、低価格なカジュアル・ベーシックテイストを好む「主婦層」、ベーシックな通勤服を好む「OL層」、高グレードのクール・エレガントテイストを好む「キャリア層」など、客層を5つに分類することができました。ブランド改廃については、主婦層をターゲットに、「キュート」をコンセプトに持つブランド「A」を投入しています。
  • 改廃後のデータをクラスタリングした結果、主婦層の中で、このAはブランドランキングにランクインしており、ターゲットのニーズに合致していたことが確かめられました。また、このブランド改廃によって、主婦層は+16%増となり、主婦層の拡大に成功したことも検証することができました。
  • ジェイアール東海髙島屋様からは、今回構築した仕組みは感性をデータで裏付ける上で、非常に有用であると評価されました。今後はこのような分析サービスやマーチャンダイジング・システムへの組み込みの展開を検討していきます。

【図3】ブランド改廃の仮説検証結果のイメージ
【図3】ブランド改廃の仮説検証結果のイメージ

関連論文

FRIコンサルティング最前線Vol.02 「同日買回りを促進する新たなLTV戦略」 [184KB]

掲載日:2009年10月27日
(流通・サービス事業部 シニアコンサルタント 安藤 美紀)


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