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成長する中国の医療市場と医療改革の現状

上級研究員 江藤 宗彦

2011年4月

要旨

現在及び今後の中国社会が安定性を維持する上で、医療制度改革は最も重要な政策課題の一つであると言っても過言ではない。中国は、2000年に世界保健機関(WHO)より医療システムの非効率性を指摘されて以来、本格的に医療改革を進めてきた。これまで既に、保険加入者数の増大や病院の整備等を目的とした改革を実施してきたが、2009年には新医療改革を公表し、「量」ではなく「質」、あるいは医療システムの構造そのものを変化させる方針を示した。国家基本薬品制度の創設、プライマリ・ケアの充実、公立病院改革などは、中国の医療制度を大きく転換させうる改革項目である。本研究は、近年の中国医療制度改革の実態と課題を検証し、中国の医療制度改革が日本の医療産業に与えるであろう影響を考察するものである。

本稿では最終的に5つの指標(5つのC)に基づいて中国医療制度改革の課題を提示する。保険加入率・給付内容(Coverage)が改善するなか、国家基本薬品制度導入等の医療制度改革の実施により医療費抑制(Cost Control)を図ったとしても、医療費は自然に増大していく。その増大分を賄うため(Cost Sharing)に政府の財政支出が増えていくと思われる。連携医療(Coordinated Care)については、人材育成と患者の意識変化・行動変容には時間がかかるため、中長期的な課題として残っていくと思われる。そして、個人の選択(Choice)は、中国が抱える地域格差・所得格差に連動する。

日本の医療関連産業にとって、中国は、大きなビジネスチャンスであると同時に、様々なリスクがある市場である。新医療改革の中では、国家基本薬品制度創設が我が国の医療関連産業に与える影響は甚大である。また、我が国の医療機関は、中国でのブランチ病院の設立・運営や医療機関運営支援ビジネスに取り組むべき時期に来ているのだろう。

全文はPDFファイルをご参照ください。

成長する中国の医療市場と医療改革の現状 [810 KB]