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BOP市場開拓のための戦略的CSR

上席主任研究員 生田 孝史

2012年3月

要旨

新興国・途上国の低所得階層を対象としたBOP(Base of Pyramid)層は、5兆ドルの市場規模から世界経済の「次の市場」として注目される一方で、貧困に伴う様々な社会課題を多く抱えている。BOP市場開拓には、社会課題解決につながるビジネスモデルの構築が有効であり、CSR(企業の社会的責任)活動とビジネスの戦略的な関連付けが重要なカギを握る。近年のBOPビジネス支援拡大とCSRの戦略性向上を巡る考え方や取り組みの方向性は近接しており、共通するキーワードは社会課題解決と企業利益の両立である。

日本では、主要企業の1割がBOPビジネスに着手・検討している程度で、2割の企業が将来のビジネスチャンスとして関心を示している。これまで、日本企業はBOP市場に関連した社会貢献活動に数多く関与しているが、寄付中心で主体性が低い取り組みが多く、本業と乖離した活動にとどまっている。戦略的CSRに近い取り組みを行っている企業はごくわずかである。

日本企業がBOP市場開拓のために戦略的CSRを検討する際には、まず、本気でBOP市場での事業展開を考えるのか、「CSR活動≒社会貢献活動」の認識を変えられるのか、を問い直す必要がある。具体的な検討にあたっては、BOPビジネスとCSR活動の双方を洗い直す個々のプロジェクトベースでの対応に加えて、社内体制・経営システムの確立などの全社的対応が必要である。CSR活動の洗い直しには、活動の目的を明確にし、活動内容及び活動地域との間に整合性がとれていることを確認する必要がある。ビジネス開発を目的とする場合は、活動内容と活動地域の双方が本業と密接に関連していることが求められる。社会貢献目的からBOP市場に関与し、パートナーシップを活用しながらビジネスモデルを検討し、活動成果の見える化によってビジネス化を判断する「CSR起点型」のビジネス開発は、日本企業にとって特に検討が望まれる考え方である。

全文はPDFファイルをご参照ください。

BOP市場開拓のための戦略的CSR [973 KB]