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インフォミディアリの再定義と 消費行動・企業経営へのインパクト

主任研究員 新堂 精士
主任研究員 浜屋 敏

2009年4月

要旨

インフォミディアリ(infomediary)という用語は、情報(information)と仲介(intermediary)を組み合わせた造語で、1990年代の終わりにアメリカのコンサルタントによって提唱された当初は、消費者の購買エージェントという意味合いが強かった。ネットバブル崩壊後にはこの用語自体が使われる頻度は減ったが、わが国では電子製品を中心とした製品比較サイトである「価格.com」などは確実に普及してきた。私たちは、インフォミディアリを「自社の活動において、複数のプレイヤー間の情報の仲介・流通を成立させ、流通した情報を蓄積する基盤としての機能(情報プラットフォーム機能)が不可欠であるような企業」と再定義し、その重要性は最近になってますます高まっていると考え、消費者行動と企業経営へのインパクトについて分析した。

インフォミディアリが消費者行動に与えるインパクトについては、消費者の購買プロセスにおいてインフォミディアリ(比較サイト)は他の情報源よりも役に立っていると認識されており、インフォミディアリ利用者の方が非利用者よりも購買後の満足度が高いことがわかった。そして、満足度が高い消費者ほど、購買後の情報発信にも積極的であり、事後的な関連製品の購入額も多かった。一方で、製品認知の段階でもインターネットの役割は大きく、TV広告などのマス広告で見た製品をそのまま購入する消費者は少なかった。多くの消費者は、TV広告などである企業の製品を認知したとしても、情報収集の段階で他社の製品を選択して購入している可能性が高く、インフォミディアリを活用した情報収集によってマス広告を中心とした従来の広告モデルが崩壊しつつあることも示唆された。

インフォミディアリの情報プラットフォームに蓄積されているデータは、メーカーや流通業者、ユーザーといったいままでのプレイヤーが欲しいと考えても獲得できなかった種類のものである。そのような大量のデータを分析することによって、付加価値の高い商品の企画という企業の本質に関わる業務が、インフォミディアリを起点として行なわれる環境が整いつつある。このような状態は、従来の商品企画の中心的な担い手であったメーカーや流通業者には脅威であるが、インフォミディアリ自体も課題を抱えており、伝統的な企業とインフォミディアリとの協働が重要になる。協働のパターンとしては、連携(A型)、連結・取り込み(B型)、補完関係化(C型)という3つのタイプがあり、これらを組み合わせて適切に対応すれば、情報プラットフォームは既存企業の経営を大きく進化させるための土台となる。

全文はPDFファイルをご参照ください。

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