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中印ICT戦略と産業市場の比較研究

主席研究員 金 堅敏

2011年1月

要旨

インドは、1990年初期の自由化政策を推進し、ソフト産業政策と、欧米企業のグローバル化に伴うオフショアリングのニーズとがうまくかみ合って功を奏した。輸出で成功したインドICT戦略は、ハード製品産業の育成や国内情報化の推進、知的財産権戦略などへシフトしている。一方、ソフト育成や輸出に関する主要政策がインドより10年も遅れた中国は、輸出よりも国内ソフト産業の育成や情報化推進を図り、情報化と工業化の融合による新型工業化を実現しようとしている。最近では輸出構造調整の意味でソフト・サービスの輸出戦略もとり始めている。

通信サービス分野では、中印両国とも国有独占の事業形態から出発したが、インドでは多数の民間資本を中心に激しい競争が展開され、価格低下により加入者が急増している。他方、中国は国有資本を中心に3社体制を取っている。ただし、高付加価値分野では民間資本が数多く参入しており、世界的にも有名な企業が出てきている。

インドの携帯電話トップであるBharti Airtel社は、国内外での積極な展開により加入者数で世界第6位に上っている。インドの社会・経済環境にフィットしたビジネスモデルを構築し、高成長性に止まらず、高い収益性と労働生産性も実現されている。ただし、低コストモデルにだけ依存する側面もある。世界トップの加入者を誇る中国移動通信は、高い収益力を維持しているが、労働生産性はBharti Airtel社の半分以下である。また、中国移動通信の戦略の中心は、普及が加速している農村部での低価格モデルを推進するとともに、データ通信や3Gサービスなどを通じた国内市場での深耕にある。

日本企業は、高付加価値化が進行している中印両国のICT市場に果敢に挑戦し、中印キャリアの低コストモデルを学び、成長が見込まれる新興市場で切り込むべきであろう。また、通信サービス業に止まらず、通信設備企業も同じような戦略で取り組むべきである。

全文はPDFファイルをご参照ください。

中印ICT戦略と産業市場の比較研究 [666 KB]