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日米におけるスマートフォンの利用実態とビジネスモデル

田中 辰雄(慶應義塾大学)
上席主任研究員 浜屋 敏

2012年1月

要旨

今後のICT産業では、スマートフォン(以下では、スマートフォンを「スマホ」と略す場合もある)が大きな成長機会になると考えられている。しかし、スマートフォンのビジネスモデルのあり方については、まだ未確定の部分が多い。特にわが国では高度に発達したフィーチャーフォン、いわゆるガラケーがあり、これとの関係がまだ確定していない。ひとつの見解としては、スマートフォンはガラケーを駆逐していき、市場の大半がスマホに置き換わるという予想がある。しかし、現在のスマホは基本的にパソコンと同じで、初心者には扱いが難しく、ガラケーがスマホに置き換わるとしてもそのままの形での普及には限界があるかもしれない。現在の形のスマホが従来の携帯電話と同じくらい普及するかどうかには、議論の余地がある。

今回、このような問題意識に基づき、ユーザがスマートフォンに求める機能の調査を行った。ユーザはスマホにパソコンのような自由さの利点を求めるのか、携帯電話のような安定性・安全性を求めるのか。スマホに求められるのは、豊富なアプリや端末、キャリアなどを自在に組み合わせられる自由さなのか。それとも、業者によって統合された製品サービスでの安定・安全・使いよさなのか。

調査は、日本とアメリカでのウェブモニターへのアンケート調査として行った。日本とアメリカで行ったのは、日米間での相違があるかどうかを見るためである。スマホ市場は世界的な広がりをもっており、日本だけの結果では意味に乏しい。ユーザにスマホの利用実態を尋ね、そのうえでコンジョイント分析によってユーザの機能への評価を調べた。

結論は次の通りである。まず、ユーザはスマホを携帯電話の代替物として使うと同時にパソコンの代替物としても使う。しかし、オープンモジュール化したパソコン的スマホと統合化されたガラケー的スマホを比べると、後者のほうへの需要が大きい。端的な例を述べれば、アプリが豊富であることより、安定性・安全性を重視する傾向が強い。このことから、ビジネスとしてはパソコン的なモジュール型スマホより、ガラケー的な統合型スマホを目指すことが有効であるという示唆が得られる。そして、この点について日米間で大きな相違はなかった。すなわち、日本でガラケー的スマホが売れるならアメリカでも売れる可能性がある。スマホでのビジネスモデルの競争は、オープンモジュール化に進むのではなく、統合型の良さをベースにスマホの利点を取り込むかたちで進むと思われる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

日米におけるスマートフォンの利用実態とビジネスモデル [590 KB]