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創造性モデルに関する研究試論

主席研究員 榎並 利博
2014年4月

要旨

アベノミクスの“3本の矢”のなかで、これから成長戦略の実行が期待されており、成長戦略の3つのキーワードの一つとして、「挑戦:チャレンジ」、「海外展開:オープン」とともに、「創造:イノベーション」が取上げられている。我が国が経済的に成長するためには、グローバル化のなかで新たな製品やサービスを創造していかなくてはならず、今ほど「創造:イノベーション」の必要性に迫られている時はない。

しかし、このイノベーションの原初的な部分であるアイデアやインベンションの発現、つまり創造性のメカニズムは何かということについてはほとんど研究されておらず、ひらめきや直感という言葉で表現されることが多かった。本研究は、この創造性のメカニズムについて、追究したものである。

まず、これまで創造性について研究が行われた4つの分野(心理学、科学論、経営学、創造開発技法)を対象に、それらの研究の成果と限界について整理し、創造性のメカニズムを明らかにする有効なモデルが現状では見出されていないことを確かめた。そして、これまでの研究では、創造性について「神秘的なもの」と「論理的なもの」という2つの対立した考え方があることに着目し、この対立した考え方を説明することが創造性のポイントであると考えた。

そこで、創造における「ひらめいた!」という事象は新たな概念の獲得であるという前提に立ち、ソシュールの言語哲学の諸概念を借りながら、分節・知覚マップ・オブジェクトという概念を使って創造性モデルを構築した。この創造性モデルは、言語化されないものを抽象概念として扱っているため、2つの対立した考え方を矛盾無く説明できるという利点を持っている。

最後に、創造性モデルの有効性を確認するため、先行研究において指摘された創造性に関する現象や言説について、創造性モデルを使って解釈した。創造性モデルによって説得力のある解釈ができたと考えており、モデルの真偽はともかく、モデルの有効性について示すことができたと考えている。

本研究によって、創造性モデルは下記のような場面に役立つと考える。

  • 場当たり的、あるいは迷信のような方法に比べて、より効率的な発想ができる。
  • 特定の人だけでなく、誰でもが創造的な発想ができる。
  • 創造的な発想をしようと悩んでいる時、出口を見出だすことができる。
  • 創造性と情報処理の関係について、新しい視点を提供することができる。

全文はPDFファイルをご参照ください。
創造性モデルに関する研究試論 [2,258 KB]