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ネット時代における中国の消費拡大の可能性について

主席研究員 金 堅敏
2016年7月

要旨

  • 成長率のスローダウンや株式市場暴落、資金流出、過剰投資などで中国経済の弱さが露呈され、経済成長の鈍化が鮮明になってきている。中国人観光客による「爆買い」などで潤った日本をはじめ、世界各国は中国経済の成長持続性に関心を寄せている。中国自身も、投資から消費へと政策を大転換して経済成長の安定性を図っている。データ検証では、確かに経済成長への消費の寄与率は高まってきている。
  • その消費構造を検証すると、衣・食から居住・移動へ、モノからサービスへの変化がより鮮明になってきている。また、格差是正のための農村住民に対する所得向上対策、物流インフラや情報インフラの整備などで農村市場の潜在性が顕在化され、これまで都市部と10年の差があるとされる消費の遅れがなくなりつつ、都市住民の消費構造に近づいてきている。さらに、これまで消費を牽引してきた不動産/自動車とともに新規消費領域として情報消費が台頭してきている。スマホ、スマート家電・デバイス、デジタルコンテンツ、IT(情報技術)を基盤とした情報関連消費が次世代消費の牽引役として台頭してきている。
  • 情報関連消費でもっとも注目されているのが中国のネットショッピング(消費者EC)である。ECの成長率も小売り総額に占めるシェアも世界平均の2倍以上で、明らかに特殊な存在になっている。その背景には、情報インフラ、取引のセキュリティや信用体制、オンライン決済システム、EC物流等のインフラが急速に整備されてきている。ECの取引内容では、「軽いモノ」から「重いモノ」へ、「定型のモノ」から「非定型のモノ」、「保存系」から「加工品」そして「生鮮食品」へ、「モノ」から「サービス」へと広がりを見せている。また、前述した農村消費市場の顕在化もECの役割が大きいと言える。さらに、ネット技術のさらなる普及により「微電商」(Social Commerce)もはやり始め、企業マーケティングのチャネルとして欠かせなくなっている。
  • 日系企業は、中国経済鈍化の原因や消費拡大の形成要因などを正しく把握し、中国の消費拡大の可能性に過剰な期待をせず、無用な悲観を避け、適切な対策を練っていくことを期待したい。

全文はPDFファイルをご参照ください。
ネット時代における中国の消費拡大の可能性について (1.23 MB )