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  5. ユーザー・市民参加型共創活動としてのLiving Labの現状と課題

ユーザー・市民参加型共創活動としてのLiving Labの現状と課題

主任研究員 西尾 好司
2016年5月

要旨

  • Living Lab(LL)は、15年前から欧州、特に北欧が先導しEUや各国政府が支援しているユーザーや市民参加型のイノベーション活動である。このLLには、共創とTestbedの2つの機能があり、ユーザーは、サービスや製品(以下サービス)を共創するパートナーと、開発するサービスのモニターの2つの役割がある。
  • 現在LLは、欧州だけでなく世界的に広がりつつあり、これまで380以上のLLの活動が行われてきた。利用分野には、医療・健康、都市、観光、行政、教育など様々あり、地域レベルの活動が中心となる。
  • LLでは、ユーザー・市民、企業、大学、行政やNPOなど、様々なステークホルダーが参加する。大学や公的セクターは、LLの主導的な役割を担うことも多い。これは、公的な支援を受けやすく、様々な人々を結集しやすいこと、企業とユーザー・市民、企業間などのコーディネート機能を果たせることが理由である。
  • LLの活動は、ユーザー・市民の持続的な参加・モチベーションの維持が難しく、あるいは企業側にとってLLの手法が慣れない解釈的な性格を持ち、非直線的な活動になり、取り組みとして予想が難しいことから、企業としては参加しにくいという課題がある。また、企業は往々に、ユーザー・市民をモニターや被験者として、LLを自社が想定しているサービスや製品の利用についての仮説を検証するためのデータを獲得するための実証試験と考えがちである。
  • LLは、ユーザー・市民を「イノベーションのパートナー」として、ユーザー・市民の行動をできるだけ現実(Real World)から理解して、製品やサービスを共創していく活動であり、企業にとっては、ユーザー・市民をどのように参画させるか、コミュニティ作り(当事者意識作り)やプロジェクト・フォーメーションに相当な時間や手間がかかる。LLの開始後も不確実性が高い取り組みとなる。しかし、LLが生み出す価値は、ステークホルダーが異なる価値を提供しあうことで生み出されるものであり、自社とユーザーの関係だけでは得られない。そこにLLの存在意義がある。

全文はPDFファイルをご参照ください。
ユーザー・市民参加型共創活動としてのLiving Labの現状と課題 (1.89 MB )