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シニアの社会参加としての子育て支援 -地域のシニアを子育て戦力として迎えるための一考察-

上級研究員 森田 麻記子
2017年5月

要旨

子育ての重要な担い手として祖父母の役割が注目されている。孫の世話だけでなく、地域のシニアが子育てを担うことが社会参加の一つとして捉えられるようになってきた。子育てを手伝うことで、祖父母世代は生きがいを感じ、同時に働き盛りの子育て世代は、不足する子育て支援のリソースを祖父母世代に補完してもらう、そんなwin-winのシナリオが想像されている。本研究では、家族間の孫育てに加え、地域のシニアが子育て支援に関わっていくために、どのような工夫が必要かを探るため、先行研究レビューおよび祖父母世代と子育て母世代の双方にウェブアンケート調査を実施した。

調査の結果から、以下の点が明らかになった。(1)祖父母が自身の孫の世話に関して、実際に支援している内容と子育て母が地域のシニアによる育児支援に求めるサービスの内容には重複がみられ、地域のシニアによる子育て支援が祖父母に代替することも十分考えられる。(2)祖父母世代は地域の子供の「世話」には責任の重さを感じる一方、家族外での子供との関わりは希薄であり、特に孫とすぐに会えない祖父母は「交流」を望む傾向にある。(3)両世代を比較すると、子育て母世代にとって子育て支援サービスはどちらかというと「専門性を伴う労働」であるとみなされているのに対し、祖父母世代にあたるシニアにとって、子育て支援は「無償でなされるボランティア、手伝い」と位置づけられている傾向がある。

孫育てや地域の子育て支援を考える上で重要なのは、懐古的に「かつてのような地縁の復活」を目指すのではなく、調査結果にみられるような専門性や報酬化に対する世代間の認識の相違を考慮し、現代に適したシニアと子育て世代、子供の地域での巻き込み方を考え、実践していくことである。


全文はPDFファイルをご参照ください。
シニアの社会参加としての子育て支援 -地域のシニアを子育て戦力として迎えるための一考察- (2.11 MB )