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地域経済を活性化させるための新たな地域情報化モデル

― 地域経済活性化5段階モデルと有効なIT活用に関する研究 ―

主席研究員 榎並 利博

2012年2月

要旨

都市部への集中による人口の流出や従来型産業の停滞によって疲弊した地方は、高齢化率の上昇、補助金や交付税の削減だけでなく、災害や電力への不安、超円高による地元企業の海外移転や衰退、TPP交渉参加などによって、非常に厳しい状況に追い込まれている。

地方経済を立て直すための活性化政策が急務であり、そこにおけるITの貢献もまた期待されている。しかしながら地域情報化というテーマについて、これまで成功事例が多く紹介されている一方、税金の無駄遣いなどの批判もある。すなわち現在の地域情報化論は「地域を豊かにするための正しいITの使い方」が提示できておらず、これを正しく提示できれば地域情報化が地域経済の活性化に大いに貢献でき、IT企業も地域に大きな貢献ができるのではないかという問題意識のもとに、本研究を実施した。

これまでの経験や知見に基づいて分析の視点を設定し、6つのケーススタディーを対象に分析を行いながら、新たな地域情報化モデルを提示するという方法をとった。ケーススタディーとして取り上げた事例はいずれもITを本格的に導入しており、かつ成功/失敗、地方/都市、経済活性化/交流活性化、地域資源/ITという対比ができるように選択した。

そして各ケーススタディーの分析から、下記のようなことが明らかとなった。

  • 地方においては、地域経済活性化を目的とした場合、イノベーションを達成するための資源としてITを活用することはできない。
  • 地方における地域経済活性化を目的としたITの有効な使い方とは、地域資源を使ってイノベーションを達成し、そのビジネスモデルの確立あるいは拡大段階で導入することである。地域経済活性化5段階モデルにおける第4段階もしくは第5段階にITを導入すれば、ITは地域経済の活性化に大いに貢献できる。
  • 都市においては、地域課題を解決する等、主に非経済的な効果を期待して地域情報化を推進している。そこにおけるITを活用した活動の継続性は、エクイティ文化の醸成度合いに依存する。

さらに上記の分析に基づき、地域情報化政策に対する提言として次の3点を提示した。

  • 提言1: 各地域における地域情報化プロジェクトにおいて、経済効果を求めるのか、非経済効果を求めるのかという目的を明確化して実行すること。そして、事後検証をしっかりと行い、失敗を貴重な経験として分析し、次のチャレンジに活かしていくこと。
  • 提言2: 地方が地域経済活性化を目的とした地域情報化を実行する場合は、地域資源を活用してイノベーションを達成することを促し、IT投資については地域経済活性化5段階モデルを踏まえた上で実施すべきである。
  • 提言3: 都市が地域交流活性化を目的とした地域情報化を実行する場合は、エクイティ文化の醸成度合いを踏まえた上で、IT投資を行うべきである。

全文はPDFファイルをご参照ください。

地域経済を活性化させるための新たな地域情報化モデル - 地域経済活性化5段階モデルと有効なIT活用に関する研究 - [999 KB]