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立法過程のオープン化に関する研究

―Open Legislationの提案―

主席研究員 榎並 利博
2016年2月

要旨

社会における従来とは異なる様々な問題を解決したり、新しい技術を社会で有効に活用したりするためには、従来の社会制度、特に法律を新しい仕組みや技術に合ったかたちへと迅速に変革していく必要がある。そのためには、ITを有効に活用することで、立法過程を国民によりオープンにしていく必要があるだろう。前研究(研究レポート№419)では、オープンガバメントの3原則(透明性、参加、協働)を参考に、立法過程の「透明性と参加」におけるIT活用を対象として、オープンコーディングの提案を行った。

本研究は、前研究で課題として残っていた政府と国民との「立法の協働作業」におけるIT活用について考察するとともに、立法過程のオープン化という視点から全体を捉え直し、諸外国の立法過程におけるIT活用事例を参考に、Open Legislationというコンセプトの下、 ITを活用して立法をオープン化するための施策を提案するものである。

協働における具体的なIT活用については、今後バージョン管理システムが適用できる可能性が高く、すでに米国の政策議論においてその萌芽的な事例が出現している。また、諸外国における立法過程の事例では、Visualization(視覚化)やオープンデータの取組みが行われており、立法をオープン化するためのIT活用が我が国に比べて著しく進展していることがわかった。

立法過程のオープン化は、マイノリティの包摂という現代的民主主義発展への寄与のみならず、国民の幸福感の増大や経済的優位性の確保、特に専門分野の高度化という点からも要求されている。今後、人工知能や医療分野などの技術発展において、法曹界以外の専門家が立法に参加する仕組みが実現しないと国際競争力が失われてしまうだろう。

このような現実を踏まえ、立法過程のオープン化・IT化に後れを取っている我が国において、下記のOpen Legislationというコンセプトおよびその具体的施策を提言する。

  1. Accessible(アクセスできること)
    誰でも、いつでも、無料で、容易に法令にアクセスできる。さらに、バージョン管理された法令によって、ある時点において有効であった法令にアクセスできる。
  2. Understandable(理解できること)
    誰でも、法令に書かれていることが平易に理解できる。外国語に翻訳しやすい平易な現代語や一般的な用語法を使い、用語の意味や参照条文についてはその場で参照できるような補助機能を備える。
  3. Discussable(議論できること)
    誰でも、ある法令の制定や改正について、その最新状況を知ることができると同時に、修正意見などを提出したり、議論ができる。

全文はPDFファイルをご参照ください。
立法過程のオープン化に関する研究 ―Open Legislationの提案― (5.34 MB )