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生物多様性視点の成長戦略

主任研究員 生田 孝史

2011年2月

要旨

2010年10月に名古屋で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)は、新戦略計画「愛知目標」と遺伝資源へのアクセスと利益配分に関する「名古屋議定書」が採択されるなどの成功を収めた。生物多様性問題は一時的なブームではなく、今後、その取り組みが国内外で強化されることになる。COP10において多額の資金拠出を約束した日本政府は、日本企業のビジネス機会獲得につなげるための産業政策を検討すべきである。

成長戦略の一つとして注目される環境産業の育成・強化は、気候変動分野の議論が中心であるが、海外では、成長戦略に生物多様性の視点を加える認識が広がりつつある。一方、日本の「新成長戦略」には生物多様性への言及がなく、国際的なビジネス機会喪失が懸念される。現行の「新成長戦略」に生物多様性視点を組み込もうとすれば、緑の都市化、バイオリファイナリー、緑の分権改革、農林水産分野の成長産業化など、が有望である。

生物多様性に配慮した企業活動を促すために、生物多様性情報開示の要請、公共調達参加要件、税制上の優遇措置、容積率等の緩和、生物多様性オフセットルールの整備などの支援策が考えられる。生物多様性に配慮した製品・サービスの優遇策としては、グリーン調達への反映、購入インセンティブの設計などが考えられる。これらの政策実現に向けた主な課題は、評価指標やラベリング制度の整備と、対策原資の確保である。

海外市場において日本企業のビジネスポテンシャルがある分野は、持続可能な食糧・素材生産、野生生物保存・管理、外来種駆除、緑化・自然修復、モニタリング・影響評価、情報収集管理、トレーサビリティなどである。海外へのビジネス展開支援策としては、日本企業のビジネスメニューの情報発信・マッチングサービス、「環境都市」プロモーションへの生物多様性視点の付加、資金供給メカニズムと絡めた日本企業のビジネス機会創出、が考えられる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

生物多様性視点の成長戦略 [767 KB]